《前編》 より
【日本列島に象徴された「中宇宙」】
〈心〉=日高見多賀(宮城県多賀城市)
○トヨウケ神がはじめて言霊の四十九(よこそ)の神を遷座した地上の「高天の腹(宇宙祭祀場)」
〈心下〉=原見山〈腹見山〉(富士山)
○アマテル神を孕んだ
〈臍〉=恵那山
○アマテル神の臍の緒と胞衣を納めた所
〈下丹田〉=近江
○国造りの中心地
また、日本列島の中で、北海道は東部に相当しますが、「アタマ」は「天玉」の義で天界と対応します。天界の中心は『ホツマ』では、神々の鎮座する「サゴクシロ」という宮です。北海道には「釧路」という地名があります。日本の「天玉」にある「クシロ」と天界の「サゴクシロ」とは何か関係があるのでしょうか。 (p.188-189)
「サゴクシロ」は、漢字では「精竒城」と書かれている。○トヨウケ神がはじめて言霊の四十九(よこそ)の神を遷座した地上の「高天の腹(宇宙祭祀場)」
〈心下〉=原見山〈腹見山〉(富士山)
○アマテル神を孕んだ
〈臍〉=恵那山
○アマテル神の臍の緒と胞衣を納めた所
〈下丹田〉=近江
○国造りの中心地
また、日本列島の中で、北海道は東部に相当しますが、「アタマ」は「天玉」の義で天界と対応します。天界の中心は『ホツマ』では、神々の鎮座する「サゴクシロ」という宮です。北海道には「釧路」という地名があります。日本の「天玉」にある「クシロ」と天界の「サゴクシロ」とは何か関係があるのでしょうか。 (p.188-189)
【祭祀に見られる日本の独自性】
中国では行事に血のしたたる獣を捧げます。「血」という漢字は、祭りのときに神に捧げる生け贄の皿に盛った形に由来するとされます。 ・・・(中略)・・・ 。
またさらに、『旧約聖書』(レビの書)にも、祭壇のまわりに牛などの生け贄の血を注いだり、塗ったりする記事がきわめて多く見えます。
ところが、わが国では神聖な神事に獣の血を使うようなことは絶対にありません。
例外的に渡来系の人々の祭りでは牛馬を捧げるそうです。また現在でも、台湾の道教の祭礼には巨大に太らせた豚を用います。それを殺し祭壇に置き内臓をぶらさげるのです。これに関しては佐原真氏の良書、『騎馬民族は来なかった』(NHKブックス)に詳述されています。
このような日本と諸外国の祭祀のちがいをよく凝視しなくてはなりません。〈動物的〉であること、〈人間的〉であることの相違は、その奥に重大な意味が存在しているのではないでしょうか。(p.234-235)
《参照》 『「秀真伝」が明かす超古代の秘密』 鳥居礼 (日本文芸社) 《後編》
またさらに、『旧約聖書』(レビの書)にも、祭壇のまわりに牛などの生け贄の血を注いだり、塗ったりする記事がきわめて多く見えます。
ところが、わが国では神聖な神事に獣の血を使うようなことは絶対にありません。
例外的に渡来系の人々の祭りでは牛馬を捧げるそうです。また現在でも、台湾の道教の祭礼には巨大に太らせた豚を用います。それを殺し祭壇に置き内臓をぶらさげるのです。これに関しては佐原真氏の良書、『騎馬民族は来なかった』(NHKブックス)に詳述されています。
このような日本と諸外国の祭祀のちがいをよく凝視しなくてはなりません。〈動物的〉であること、〈人間的〉であることの相違は、その奥に重大な意味が存在しているのではないでしょうか。(p.234-235)
【『秀真伝』からみる「騎馬民族征服説」】
【柱源護摩法】
修験道で行われる「柱源(はしらもと)護摩法」の法具には、中央に一本の高い木の閼伽札、その両側に乳木(ちぎ、あるいは、にゅうもく)がたっているけれど、これに関して、
ついでに、社殿の上の「千木」とは、X型に交差する木組みのこと。内宮と外宮では、木組みの先端の切り口が水平(横)と垂直(縦)で異なっている。
修験道で行われる「柱源(はしらもと)護摩法」の法具には、中央に一本の高い木の閼伽札、その両側に乳木(ちぎ、あるいは、にゅうもく)がたっているけれど、これに関して、
社殿の上の「千木(ちぎ)」の語源が、トヨケ神とアマテル神が、真名井原で「道の奥(みちのく)」の「契り」を交わされたことに由来したのです。
この左右の「乳木(ちぎ)」は、両神の契りをも象徴していると考えられます。
このように、「柱源護摩法」の理念の根本は、イザナギ・イザナミノ尊の「天の御柱」を再現する宇宙神事にあったことは明らかです。(p.254-255)
修験道は、神道に最も近いものであり、「神道そのもの」とすら言う人があるくらいだから、このような解釈が可能なのだろう。この左右の「乳木(ちぎ)」は、両神の契りをも象徴していると考えられます。
このように、「柱源護摩法」の理念の根本は、イザナギ・イザナミノ尊の「天の御柱」を再現する宇宙神事にあったことは明らかです。(p.254-255)
ついでに、社殿の上の「千木」とは、X型に交差する木組みのこと。内宮と外宮では、木組みの先端の切り口が水平(横)と垂直(縦)で異なっている。
【世界の楽園思想の原点】
