GLEN MORAY
ELGIN CLASSIC
 
SPEYSIDE SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
 
産地:スコットランド  スペイサイド地区
原料:モルト
容量:700ml
アルコール:40%
樽構成:アメリカンオーク樽
希望小売価格:2700円
 
 
色:薄金色
トップノート:3
アタック:3
香り:ゆり、ハチミツ、ナッツ、バニラ
味わい:ハチミツ、モルティ、ソープ、アニス
アルコール感:2
ピート感:1
 
 
 
総評:3.4
 
 
 
■ グレンマレイ蒸留所について
 
グレンマレイの歴史は120年という長いもので、1830年にビールを作っていたエルギンウエスト醸造所が1897年にウイスキー蒸留所として始まったのが最初となります。
マレー区エルギン町にあり、地元の大麦を加工しマルサラワインやシェリー樽に詰めて熟成させるなど、異種樽使用の先駆けであったらしいです。
本格的にウッドフィニッシュとして製品化をしたのは1999年と近年になってからみたいで、ポートワイン、シェリー酒、シャルドネ、カベルネソーヴィニヨンなど各メーカーが色々なウッドフィニッシュの製品を出し始めたのはグレンマレイを見て今があるようですね。
 
 
 
 
■ テイスティングノート
 
香り立ちはユリのようにフローラル。
ハチミツような甘み。
ドライにバニラ立つ香りはバーボン香の芳醇さが漂います。
ナッツのオイリーさも感じられます。
熟成も相まってアタックは和らいでますね。
 
味わいは口当たり滑らかにファーストタッチはハチミツの甘み。
モルトの旨みが奥にあり、ソープのような化学的な味と無機質なオイル感があります。
スパイスはアニスシードの渋みや辛味が唇をしびらせ、苦味が口中に残りフィニッシュ。
 
 
 
■ グレンマレイの考察
 
クセもなくかなり飲みやすいウイスキーで、値段も最安値でシングルモルトとしては本当の入門編と言って良いでしょう。
そして常飲酒としてもコスパが一番良いシングルモルトと言って良いと思います。
アルコール40%なのに、甘み、辛味、苦味、旨味、その全てが感じられて何も不満のない仕上がりなのが好印象です。
暗黙の了解のカラメル添加をちゃんと表記しているのも好印象ですね。
 
モルティング
まず大麦を麦芽にします。
発芽を開始するために穀物を水に浸し、その後、発芽が続く間、それを外に置いて「グリーンモルト」を作ります。
そして大麦は窯に移され、そこで熱風で乾燥され発芽が止まります。
ピーテッドシングルモルトを作るときは大麦の一部をピートの煙で窯で乾燥します。   
 
ミーリングとマッシング
その後、麦芽は工場で粉砕され麦芽粉が作られます。
この麦芽粉を大型のマッシュタンに入れ、最初に約64°C に加熱したロッシー川の水と混ぜます。
マッシュ中に大麦のデンプンが糖に変換されます。
水に溶けるとスイート ワートと呼ばれる液体ができます。
 
ファーメンティング
次に麦汁をウォッシュバックに送り込み、そこで酵母を加えて発酵させます。
酵母が糖分を餌としてアルコールを作り、エステルなどのフルーティーでフローラルな化合物を生成します。
これがウイスキーの味に影響を与えます。
60時間の発酵の後、蒸留にうつります。
この段階でアルコール度数は約8.7%。
 
蒸留
麦汁を3基のウォッシュスチルで蒸留します。
ここでウォッシュを加熱して蒸気を発生させ、スチルを上昇させてコンデンサーで冷却し、アルコール度数約24%のローワインと呼ばれるスピリッツを作ります。
その後、ローワインは6基のスピリッツスチルの1つに送られ、2回目の蒸留が行われ、ニューメイクスピリッツが作られます。
 
カット
スピリッツセーフを通過するスピリッツの厳選された部分のみを収集します。
ヘッド、ハート、テールを分けカットしていきます。
ハートは最終的にウイスキーになる樽に詰められるニューメイクスピリッツ。
その前に来るヘッドと後に来るテールは別々に収集され、再び蒸留するためにサイクルに戻されます。
 
