普段は製造業の話が多いですが、今日は飲食店の話をしてみます。
テーマは 値下げは絶対にすべきではない! ということと、じゃあどう売ればいいのか?という点です。

◆なぜ値下げはダメなのか?

最近は飲食店でも値下げするところは減りましたが、まだ「値上げできない」「昔の価格のまま維持している」ケースは多いです。
しかし、原価が上がっているのに価格を据え置けば、当然利益率は下がります。

それなのに「値下げしないと売れない」と思っていませんか?
これは大きな誤解です。

大手企業が戦略的に値下げをすることはありますが、それは他の商品や別の収益で補えるからできること。
中小企業や個人店は 値下げは絶対にしない! と決意することが何より大切です。

でも、そのためには従来のやり方を変えて「売れる仕組み=マーケティング」を作らなくてはいけません。

◆ケース:長野県の老舗カフェ

例として、長野県で70年続く個人経営のカフェを想定してみます。

  • 昭和時代からの名物「コーヒーゼリー」と「水出しコーヒー」で地元人気

  • コロナ禍で客足が減り、完全には回復していない

  • 3代目への承継予定はなく、アルバイトの女子学生が関心を示している

こうした状況のカフェができるマーケティング施策を考えてみましょう。

 

カフェ店員がコーヒーを注ぐ様子

◆具体的な施策

  1. 限定コーヒーゼリーを開発(昭和感を演出するトッピング)

  2. ポップで限定販売を案内

  3. 水出しコーヒー+長野県産おやきのセット商品を開発

  4. SNSで公式ブログを開始し、長野の水の魅力と限定商品を発信

  5. 告知日に販売を開始し、限定ポイントカードを進呈

  6. 限定販売を続けてリピート客獲得&口コミを促進

  7. キャッシュフローが改善したら、独自おやきを開発しSNS宣伝

  8. 売上・利益が回復したら、道の駅などで販路拡大を検討

◆まとめ

このように「限定」「セット」「SNS」「ポイント」などを組み合わせれば、値下げをせずに売上を伸ばすことが可能です。

つまり、これは「営業活動」ではなく、マーケティングによる“売れる仕組みづくり” なんです。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございました😊

 

経営者は決算書を理解することが求められますが、本来は従業員一人ひとりも数字に強くなる必要があります。外部研修や資格取得支援も効果的ですが、最も効率的なのは「日常会話の中に数字を取り入れる文化」を根付かせることです。数字を共通言語にできれば、企業全体の意思決定がスピードアップし、経営体質が大きく変わります。

1.会議では必ず数字をベースに議論する

社内会議や進捗確認では、案件ごとの売上・利益・コストを必ず資料に落とし込み、売上比率や利益率も併せて確認するようにしてください。数字で語る習慣がつくと「どの案件に注力すべきか」が明確になり、感覚に頼らない効率的な意思決定が可能になります。

2.新規案件の検討も数字で裏付ける

新しい案件は担当者の熱意が先行しがちで、コストやリスクを見落とす場合があります。必ず見込売上・コスト・利益といった数値を示しながら会議を行いましょう。感覚的な「やりたい」ではなく、数値で裏付けされた「やるべき」案件を選別できるようになります。

会議で数字を共有するビジネスパーソン

3.全社で数字を共通言語にする

全体会議では各部署の報告を「売上」「コスト」「営業利益率」で統一してください。これにより、部署ごとの貢献度が客観的に把握でき、効率性の高い案件については他部署との連携も検討できるようになります。数字を共通言語とすることで、部署間の壁を越えた議論が活性化するのです。

 

数字を日常の会話に組み込むだけで、組織の文化は変わります。効率性やリスクを冷静に判断でき、成長案件を選び取る力が高まります。従業員が自然に「数字で考える」ようになる環境づくりを、ぜひ経営の優先課題として取り組んでみてください。

世の中には「決められない」優柔不断な人が多いですよね。
経営者や中間管理職でも、実はかなりの割合で存在します。

私自身、サラリーマン時代は「即決・即行動型」でしたので、優柔不断な人を見ると腹を立てていました。
しかし、いざ自分で経営してみると「優柔不断な人も実は悩んでいる」という現実に気づきました。

そこで今回は、決められない人が一歩踏み出すための方法について書いてみます。

決められない人の特徴

まず大切なのは、自分が優柔不断であることを認識することです。
やさしさから決められない人は自覚がありますが、単に決断を後回しにしている人は自覚がありません。

この記事を読んで「もしかして自分も?」と思った方は改善の第一歩を踏み出せています。

優柔不断の原因と対処法

優柔不断の多くは以下の3タイプに分かれます。

  • 失敗が怖い

  • 情報不足

  • 完璧を求めすぎ

それぞれの対処法はシンプルです。

1)期限を決める(決断に締切を設ける)
2)判断基準をシンプルにする(例:利益・時間・社員幸福度の3軸)
3)小さな実験をしてから決める(テストで不安を減らす)

具体例

1)新規事業の判断
いきなり大きな投資をせず、小さなテストから始めましょう。
さらにそのテストにも期限を設け、必ず行動に移すこと。
動かなければ、新規事業アイデアは自然消滅します。

