《中編》 より
 

 

【経験から学ぶ : 自分にとっての真実にするまで】
 自分に内在する 「権力欲」 や 「支配欲」 に気づき、多くの葛藤を生み、さまざまな経験をとおして、最後に、「個々の自立こそが、最善の統治である」 ということをそれぞれが、自分にとっての真実にするまで、このゲームは続きます。
 ここでいう真実とは、自分自身の経験をとおして疑う余地のない智慧ということです。他者から学んだり、聞いたりしたことは、まだその人自身にとっての真実ではなく、これはあくまでも仮定であり、哲学であるともいえるかもしれません。ですから、疑う余地はあるかもしれないのです。すべての魂は、この物理次元において、自分の持っている仮説を真実にするための経験をしにやってきました。(p.275)
 一般に宗教団体に属して様々な活動をしている人々は、何かしら真実に近しいところにいるかのように思う人々が多いけれど、一般概念としての真実であれ、上記の記述にある真実であれ、そのような事実は殆どないだろう。それどころか、優れた企業経営者のもとで働いている中小企業人ならば、彼らの方が宗教団体の信者より遥かに真実の人生を歩んでいることだろうと思うことがしばしばある。
 そもそも自立できていないからこそ、宗教に縁がある人が多いのであって、そのような人々は、宗教団体というフィールド内の人間関係を通じて、真実を体験する作業をしているのである。宗教団体といったって、そこでの人間関係は、世間一般の縮図に過ぎないだろう。むしろ一般会員の奉仕という活動でありながら、社会的に得られない組織上の肩書きを欲して、権力欲や支配欲を露わにする人々が比較的多いのである。しかも、この世的な銭金レベルの欲心や好悪の感情が優先するような排他的心が遍在しているのであって、清らかさとか美しさとは程遠いものであることが多いのである。
 だからこそ、ある程度個々に自立しているか、わずらわしい人間関係を忌避する人々は、仮に宗教団体に属しても、一切組織的な活動などせず、教祖の語る “上澄み部分” だけを吸収するという選択をするのである。
 しかし、経験することを優先しないと上記の書き出しにあるような真実を学べないのも事実。それが中途半端に自立している人々や、わずらわしい人間関係を忌避する人々にとっての陥穽なのである。

 

 

【勇気を持って行動し、経験を創造する】
 誰にとっても魂の目的は、地球に生まれた以上、地球ならではの社会活動や現実と呼ばれる経験をとおして生じた、自分自身の内面の葛藤を癒すに値する 「叡智」 を得ること、つまりカルマの清算以外の何ものでもないのです。(p.308)
 魂は、失敗や苦しい経験をとおしてしか偉大さを発揮しようとはしないのです。逆のとらえ方をすれば、失敗や未熟さは許されたことなのです。
 時間がせまっていることでもありますので、どうぞあらゆる疑念を捨て、いついかなるときにも勇気を持って行動し、経験を創造してください。このような経験のプロセスを抜きにして、超意識のレベルまで達することは不可能です。(p.309)

 

 

【意識をつくり出すところ】
 実は安直ないい方をすると、意識はオーラ(エネルギー・フィールド)がつくり出すといえます。決して脳ではありません。脳は、むしろ意識レベルによってその機能を変化させているのです。(p.295)
 意識は脳で生まれるとか、心の座である胸から生まれると、固定的に考えてしまうと、人と宇宙の循環が切れて片側通行の隘路に入ってしまう。
 ここに書かれている脳と意識の関係は、よくよく考えてみれば当たり前のことだろう。意識の中でも社会意識が人間に与える影響力は、先に書き出してきたように、非常に大きいのである。
 今、皆さんの脳を機能させている意識の大半が、社会意識なのかもしれません。たとえ社会意識に毒されることなく、自分自身の信念を貫くような生き方をしていたとしても、ほとんどの場合、ただエゴを貫き通しているだけにすぎません。(p.302)
 その理由は、社会意識であれ信念であれ、機能するのは大脳だから。

 

 