成熟
ニューメイクスピリッツをオーク樽に詰めます。
通常はアメリカンオークですが、さまざまな樽タイプを使用して、スピリッツにさまざまな風味を与えています。
その後、倉庫に保管して熟成させ、何年も熟成させます。
木材とスピリッツが相互作用して、ウイスキーに複雑さと風味が加わるため、樽は倉庫によって管理されます。
 
天使の分け前
グレンマレイでは、近くのケアンゴーム山脈とモナドリアス山脈によってスコットランドの極端な天候から守られているため、比較的穏やかな気候に恵まれているようです。
倉庫内の温度と湿度は年間を通じて比較的安定しています。
これらの条件はウイスキーの熟成に最適で、天使の分け前を確実に得るのに役立ちます。
各樽のアルコールは毎年約2%が蒸発していくようです。
 

薬屋のひとりごと


総評:4

原作:日向夏
監督:長沼範裕

    

  • 古代中国
  • 宮廷ミステリー
  • 医療、薬師、いじめ、謎解き
  • 推奨年齢    :10歳以上
  • ストーリー:4.5
  • コメディ    :2
  • 中弛み        :2


人さらいにあった薬師の主人公による謎解きストーリー。

中だるみもなく淡々と視聴できるアニメに仕上がってますね。

ちなみに原作は見ていません。

5話「暗躍」で松茸を食すシーンがありましたが日本人以外で松茸を美味しいと感じる人はあまりいないと聞きました。実際に食べてたんですかね?

キャラクターデザインは鬼滅の刃みたいな感じですね。



主題歌

OP曲

『花になって』

歌:緑黄色社会

作詞:長屋晴子

作曲:穴見真吾

編曲:川口圭太、穴見真吾


総評:4.5

センス:4

騒音率:4


初め聴いたときにこれはボカロバンドの「月詠み」だなと思ったんですが、クレジットで「緑黄色社会」となっていてビックリしました。

それくらい声質と歌いかたが似てますね。

Aメロの疾走感にBメロの情感的な暗めのテンポ、サビに続く「花になって~」のメロディラインは聴くものを圧倒します。

全体的にはアニメ用の音楽になっていて聞き心地はうるさ目の編曲です。


ED曲

『アイコトバ』

歌:アイナ・ジ・エンド

作詞、作曲:石崎ひゅーい

編曲:トオミヨウ


総評:4

センス:4.5

騒音率:3


聞き惚れる特徴ある歌声と歌い方。

中盤の声の伸びと声の置き方でアイナジエンドに気付きました。

石崎ひゅーいサウンドがアイナにマッチしていて、アイナの魅力を引き出す編曲に秀逸さを感じます。

ボーカルが主体で邪魔なシンセもないので聞き惚れる楽曲になってると思います。



 

 

 
 
ISLE OF RAASAY
BATCH:R‐01.1
 
HEBRIDEAN SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
 
NATURAL COLOUR
NON-CHILL FILTERED
 
産地:スコットランド  アイランズ
原料:モルト
容量:700ml
アルコール:46.4%
樽構成: ライウイスキー樽、ボルドー赤ワイン樽、チンカピンオーク樽
希望小売価格:7,000円
 
 
色:ゴールド
トップノート:2.5
アタック:2.5
香り:ヘーゼルナッツ、ハチミツ、藁、クローブ
味わい:アニス、オレンジピール、ハチミツ、スモーキー、ピーティー、朝鮮漬け
アルコール感:3
ピート感:3.5
 
 
 
総評:3
 
 
 
■ アイル・オブ・ラッセイについて
 
アイルオブラッセイ蒸留所があるラッセイ島はスコットランド西にあるヘブリディーズ諸島の一つです。
西隣にはタリスカー蒸留所のあるスカイ島があり、東隣がスコットランド本土になります。
 
アイルオブラッセイ蒸留所はR&Bディスティラーズ社が運営しています。
同社は2014年に食品加工業者のアラスデア・デイ氏と実業家のビル・ドビー氏によって設立されました。
当初は2つの蒸留所建設が構想されローランド地区のボーダーズ地方に建設予定だったようですが、友人にラッセイ島を薦められ人口120人ほどのラッセイ島に蒸留所建設を決めたみたいですね。
 