『旧約聖書』の「創世記」では “神は東の方に「エデンの園」を造った” と記述されているけれど、その東方にある「エデンの園」こそが、「常世の国」の中心である日本を意味していたのである。
日本文化の源流は「常世の国」にあります。 ・・・(中略)・・・ 。
『古事記』『日本書紀』からでは、「常世の国」の実態がまったくつかめません。それゆえ、「常世の国」がいかに重要なものであるかも、まったく理解できなかったのです。じつは、「常世の国」は、世界の楽園思想の原点とも言うべきものだったのです。 ・・・(中略)・・・ 。
では、「常世の国」とは、いったいどこなのでしょう。(p.335)
長いから、重要なところを全部パスして、結論だけ書きだすと、
『古事記』『日本書紀』からでは、「常世の国」の実態がまったくつかめません。それゆえ、「常世の国」がいかに重要なものであるかも、まったく理解できなかったのです。じつは、「常世の国」は、世界の楽園思想の原点とも言うべきものだったのです。 ・・・(中略)・・・ 。
では、「常世の国」とは、いったいどこなのでしょう。(p.335)
原初において「常世の国」は、世界全域に広がるものだったといえましょう。
そして、この世界「常世の国」が、『旧約聖書』の「エデンの園」との関係から、世界の楽園思想の源流だったことがわかってくるのです。(p.337)
「常世の国」を納めていたのは「国常立之神」。地球自体の国魂を意味する神名。だから“原初において「常世の国」は、世界全域に広がるものだった”のである。そして、この世界「常世の国」が、『旧約聖書』の「エデンの園」との関係から、世界の楽園思想の源流だったことがわかってくるのです。(p.337)
『旧約聖書』の「創世記」では “神は東の方に「エデンの園」を造った” と記述されているけれど、その東方にある「エデンの園」こそが、「常世の国」の中心である日本を意味していたのである。
【「天(あめ)の真栄木(まさまき)」】
「生命の樹」に対応するのが「天の真栄木」、そして、
「善悪を知る樹」に対応するのは「香久橘(かぐのたちばな)」。
『ホツマツタヱ』には、代々の天君が植え継ぐご神木としての「天の真栄木」は、はじめ日高見に植えられ、六万年のあいだ生きる大木で、古代暦に使用されたと書かれています。その古代暦の計算方法の詳細も説明されています。また、『ホツマ』には「ヱトの寿」という言葉があり、「ヱト」すなわち暦と、「寿」すなわち寿命が一体のものであることがわかります。
したがって生命の本源としての、「エデンの園」の「生命の樹」と、「日高見」の「天の真栄木」がよく対応することが分かるでしょう。
また中国における、東方の日の出づる国の巨木とされた「扶桑」は、まさにこの「天の真栄木」のことを指していたものと推測されます。(p.340)
「エデンの園」に対応するのが「日高見」、したがって生命の本源としての、「エデンの園」の「生命の樹」と、「日高見」の「天の真栄木」がよく対応することが分かるでしょう。
また中国における、東方の日の出づる国の巨木とされた「扶桑」は、まさにこの「天の真栄木」のことを指していたものと推測されます。(p.340)
「生命の樹」に対応するのが「天の真栄木」、そして、
「善悪を知る樹」に対応するのは「香久橘(かぐのたちばな)」。
【世界の楽園「常世の国」と日本の使命】
国常立による世界神政の再来を、中心となって行えるのは「常世の国」の中心にある日本人をおいて外にない。
この本の初版本が出版された1995年を境に、『ガイアの法則』によって、再び日本が励起(霊起)される時代になっているけれど、現実界に成果が現われ出てくるまでには数十年という歳月が必要らしい。
《参照》 『ガイアの法則』 千賀一生 (徳間書店) 《前編》
「常世の国」は、日本においては、政(まつりごと)の原点だったのであり、代々の君はそこに立ち返ること、すなわち「楽園回帰」を理想としていたのです。「楽園回帰」の神木が橘だったわけです。
日本では、原初の状態に立ち返ることがもっとも尊ばれたのであり、それが、日本のみならず世界共通の楽園である「常世の国」だったのです。(p.355)
神道系の人々はこのことを捉えて、「国常立の復活」といっている。日本では、原初の状態に立ち返ることがもっとも尊ばれたのであり、それが、日本のみならず世界共通の楽園である「常世の国」だったのです。(p.355)
国常立による世界神政の再来を、中心となって行えるのは「常世の国」の中心にある日本人をおいて外にない。
この本の初版本が出版された1995年を境に、『ガイアの法則』によって、再び日本が励起(霊起)される時代になっているけれど、現実界に成果が現われ出てくるまでには数十年という歳月が必要らしい。
《参照》 『ガイアの法則』 千賀一生 (徳間書店) 《前編》
【文明の盛衰を定める 『ガイアの法則』 を知っていたシュメールの叡智】
<了>