すずの創作物語 -2ページ目

時を越えて 12

先輩は話を続けた。
「中国に行って、会えなくなって、気持ちがおさえられなくなった。こんなにめぐみのことが好きだったんだって思った。だから、帰ったら絶対真っ先にめぐみに会って、好きだってキチンと言おうと思った。でもさ…めぐみはオレのこと何とも思ってないと思ってたから、フラれる覚悟だったんだけどな。」
「同じこと思ってたんだね…」
「もっと早く言えばよかったな…」
そう言うと先輩はまたきつく抱きしめて、
「長い時間かかったけど、絶対幸せにするから」と耳元で囁いた。
私は、先輩の胸の中で頷いた。
何度も何度もキスをした。
どんどん激しくなるキス。
ソファーに倒れ込んで、繰り返すキス。唇は首を這う。

「めぐみ…。」
閉じていた目を開ける。
「怖かったりするか?まだ早いとか思うんだったら、ムリするなよ。オレはこうして一緒にいれて、抱き合ってるだけでもいいからな。」

固く目を閉じてたからか、まだ震えてたのか、先輩の心配そうな顔。

「大丈夫…。」

「やっぱりムリと思ったら言えよ。」

そう言うと、私を抱き上げて、ベッドへ運ぶ。

全然平気と言えばウソになる。でもそれよりも先輩と一つになりたいと思ったんだ…。

時を越えて 11

「高校?!」
「うん…高2かなぁ?」「全然そんな素振りなかったで。」
「最初は、気になるかも…って感じだったの。」先輩は、話始めた私の頭を抱き寄せて、自分の肩に置いて、髪を撫でながら、黙って話を聞いていた。
「でも、どんどん好きになっていって…そんな時に、野田先輩に告白されたでしょ?それを先輩がお膳立てしたから、あぁ、先輩は私のこと何とも思ってないんだなぁと思って、それからは気持ちを封印しよう、忘れようと思ったの。でも、忘れられなかった。だから、ずっと好きだったの。」ずっと言いたくて言えなかった気持ち。なんだかスッキリした。
話を黙って聞いていた先輩が話始めた。
「オレは、めぐみが最初にクラブに入ってきたときに、一目惚れした気がする。」
「え!?」
衝撃の事実。思わず体を離して先輩の顔を見た。そんな私をもう一度抱き寄せて、話を続ける。
「でも、めぐみは学校で人気あったし、彼氏も出来てたし。だから、仲のいい後輩でいいと思った。でも話たり、一緒に出かけたりするたびにやっぱり好きだなぁと思ってた。野田のことは、イヤだったけど、親友だからイヤとも言えなくて。ゴメンな…」
私は静かに首を振った。

時を越えて 10

先輩はきつく抱きしめていた体を離すと、優しくキスをした。

「寒いし、車入ろう」
と先輩が言った。
車に戻っても、離れたくなくて、ずっと手を握りあったり、抱き合ったり、何度も何度もキスをした。
お互い素直に気持ちを口に出来なかった数年間を埋めるように。

とにかく離れたくなかった。

「今日…帰らないとダメか?」
「大丈夫…。」

先輩も同じ気持ちだったんだね…。

先輩は車を出した。

着いたのは、高級ホテル。
驚いて先輩を見ると、
「まぁ、フラれる前提で一応…。別に下心ありありとかちゃうぞ!」
と照れたように弁解した。
私はてっきりどこか道中にあるラブホテルに行くつもりなんだと思ってたから、驚いたけど、ちょっと嬉しかった。

先輩の手を握りしめて部屋へ入る。

部屋へ入ると先輩がそっと抱きしめて、唇を重ねる。

「めぐみ…震えてる?」
「だ…大丈夫…」

本当は、緊張や色々な感情で、体が震えていた。先輩は私をソファーに座らせると、飲み物を取ってくると、横に座った。
「めぐみさ、さっき、ずっと好きだった。って言ってくれたけど、あれっていつのこと?」

私は水を一口飲むと、
「高校かなあ?」
と答えた。