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 この本は、『日本の正体』(2011/5)と『真説ニッポンの正体』(2012/9)という2冊のムック刊を、再編して合本したものと書かれている。肝心なところは外して書き出しておいた。それでも目が点になっちゃうかも。2013年12月初版。

 

【天皇の国師と呼ばれた人物】
高橋  欧米の植民地政策のなかで、150年もダラダラやってきた。そのアンカーマンである国師が何をやらされてきたか。私はそれを直接見てきた。彼が何を言ったか。その観察記を私は『天皇奇譚』で報告させてもらった。三上照夫さんが言ったのは、ひとことで言えば、「変わらない」ということです。日本は変わらない。変えようとしないんです。あの人は本当の黒幕だから、その存在は世の中に全く知られていない。関係者は一切口を割らない。(p.22-23)
 この天皇の国師である黒幕さんのお名前は、この本の中で頻繁に登場する。
 松下(幸之助)は、三上さんの弟子ですよ。政経塾なんていうのを作って、結局ああいう変な政治屋連中が代用品として出てくるだけでしかない、弟子たちで三上さんに盾つく人は誰もいなかった。なぜなら、三上さんの周囲はみんな商売上の出世しか考えていなかったからです。天下国家のことなんて関係ない。みんなでモルヒネを打ち合って、何とか“その場”の痛みを止めたふりをして過ごしてきただけのことです。・・・中略・・・。国師の背後にいる外国勢力を研究しなくては何も見えてきません。(p.25)
 松下政経塾といえば野田佳彦前首相だけれど、「政経塾出身者でも、ここまで完璧に 『ジャパン・ハンドラーズ』 の下僕に成り果てるのか」と思っていたのなら大違い。「政経塾だからこそ・・」ということ。
 同じく政経塾出として玄葉、前原、樽床がいるけれど、みな日本潰しの実行部隊だった。
   《参照》   『新たなる金融危機に向かう世界』 副島隆彦 (徳間書店) 《後編》
               【日本の将来を潰した者達】

 

 

【空襲されなかった美幌】
高橋  米軍は日本の基地建設を徹底的に調べていたから、美幌のことも当然知っていた。あえて残したことになる。・・・中略・・・。結局米軍が美幌を残したのは、地下要塞の機密を掴んでいたからだと、後でわかってくるのです。(p.35)
    《参照》   『天皇の財宝』 高橋五郎 (学研) 《前編》
              【美幌海軍航空隊】
              【美幌地下壕に眠る財宝】

 

 

【皇位継承問題の本質】
小池  旧皇室典範を作ったときに、伊藤博文とか有栖川宮という人たちは、最初は女系天皇を容認した構想を立てているんです。これはかなり大きな問題で、明治政府がすでに皇統の断絶を念頭に置いていたことになる。(p.54)
高橋  玉の取り合いというのは、まさに「天皇カンパニー」の主導権争いです。天皇個人の問題ではなくて、あくまで「天皇マネー」を生み出す仕組み、これを操りたい、操れるのが権力者だ。(p.55)
 女系天皇の制度化推進は、「天皇マネー」を操りたがっている外国人勢力の作為なのだということ。
高橋  いわば「天皇カンパニー」に送り込まれた役員みたいな取り巻きたちが、実権を握るために勢力争いを繰り広げ、天皇システムの私物化を生きがいにしている。これが問題なんです。(p.58)
 今だに地球は、カネを権力の源泉とする世界なのである。
 皇室財産に関して言えば、たしかに法律上は、戦後にすべて国の財産とされ、国会で決めることになっている。しかし、・・・中略・・・、戦後も表向きの法律には囚われない特別枠があることを想定しない人だけが、法律上の物事を素直に信じているに過ぎない。重要な裁判ですら捏造された証拠で判決が下る。ましてや国家間が戦争して、勝った国が負けた国の国民に本当のことなど伝えるわけがない。物事には建前と本音と捏造がある。この当たり前の現実だけが真理である。(p.82)
 チャンちゃんは、「天皇カンパニー」のカネよりも、急速に変わりゆく世界(分裂する未来)に心が向かっているから、未だにカネ〈権力〉狂いしているオッサンたちの勢力争いに呆れるといより、「勝手にすれば~」と思うだけである。

 

 