2016年に蒸留所建設が着工され、翌年に蒸留と樽詰めが行われました。
2021年10月に日本での初リリースを果たしました。
 
 
 
 
■ テイスティングノート
 
アルコール度数のわりには香り立ちは弱めで、ナッツ系の芳ばしいオイル。
ほのかに甘い香りはハチミツよう。
藁の草感漂い、クローブのようなドライなスパイス。
芳醇な熟成香はないものの、アタックは感じません。
 
味わいは口当たりオレンジピールのような酸味とコショウボクのようなスパイシーさで刺激されます。
酸味は菅野漬物屋の朝鮮漬け感があります。
奥からハチミツの豊かな甘みとモルティな酒質。
奥からスモーキーさが遅れてやってくる。
余韻はピーティーな刺激でほどよく長く残ります。
 
 
 
■ アイル・オブ・ラッセイの考察
 
「R-01.1」のRはリリースを意味し、ファーストバッチからの1.1バージョンになりますので、第二陣あたりになるのかなと思います。
ブレンドは6種類の原酒が使われていて、ノンピーテッドとピーテッドの原酒をそれぞれライウイスキー樽、ボルドー赤ワイン樽、チンカピンオーク樽の3種類の樽で熟成しているみたいです。
一応、これがアイルオブラッセイの定型原酒構成になるんでしょうね。
 
酒質はしっかりしたモルティ感がありベースの質が良いことが分かります。
その反面、樽熟成が不十分だと感じられるし、樽本来の熟成具合が味わいに反映されていないのでまだまだだなと思いました。
それでも5年以上10年未満の熟成されたものでブレンドがなされれば味わいのコクが増えるのでこれからが楽しみなメーカーだと思います。
この年数表記無しアルコール度数46%のカテゴリーだとまだまだディーンストンには敵わないなと思いました。
これから期待のウイスキーですね。
ちなみにアルコール52%のディスティラリーエクスルーシブは本場スコットランドでも評価が高いみたいです。
高アルコールによりコクの現れ方が違うと思うので一度嗜んでみたいですね。
 
 
 

 

 
BOWMORE
AGED 18 YEARS
 
ISLAY SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
 
産地:スコットランド  アイラ島
原料:モルト
容量:700ml
アルコール:43%
箱詰:2021年9月12日
樽構成:バーボン樽、シェリー樽
希望小売価格:12,000円
 
 
色:茶褐色
トップノート:4
アタック:3
香り:スモーク、磯辺、バニラ、リノリウム
味わい:焼いた藁、モルティ、シェリー、スパイシー、パイン
アルコール感:3
ピート感:3
 
 
 
総評:3.6
 
 
 
■ ボウモアのラインナップについて
 
ボウモアの通常ラインナップは№1¥3500、12年¥4000、15年¥8000、18年¥12000、25年¥38000になります。
それに加わるのが免税店商品の10年ダーク&インテンス1リットル¥5000、15年ゴールデン&エレガント1リットル¥7800、18年ディープ&コンプレックス¥11500になります。
 
18年は2種類あり通常商品がアメリカンオークのバーボン樽とスパニッシュオークのシェリー樽のブレンド。
免税店商品がオロロソ樽とペドロヒメネスシェリー樽原酒をブレンドしたもので通常品とは全く違う味わいに仕上げてるみたいですね。
 
 
■  テイスティングノート
 
香り立ちは燻製の煙がプンと漂います。
波打ち際の磯辺の香り。
奥にほのかに甘いバニラの芳香。
それら複雑な香りはリノリウム建材のようなドライ。
熟成も相まってアタックは和らいでますね。
 
味わいは口当たり滑らかでオイリー質。
藁焼きの焦げが口に残り、強めのスモーク香が鼻を抜けます。
ハチミツのような優しい甘み。
ビターチョコ。
パインの酸味。
樽由来のエグミが若干ありそれらは辛みや苦味を伴うスパイス。それら口中に広がり煙となり余韻として長くフィニッシュ。
 