【脳の活性化レベルと社会次元】
 我々の世界で重用される、信念・正義・道徳・意味・価値などを定める社会意識は、全て大脳活動によって生み出されているものである。しかし、実はこれらは、この次元を超えた世界では意味をなさない。そもそも大脳は物理次元の世界認識を生み出すパーツであるという機能限界があるのである。
 『右脳革命』 というベストセラーは、左脳優位な社会のアンバランスを矯正するために世に出たのであろうけれど、右脳も左脳も大脳のパーツなのだから、究極的な人類進化としての解法ではない。本来向かうべきところは松果体や脳下垂体などの部位が集まる脳幹部分の活性化だったはずであり、それによって人間は、芋虫が蝶になって飛翔するような次元上昇が可能になると、密教を実践する人々は知って、それを本に書いていたものである。

 この本では、人間が物理的次元を超えた世界と意識を通わせるには、小脳や中脳の活性化が必要になると書かれている。
 小脳は、本来、魂や霊性の指示に従って機能するはずの脳です。(p.299/303)
 直接量子場に働きかけることができる中脳が本来の機能を果たし、最も有効な形でドーパミンを利用できるようになります。(p.305)
 人間の脳の殆どは活性化されていないと昔から言われているけれど、脳に関しては、中脳、小脳、脳幹などに関しても、現代科学では、いまだに不明な部分が多い。
 意識の重要性を理解している人々は、脳科学の結果を待つことなく、率先して次元を超えた認識世界へと意識を伸ばしつつ、この地上の 「社会常識(コントロール・グリッド)」 を変容させる役割を果たすべきなのだろう。

 

 

【どうせ中毒になるのなら】
 何も意識しなくて暮らしていると、過去のパターンを繰り返すだけです。脳はお決まりのパターンを繰り返す習性がありますから。・・・(中略)・・・。
 重要なのは、昨日までの流れを全部きってしまうこと。昨日までお金に困っていたのなら、朝起きた瞬間に豊かな自分にスイッチするのです。
 ほとんどの人は、朝起きたら思い出すことが間違っています。昨日までの自分の姿ではなく 「どんな自分になろうとしていたか」 を思い出すべきなのです。
 だから、悲劇とわかっていても、映画や小説を楽しみます。薬中毒のようなものです。脳内のケミカルは感情のよって放出されます。ありもしない先のことを心配するのが好きな人はステロイド中毒です。
 落ち込むのが好きな人、怒るのが好きな人などは、特定の感情の中毒になっています。いつも同じパターンの感情を味わい、そうならないと落ち着かないのです。
 どうせ中毒になるのなら、創造性の中毒になりましょう。(p.348-349)

 

 

【ワンダラーたち、ウォーク・インたちへ】
 さて、今まで地球にしっくりと馴染むこができすに、強いホームシック状態に陥っていたワンダラーたち、いよいよあなた方の時代がやってきました。この期に及んで、自分のコンプレックスに悩んでいる場合ではありません。あなたがたには、やがて仲間たちを引き寄せあい、今までの学びや経験を分かち合いながら。自分たちの計画を実践し始める必然が用意されています。
 また、自分がワンダラーであることに気づかずにただみんなと共感できない状態に劣等感を感じたり、得体の知れないパニック症状に悩まされたりしてきた人たち、今、自分自身の真実を知るときがきています。そして、マインドをオープンにして、自分の意識をどんどん拡大上昇させることによって、深く眠っていた記憶の扉が開かれるでしょう。(p.238-239)
 いまや日本に存在している70万人とも言われている、ひきこもりやニートの中には、著者によって呼びかけられている、ワンダラーたち、ウォーク・インたちが多いのだろう。社会常識という枷にがっちり嵌った大人たちより、ワンダラーたちやウォーク・インたちの方が、遥かに多くの地球人を救済するのに貢献できるはずである。だから、ちょっと著者に協力するために、最後に書き出しておいた。
      《参照》  『地球維新 ガイアの夜明け前』 白峰 (明窓出版) 《前編》
               【2012年以降】
      《動画参照》 スターシード☆目覚めの時

 

 
<了>
 
 

  サアラ (Masako)著の読書記録

     『光と闇 二元の統合』

     『覚醒への道』

     『聖なる恋愛コード81』

     『空なる叡智へ』

     『世界支配者vsライトワーカー』

     『宇宙パラレルワールドの超しくみ』

     『アセンションの超しくみ』