【戦前の「天皇カンパニー」機関】
高橋  明治以来の日本の縮図が、様々な形で噴きだしているのが昨今の情勢です。検察の腐敗という問題もそうだ、戦前の「天皇カンパニー」をフルに使っていたのは、軍部だと思われているが、実はそうではない。どこの組織だと思いますか。いまの法務省。戦前の司法省。あそこに矯正局というのがある。早い話が刑務所を管理するところだが、前にもふれたように、美幌の地下壕を造るとき、網走刑務所から囚人を出して工事をさせた。そのときに、全国の刑務所に収監されている職人を集めて、ぜんぶ網走に送った。そして工事が終わってから、無事に帰った者は1人もいない。みんな消された。網走に行って刑務所の資料を見ると、不自然なことがたくさんある。それを役人に聞いても、とぼけるだけです。そういう秘密をがっちり握っている役所ですから、最近表沙汰になっているような検察官の不祥事なんて、ちょろいものです。(p.147)
 美幌に隠された「天皇の財宝」のことを隠蔽するために、囚人たちは皆使い殺しにされていたということ。しかし、結局その秘密もすっかりアメリカにばれていたのだから、結果的には単なる虐殺である。人殺しを平気でして来たんだから、最近の不祥事なんて確かにチョロイ。良心感覚という計器が完全に狂っている。
 ついでに書いておけば、
 司法も財務も国土も農林も横断的に官僚がタッグを組んでいるから、どこも現在も酷いものである。試しに「農協不祥事」と入れて検索してみるがいい。農協も農林中金も、すぐに人を信じてしまう善良な農民から200億近いカネをだまし取っているのですよ。それも氷山の一角。農協や農林中金の預金通帳を持っているなら要注意です。勝手に建更の契約書を偽造されて横領されていますよ。印字が溜まって通帳が切り替わるタイミングで、10年一括払いの建更契約書が偽造されて掛金が引き落とされていることに気づかなかったら、完全犯罪が容易に成立してしまいます。私文書偽造の時効は5年なので警察も捜査しません。
 日本という国は、テッペンで官僚同士がタッグを組んだ特殊法人不祥事容認隠蔽ドン引き国家なのです。

 

 

【クェーカー人脈】
高橋  新渡戸稲造が、アメリカの東海岸から日本にクェーカー派を持ち込んだ。新渡戸は一高の校長で、東京帝大教授だった。
            【明治国家とプロテスタンティズム】
 新渡戸と一緒にクェーカー派の活動をしていた前田多門という人がいる。この人は、一高―東京帝大―内務省という経歴です。これが学閥というものです。前田は朝日新聞の論説委員時代にクェーカー人脈をこしらえて、ロックフェラーともゾルゲともつながっていた。昭和16年になっていきなりゾルゲ事件が出てきたわけではないんです。また尾崎秀美がたまたま朝日新聞にいたという話でもない。新聞社というスパイの巣窟と、そのネットワークが、もともとあったということです。前田多門のお友達には、戦後に宮内庁長官になった田島道治がいた。前田は戦後に文部大臣になった。前田の娘さんは、精神科医の神谷美恵子。もう一人の娘さんは、ソニー創業者・井深大の奥さん。これが閨閥というものです。このクェーカー人脈が、天皇のお近づきになって、天皇の周辺を固めていった。学習院の山梨勝之進もクェーカーです。山梨と親しい軍人の山本五十六も同じです。つまり、学習院も早くから外国勢力に取り込まれていたことになる。この人脈の役割は何かというと、国際金融資本と商売するための窓口です。ククェーカーというのは、もともとフィラデルフィアのクェーカー教団に始まっている。この教団の本業は、アヘンの売買。つまり麻薬業者だった。(p.74-75)
 日本人は民族の思想的弾力性によって、天皇家ですらクエーカーを容認してきたと考えることも可能だけれど、国際金融資本との窓口として取り込まれてきたというのが、本当のところなのだろう。
    《参照》   『理想の日本人』 濤川栄太 中経出版
              【日本民族の思想的弾力性】

 

 

【この構図をしっかり頭に入れておくこと】
小池   日本でいうと、天皇の周囲をとりまくクェーカー人脈みたいなもの。それと同じように、ローマ法王に寄生するイエズス会の連中がいる。というより、これはイエズス会のやり方を見て、日本の売国奴が模倣したと言うことですね。
高橋  そういうことです。だから原爆を落とした彼らには、長崎のカトリック信徒を仲間に思う気持ちはない。キリスト教国なのにどうして・・・みたいな問題の入り方が、もうその段階で騙されている。アメリカがどうだとか、バチカンがどうだとかいう話ではなくて、そのなかに巣食う毒虫が、日本を食い物にしてきた。この構図をしっかり頭に入れておくことで、初めて第二次世界大戦の真相もわかるし、原発問題の真相もわかるのです。
 この構図が分かってくると、国際政治学者といわれる人々が語る、イデオロギーやら条約内容やらに基づいた国家間の解釈なんて、枝葉末節な解釈ごっこなってしまうから、とうてい真面目に聴く気になれなくなってしまうだろう。それで正常である。

 

 

