皆さま

 

さて、今日も僕の物語

 

父編です。

 

父編は今日で終わります。

 

僕にとっての父の存在

 

その意味を見出せそうです。

 

果たして父とのことを闇から光に

 

変えることはできるのでしょうか。

 

本日もよろしくお願いします。

 

初めましての方は、こちらから自己紹介を兼ねた

僕の物語をお読みいただくことができます。

【まとめ】不安な人生から安心の人生に転換した僕の物語

 

では、書いていきます。

 

-----------------------------------------------------------------------------

 

「過去の体験を闇から光に変えた僕の物語~父編②~」

前回のお話しはこちらからお読みください。

過去の体験を闇から光に変えた僕の物語~父編~

 

闇から光に変えたシリーズはこちらからお読みください。

過去の体験を闇から光に変えた僕の物語①

過去の体験を闇から光に変えた僕の物語②

過去の体験を闇から光に変えた僕の物語~祖父編~

過去の体験を闇から光に変えた僕の物語~祖父編②~

 

それは僕が高校生の頃だった。

 

道端で突然、会ったというのなら

 

どれだけ僕の心臓は静かだっただろう。

 

それは、実際の父ではなかった。

 

選挙ポスターの父だった。

 

父はなんらかの選挙に出ていたのだ。

 

一瞬どころか何度も目を疑ったが

 

それは父に違いなかった。

 

高校生の僕だからなのか

 

僕が大人だったらどうだったのか

 

それはわからないが

 

とても衝撃を受ける再会だった。

 

そして、父は突然僕に電話を

 

かけてきた。

 

父が僕に電話をしてきたのは

 

最初で最後である。

 

何をどう話したかはわからないが、

 

一言だけ覚えている。

 

「お父さんがんばるからな」

 

それは、父は心のどこかで

 

応援してほしいし、

 

その姿を見てほしいという

 

想いがあったのかもしれない。

 

父の背中を見て育つと

 

言うように・・・。

 

しかし、高校生の僕に

 

そこまでの推察能力は

 

持ち合わせていない。

 

それでも、僕はひっそりと

 

父を応援する気持ちを

 

持ち合わせていたかもしれない。

 

大々的に応援はしていないが、

 

「がんばって」と小声で

 

呟くくらいの応援はしていたかもしれない。

 

それから、数年して

 

父に関して良くない話しを

 

見る機会があったり

 

知る機会も多くなった。

 

どんどんと父は最初に

 

想定していたであろう

 

場所からは遠ざかっているように

 

思えた。

 

そうして、いつしか

 

僕は父の姿や形を

 

思い出すことさえ

 

できなくなっていたのだ。

 

そう、父親といえば

 

タバコの煙の臭いが

 

僕の臭覚を刺激するように。

 

そうして、ずっと放っておいた

 

僕の心の中にある

 

父親との事柄に関して

 

やはり向き合う時がくるのだ。

 

それがつい最近のことだった。

 

僕は父を許せていなかったのだ。

 

そして、その時の無力な少年である

 

僕のことも許せていなかったのだ。

 

父とのことを、タバコの臭いを

 

手がかりに僕の記憶の中を

 

探っていったのだ。

 

すると、ある場所で考えの

 

手が止まった。

 

「あ、僕は4人全員で普通の家族の生活がしたかった」

 

たったこれだけだったのだ。

 

それを壊したのが父のせいだと

 

僕は父を許せないでいたのだ。

 

「家族4人でご飯を食べたい」

 

「お休みの日に家族4人で出かけたい」

 

「困った時は相談し合いたい」

 

「夕飯を食べた後に、のんびりと家族4人でお話ししたい」

 

小さな僕が望んでいることは

 

ひょっとすると何気ない、

 

しかし実現するのは奇跡的な

 

こんな家族の生活だったのだ。

 

それを僕が理解していくうちに

 

父を許せるようになっていった。

 

その時に無力だった僕のことを

 

許せるようになった。

 

「父は父でやりたいことをやっていただけなのだ」

 

「僕が幸せな理想的な家族を築けばいいのだから」

 

気が付くと心の中にある父に語りかけていた。

 

「お父さん、僕はあなたのお陰で家族の大切さを知ることができました」

 

「お父さん、僕は家族がバラバラになっていく哀しみを知りました」

 

「お父さん、その体験を通して僕は家族の大切さを物語に吹き込むことができるようになりました」

 

「お父さん、色々あったけど、ありがとう」

 

【終わり】

------------------------------------------------------------------- 

この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。