黄斑円孔には、原因不明の特発性と続発性の2種類があるが、ほとんどは、特発性である。ある日突然、視力が低下し、物が急にクシャっと中央方向にゆがむ病気です。
治療は硝子体手術で完全に治りますが、後部硝子体剥離(PVD)が起こって孔が開くタイプと後部硝子体剥離が起こっていないものがあります。PVDが起きていない場合にはPVDを起こして、孔側に薄い膜を寄せて、硝子体は中央のみ除去して液空気置換術のあと、SF6ガスを注入してうつむき姿勢で孔が閉じるのを待ちます。
成功率を上げるために、最近は内境界膜を剥ぐ場合が多いですが、内境界膜剥離により、視野が欠損する場合がありますので、通常は1回目の手術は内境界膜はとらずに、2回目は内境界膜をとります。陳旧性のものは、色素上皮を擦過する場合もありますが、その場合には閉鎖しても視力が上がらない場合があります。
ステージが2以上が手術適応ですが、1aでも手術をする場合があります。閉鎖する可能性は98%以上ありますので、硝子体手術では、非常に治癒率が高い疾患です。
最近は、腹臥位をとらずに、治癒することも報告され、術後の姿勢もかなり楽になりました。見つかった場合には、信頼のおける眼科で迷わず手術をお受けください。
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