【日中国交正常化を成し遂げたもの】
高橋  日中国交正常化を成し遂げたのは、田中角栄でも大平正芳でもない。毛沢東でも周恩来でもない。実質的に交渉したのは、中国側は中国の密教教団である世界紅卍会の太乙老人、そして日本側は昭和天皇の側近だった中化神龍師。この2人が天界で話し合って決めたことです。と言っても、読者には何のことかわからないでしょう。(p.76)
 日中国交正常化の話し合いで、太乙老人すなわち至聖先天老祖が降りてきたということは、北極星に鎮座する最高神が降りてきたということです。一方で天皇というもの、北極星を神格化した中国の天帝に由来する位置づけですから、この北極星同士というのが、本当の意味でのトップ会談になる。(p.77)
 昭和天皇の戦後政治への関わり方というのは、敗戦後に京都から送り込まれた中化神龍師、すなわち神様とやりとりできる人が天皇を補佐するという伝統に則して行われていた。こういう所作が、政治の背後にある。これを知らないと、いきなり神さまが出てきて何の話だと思われてしまうが、それはこの手に知識が一般に教えられていないだけで、その筋では知られていることです。(p.78)
 日中国交正常化を回復した中国の太乙老人は、大正12年の関東大震災を予知し、日本に事前通告し、急遽、米とお金を船便で送り、それらは震災の前日に日本に着いていたという。しかしながら、このような話は、まったく報知されていない。
 そして、現在の中国にも日本にも、中枢の側近に太乙老人や中化神龍師のような高度なシャーマンは存在しないらしい。

 

 

【理研】
 今や、STAP細胞問題で日本中知らない人などないほど有名になった理化学研究所であるけれど、理研は昔から利権の巣窟というか元締めみたいなところ。
高橋  日本の原爆研究は、理研と、陸軍と、海軍とで分かれてやっていましたね。どこかが爆撃されても、どこかが残るように分散した。・・・中略・・・。
小池  理研は単なる研究所ではなくて、朝鮮にコンビナートを持つ財閥だったのですから、資金は潤沢にあったわけですね。
高橋  その片鱗がいまになって、ちょっと現れたのは、2004年のことです。新潟県に山古志村というのがあるでしょう。あそこは新潟県中越地震のとき、けっこう被害を受けました。そうしたら、日本中の車メーカーが、一時生産ラインを止める羽目になった。・・・中略・・・。あのエリアに、理研の工場があるからです。理研が部品を供給しているわけです。
小池  理研から見れば、トヨタはずっと格下の序列だと・・・。・・・中略・・・。
高橋  民主党がやった事業仕分けで、・・・中略・・・、すいぶん騒いだ政治家たちがいましたね。それで役所とメーカーはノーベル賞をもらった科学者たちをテレビの前に並べて、あれこれ文句を言わせたでしょう。あれですよ。あの役人と御用学者の人たちの後ろにいるスポンサーが理研なんです。そして理研の後ろにいるのがワールドワイドな“家主”こと金融資本家たちです。(p.87-88)
 ということは、理研は戦争推進企業だったということになる。現在でも裏側ではそういうことになるだろう。
 ところで、理研の工場が新潟県にあるのは、田中角栄が絡んでいる。理研の3代目所長の大河内正敏らが、朝鮮半島で原爆開発のためにあった工場を片づけた時のカネ(当時の額で7千万円!)を、田中角栄に手配していたのだという。両者の縁は、神楽坂の芸者が取り持っていたとか。
    《参照》   『マーガレットの神楽坂日記』 Margaret Price 淡交社
              【芸者のルール】

 今回の理研の騒動でノーべル化学賞の野依教授などが久しぶりにテレビ画面に映っていたけれど、結局のところ、国際金融資本家たちが提供するノーベル賞は、利権(理研)の系譜に送られるのだろう。やけに良くできた言霊である。

 

 

【第2次大戦中の原爆開発】
小池  理研と海軍が欧米資本とつながっていたなら、日本製原爆のデータがアメリカにわたった可能性もありますね。
高橋  そこは重要です。内外の戦後の歴史観からすっぽり抜けているのは、第2次世界大戦では日本も最初から原爆開発レースのスタートラインに立っていた国家だったという事実。あとから遅れてきて欧米に追い付け追い越せではなくて、最初からエントリーされていた。しかも日本は世界原発開発レースのダークホースだった。(p.90-91)
 理研が開発に成功していたなら、海軍がこれをアメリカに運んでいたということは、十分に考えられる。
    《参照》   『歴史に学ぶ智恵 時代を見通す力』 副島隆彦 PHP研究所 <後編>
             【日米開戦を仕組んだのは米内光政と山本五十六である】

 

 

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