日本は、保険診療と自費診療の混合診療を認めていません。

 唯一、認められているのは、先進医療や選定医療です。

 先進医療は保険診療を目指して、2期12年の間に十分な有効性が認められた場合、保険診療に変更になります。

 ただ、保険診療が年々、財政的に厳しくなっている昨今、多焦点眼内レンズは保険診療になりませんでした。これは、効果がなかったのではなく、多焦点を保険にすると、白内障は全例、多焦点になる可能性があり、保険を圧迫する恐れがあることより、無理やり選定医療になりました。

 これは、大病院などが、紹介状などのない患者に対して、予め5000円とか1万円などを別途に徴収してもよいという考え方を取り入れ、白内障手術そのものは保険診療で、多焦点眼内レンズだけは、自費で徴収してよいというものです。

 先進医療は先進医療が特約で多くの民間保険に導入されていたので、先進医療の時代は、加入者は、ほぼ無料で多焦点眼内レンズを挿入できました。ところが、選定医療になり、眼内レンズが有料になると、ほとんどの人が、多焦点ではなく、単焦点眼内レンズを選択するようになりました。相変わらず、日本人には医療と安全と水はただだという考えが根強く残っています。

 昨日、話題に出したリジュセアミニも自費診療になり、保険が使用できません。できれば、検査や診察は保険が使えて点眼液だけ、自費にできると、患者さんにも優しく、希望者が増えるのですが、全て自費だと、あまり増えないかもしれません。

 日本には高額医療制度があって、どんなに高額でも、毎月一定の金額以上の医療費は取られないので、癌の治療薬や高度な手術でも、非常に安く受けることができます。

 国庫からの医療費の削減を考えるのであれば、最終的には保険診療は、基本的な治療に限り、新しい手術や薬は選定医療のような自費診療にして、保険との混合診療を大幅に増やす以外にはないと思います。