2)採用判断
人材の見極めは難しいものです。
そこで「会社のビジョンに共感しているか?」を最優先基準にすると迷いが減ります。

 

男性が会議で考え事をしている様子

まとめ

決断できない自分を責める必要はありません。
大事なのは――

  • 期限を設ける

  • 判断基準をシンプルにする

  • 小さな実験から始める

この3つを習慣にして「決断の筋力」を鍛えることです。

決められない社長より、決める社長の方が会社も未来も確実に動き出します。

 

本日もありがとうございました。

「やらなきゃいけないことが山積みだ!」
「また会議か…」

経営者や中間管理職の方なら、毎日こんな日々を過ごしていませんか?
実はこれ、仕事ができる人ほど直面している現実なんです。

問題解決ができるからこそ次々と対応できる。
でも気づけば、毎日「対応」で1日が終わっている…。

しかも会議の多くは、暇な上司が開くものに付き合わされるケースも多いですよね。出世を望む方なら上司に良い顔をしたいでしょうし。
私は逆で、必要ない会議は「議事録だけ送ってください」で済ませていました(笑)。
当然、当時の評判はよくありませんでしたが、成果は出していたので定時退社してもボーナスは標準以上でした。

今日は、そんな毎日から抜け出すための方法を具体的にお伝えします。

ゴールから逆算する習慣を持つ

経営者でも管理職でも、やるべきことは規模は違えど本質は同じです。
たとえば、4月始まり3月決算の会社で考えてみましょう。

期初に予算が決まり、最大の目標はその達成。
では、その数字をクリアするために、自分の部署は月ごとにどれくらいの売上・利益を積み上げなければならないのか?
これをまず逆算します。

見込案件を並べれば、数字が凸凹になるのは当然です。
だからこそ、期の前半で大きな案件をどう取るかがカギになります。

  • 既存顧客の取引を拡大する

  • 目の前の見込案件を確実に成約させる

結局、この二択しかありません。

 

会議で計画を立てるビジネスパーソン

◆経営者の動き方

経営者は各部門の数字を達成させるために、中間管理職と具体的な案件について会議を重ねます。
数字が足りないとわかれば、自らトップセールスに動くことも必要です。

このように「ゴール(予算達成)」から逆算して月次・日次の行動を設定すれば、自然と成果は近づきます。

結果として、これまで「日々の問題処理」で終わっていた毎日が、自分でコントロールできる毎日に変わるはずです。
さらに「無駄な会議を減らそう」という流れも社内に広がり、良い循環が生まれます。

ぜひ「逆算の習慣」を持ってみてください。
中長期の計画も、実は同じ仕組みで進められるんです。

 

本日もありがとうございました😊

カラー戦略の続編です。

秋冬の店舗カラーは、春夏に比べて皆さんもイメージしやすいかと思います。
私はこれまで「店舗カラーを変えると売上が上がる」とお話してきましたが、実際に変わるのは お客様の滞在時間 です。

春夏に前向きなカラーで模様替えをすれば、お客様も前向きな気持ちになり、自然と長く滞在してくれます。
では、秋冬はどうするか?

答えは、暖色系で「外の寒さ」と「店内の温かさ」のコントラストを明確にすることです。
これによって、店内で過ごす時間を自然と延ばすことができます。

🍂 秋(食欲・実り・落ち着き)

テーマ:収穫・温もり・深み
基調色:オレンジ、ブラウン、マスタードイエロー

変更ポイント

  • 店舗ポスターやPOP → 紅葉色(赤〜オレンジ)

  • テーブルクロスやメニュー表 → 落ち着いた茶系+オレンジの差し色

  • 雑貨棚 → 木目調の装飾や陶器系アイテムを前面に

  • アロマ → シナモンやジンジャーなど、温かみを連想させる茶系・琥珀色系アイテム

秋といえばオレンジやブラウン。見ただけで「食欲の秋」を連想させます。
温もりカラーを前面に出せば、安心感が生まれ、自然と財布のひもも緩みやすくなります。

❄️ 冬(温かさ・クリスマス・団らん)

テーマ:暖かさ・華やぎ・非日常感
基調色:レッド、ゴールド、ディープグリーン

変更ポイント

  • 店内の照明カバーや間接照明 → 黄色〜オレンジの暖色系

  • 店頭ディスプレイ → 赤と緑の組み合わせ(クリスマス期)、正月は金や白をプラス

  • 雑貨棚 → キャンドルやランプを配置

  • アロマ → バニラやサンダルウッドに合わせた赤や金の小物

温かい雰囲気の秋冬店舗装飾

冬はとにかく寒い!私自身、寒さが苦手で「氷河期の恐竜の気持ち」がよく分かります(笑)。
だからこそ、火を連想させるレッドやゴールドが効果的。視覚だけで体感温度が上がり、お客様も長居してくれるはずです。
そこに温かい飲み物を一杯サービスすれば、さらに印象に残るでしょう。

◆まとめ

秋冬のカラー戦略は、お金を大きくかけなくても可能です。
色を工夫するだけで、滞在時間が延び、売上高が確実に変わってきます。

ぜひ一度、試してみてください。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございました😊