【データ活用⑯】データで未来のリスクとチャンスを見極める

需要の変化は経営者が思っているよりも速いスピードで進むことが多いです。例えば、最近は抹茶の世界的な需要が高まっており、供給が追い付かない状況になっています。昔から「健康に良い」と言われてきましたが、ある時期を境に急にブームに火が付いた形です。物価高による外食需要の減少や「家飲み」の流行、新橋の居酒屋の苦境なども、社会変化による需要の変動例といえます。SNSや口コミがきっかけで需要が大きく変化するケースもあり、一部ではインフルエンサーの発信がブームの後押しをしたとの見方もあります。重要なのは、こうした変化の“兆し”をいかに早くつかむかです。

1．データ分析で兆しを読み取る

一昔前までは日経新聞を読んでいれば取引先との会話に困ることはありませんでした。しかし今はスマホやSNSで誰でも情報を得られる時代。情報が氾濫する中で、必要な情報をどう見極めるかが経営者に問われています。ここでAIの活用が有効です。チャットAIに自社が属する業界や競合状況を分析させると、市場変化の兆しを把握するヒントが得られます。ただし注意点として、必ず「最新情報を参照すること」「ファクトチェックを徹底すること」を指示してください。AIを正しく使うことで、情報精査のスピードと精度は格段に上がります。

2．将来シナリオを複数準備する

市場分析をもとに、経営陣と中間管理職で経営戦略会議を開き、将来シナリオを「楽観」「悲観」「中立」の3つに分けて作成してみてください。そして実際のビジネスの進捗と照らし合わせながら検証していきましょう。「想定と実態のズレ」を積み重ねていくことが、自社の経験値となり、将来の精度を高めます。

3．リスクを早めに察知できる文化を作る

AIによる分析結果、経営陣の戦略、中間管理職との議論、そして想定シナリオと実態との比較。このサイクルを繰り返すことで、企業には「リスクを早めに察知できる経験値」が蓄積されます。これにより、環境変化に柔軟に対応できる体質が育ち、競合より一歩先に動ける企業へと成長できます。

いかがでしょうか？
未来を正確に予測することはできませんが、“兆し”を見極め、複数のシナリオを用意し、リスクを早めに察知する。この繰り返しが、変化の激しい時代を生き抜くための経営基盤になるはずです。ぜひ今日から実践してみてください。

【データ活用⑮】人事評価を「データ＋対話」で公平性を高める

経営者や中間管理職の方は、人事評価の難しさを日々感じているのではないでしょうか。どうしても主観的になりがちで、納得感を得にくいのが実情です。実際、私は「基本は全員B評価でもよい」と思っています。ボーナスで差をつけられれば十分ですし、評価自体は人材に“成長の気づき”を与えることが本来の目的だからです。
では、どうすれば主観を減らし、公平性を高める人事評価ができるのでしょうか。そのヒントを3つに整理しました。

１．数値化できる項目で公平性を高める

営業職であれば売上や新規契約数、製造職なら不良率や生産効率、サポート職なら対応件数や解決率。これらは事実として数字に表れるため、評価の基準として取り入れることができます。
期初に目標を数値で設定し、本人と共有しておけば「主観＋データ」で判断できるので、評価の透明性がぐっと増します。

２．数値化できない項目は多角的に評価する

一方で、チームワーク、提案力、改善意識、リーダーシップといった“数値化しにくい力”も、将来の幹部候補には欠かせません。
これらは例えば以下のような工夫で評価できます。

• 360度評価（上司・同僚・部下からの多面的なフィードバック）

• 本人の具体的な行動をレポート化 → 複数の管理職で確認・評価

こうした仕組みを組み込むことで、曖昧になりがちな部分も納得度を高められます。

３．本人に説明できる評価基準を整える

人事評価の公平性とは、突き詰めれば「本人にきちんと説明できるかどうか」です。
データと主観評価をハイブリッドで組み合わせ、定期的に評価者と被評価者が意見交換を行いながら制度をアップデートすることが不可欠です。
世代や時代によって価値観は変わるため、評価制度も常に見直し続けなければなりません。

いかがでしょうか？
人事評価は簡単ではありませんが、公平性を意識して「データ＋対話」で仕組みを磨き続けることが、社員の納得感とモチベーションにつながります。

【データ活用⑭】データを社内で共有して意思決定スピードを上げる

企業は縦割りで役割分担が明確なほど事業スピードは上がります。しかし、縦割りが強すぎると「隠蔽体質」になりやすく、全社的な危機に対応できないというリスクもあります。
これを防ぐには「横串を通す仕組み」を導入し、企業全体の状況と課題を共有する体制をつくることが必要です。