 
 
■  ボウモア18年の考察
 
んーー、、
みんなが買い漁るほどのウイスキー、ボウモア18年。
期待値をかなり高く設定していたため、テイスティングしてみて正直期待外れです。
アイラに慣れていましたが、久々に強いスモークを余韻まで感じるウイスキーだなと思いましたが、これはラフロイグやアードベッグでも事足りるほどです。それらが円やかに感じるウイスキーってだけですかね。
しかしボウモア18年のコクは余韻の伸びに現れるようです。
パインの酸味やビターチョコの甘味が舌に乗ってくる余韻がボウモアの味わいの真骨頂でしょう。
また12年の味わいをそのままに6年寝かせた味わいなので、ボウモア好きには18年の余韻は堪らない味わいだと思います。
 
ボウモアの酒質が好みでないわけではありませんが、熟成させる樽の種類により味わいが左右される酒質だと思われますので、もしかしたらバーボンカスクのみの18年だと面白い味わいになるんじゃないかと思います。過去にあったりするんですかね?
今度は18年ディープ&コンプレックスを飲んでみたいと思います。
 
 

 

 
DEANSTON
YEARS 12 OLD
 
HIGHLAND SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
 
UN-CHILLFILTERED
 
産地:スコットランド  ハイランド地区
原料:モルト
容量:700ml
アルコール:46.3%
樽構成:EX-バーボン樽
希望小売価格:3800円
 
 
色:ゴールド
トップノート:3
アタック:3
香り:ハチミツ、アーモンド、バニラ、リコリス、レザー
味わい:ハチミツ、リンゴ蜜、ショウガ、コショウ
アルコール感:4
ピート感:1
 
 
 
総評:4.5
 
 
 
■ ディーンストンについて
 
ディーンストン蒸留所は南ハイランドに位置し、都市エジンバラとグラスゴーに近い位置にあります。
ウイスキー造りの特徴はハウススタイルではなく挑戦的な熟成をモットーにしてるみたいですね。
ニューメイクは蝋の香味とテクスチャーで、味わいはリンゴのようなフルーティー、だからこそ様々な樽とのマッチングが良く、仕上がりが美味しく作れるんだとか。
蓋無しのマッシュタンに透明な麦汁を作り、発酵は85時間とかなり長めに設定していることからも、あのディーンストンのフルーティーな酒質が他とは違う味わいだと分かるわけですね。
マスターブレンダーは2017年にシーバスリーガルから移籍したジュリアン・フェルナンデス氏。
マスターディスティラーは2021年にグレンモーレンジィから移籍してきたブレンダン・マキャロン氏。
この2人はブナハーブン蒸留所とトバモリー蒸留所のマスターでもあるみたいですね。
だから3商品ともアルコール46%なんでしょうかね無気力はてなマーク
 
 
 
 
■ テイスティングノート
 
香り立ちはハチミツのような甘み。
アーモンドの香ばしさ。
ドライにバニラ立つ香りはバーボン香の芳醇さが漂います。
フェインツの残り香でレザーがのぞきます。
熟成も相まってアタックは和らいでますね。
 
味わいは口当たり滑らかでオイリー。
ファーストタッチはハチミツの甘み。
リンゴ蜜の酸味と甘味。
ショウガの刺激やコショウボクの酸味が樽由来のスパイス。
余韻は長く渋みや辛味が唇をしびらせ、苦味が口中に残りフィニッシュ。
 
 
 
■ おわりに
 
ディーンストンはこれが2品目で、最初はバージンオークを味わったことからそのおいしさの虜になりました。
かと言ってラインナップ商品全部が美味しいウイスキーメーカーはほぼ無いのは分かります。
ニューメイクは全て一緒でも、樽熟成の香味が7割を占め完成されるウイスキーですから、一樽一樽違う味わいをバッティングするので年数表記が違えば味わいは単純に熟成期間を長くしただけとはならないんですよね。
いやしかし、ディーンストンは順当にバージンオークから12年まで年数を歩んだ美味しさが醸し出されていました。
15年テキーラと18年が現行ラインナップにあるのでぜひとも試してみたいですね。