１．部署間でデータをバラバラにしない重要性

部署ごとに色があるのは良いことですが、情報を共有しないまま進めると全社的な問題を見逃すリスクがあります。

• 部署ごとの現状が見えないと、問題が顕在化してからでないと対応できない

• 部署間での連携不足が、経営全体の力を削ぐ

このため、定期的な報告会議で部署ごとの現状をオープンにする仕組みが必要です。これは経営者の責任で実行すべきであり、中間管理職任せでは不十分です。

２．クラウド共有で全員が最新情報を確認できる

有効な手段の一つが、会議の議事録や重要なデータをクラウドで共有することです。

• 週次の報告内容を共有すれば、現場からの「気づき」が上がりやすい

• 全員が同じ最新情報を確認できることで、一体感が生まれる

ただし、すべてを無条件で公開するのはリスクもあります。経営方針に直結する情報は精査しつつ、透明性を意識して公開することで、企業ブランドの信頼感も高まります。

３．情報の透明性が意思決定を早める

透明性の高い情報が共有されると、経営陣と中間管理職の双方に緊張感が生まれ、気づきが増えるようになります。

• 部署単独では気づかない改善策を、他部署が指摘できる

• 情報が早く届くことで、経営判断のスピードが格段に上がる

こうした情報共有の仕組みは、全社の成長を促す触媒になります。

まとめ

透明性の高い情報を社内で共有できる企業は、意思決定の速さそのものが競争力になります。
「縦割り組織 × 横串の情報共有」で、ぜひ経営の質を一段高めてください。

春夏で売上を伸ばす！店舗カラー戦略（カラー戦略 その１）

街中を歩いていると、ハイブランドの店舗は季節に合わせて装いを変えているのに、個人商店や飲食店ではあまり模様替えをしていないケースが多く見られます。

でも実は、季節ごとに店舗の色合いを変えるだけで、売上アップにつながることがあるんです。

たとえば3月〜5月の春は、新しいことに挑戦しようとする人たちで街がにぎわいますよね。
一方、夏は猛暑で気力が落ちがちですが、涼しさや爽快感を演出すれば、それだけで「ちょっと立ち寄ってみよう」と思わせられます。

もちろん、ハイブランドのように大規模な模様替えは難しいかもしれません。
でも、ちょっとした工夫で色合いを変えるだけでも十分効果的です。

今回は「春夏の店舗カラー戦略」として、色と変更ポイントをご紹介します。

🌸 春（花見・新生活・明るさ）

テーマ：希望・芽吹き・柔らかさ
基調色：パステルピンク、ライトグリーン、アイボリーホワイト

変更ポイント

• テーブルクロスやランチョンマット → 淡いピンクや花柄

• 雑貨棚や壁面ディスプレイ → グリーン系（観葉植物を増やすのも効果的）

• アロマ → 桜や柑橘系（グレープフルーツ、オレンジ）に合う明るいボトルカバー

春は「新しい季節」をイメージさせる桜が鉄板。
ピンク・グリーン・ホワイトを使うと、清潔感と新鮮さが漂い、自然とお客様を引き寄せます。

☀️ 夏（涼感・活気・透明感）

テーマ：爽快・涼しさ・開放感
基調色：アクアブルー、ターコイズ、ホワイト

変更ポイント

• 店舗の暖簾や入口装飾 → ブルーや透明感のある素材

• テーブル小物 → ガラス製品やブルー系アクセント

• 雑貨棚 → 海やリゾートを連想させる装飾（シェルや竹）

• アロマ → ペパーミントやレモングラスなど、清涼感のある香りに合わせた青系アイテム

夏は「暑さを忘れさせる色」が好まれます。
水色や白を基調にした演出は、それだけで涼しさを感じさせ、お客様の来店意欲を高めます。

◆まとめ

いかがでしたか？
大がかりな投資をしなくても、色合いを工夫するだけで季節感を演出でき、「また来たい」と思わせるお店づくりにつながります。

ぜひ春夏のカラー戦略を取り入れてみてください。

本日もお読みいただき、ありがとうございました😊

経営者必見！サブスク整理が最強の資金調達法

最近、サブスクリプションが当たり前になっていますよね。
昔は一度買えば永続的に使えたソフトも、今では毎年料金が発生。気づけば大きな出費になっていませんか？

私自身、Canva・Adobe・Freepik・Zoomなどを契約していますが、実はあまり使っていないものもあります。
つまり「放置サブスク＝無駄な経費」。
これを整理するだけで、利益率に直結する効果が得られるんです。

1. サブスク整理で未来資金を生む

加入時は「無料お試し」で始めても、更新時にはしっかり課金される仕組み。
使っていないのに継続しているサブスク、ありませんか？

• Canva → 使いこなせれば便利だけど、放置すれば無駄

• Chatwork → 案件管理に最適なのに、慣れないと宝の持ち腐れ

「今後も使うか？活用できるのか？」を基準に判断し、不要なら更新しないことです。

2. 浮いたお金は未来への投資に回す

サブスクを解約して浮いたお金を、そのまま利益にしても良いですが…
成長を目指す経営者なら 社員教育や研修に回す ことをおすすめします。

例：月5,000円のサブスクをやめれば、年間6万円。
これを社員研修に使えば、将来の利益につながります。

まとめ

サブスク整理は単なる節約ではなく、未来資金を生む行動です。
ぜひ今日から「使っていない契約」を棚卸ししてみてください。

本日もありがとうございました。