猫の病気いろいろブログ -5ページ目

貧血

・症状と原因


貧血という現象は、赤血球の数や赤血球の中にあるヘモグロビンの量が減ったときにおこります。貧血を引きおこす原因は様々で、出血や溶血のほか、骨髄が十分に赤血球がつくれない病気になっています。


血液中の赤血球やヘモグロビンの減少によって重要な臓器や組織に酵素不足が生じます。そうすると、心臓の鼓動が速まったりします。その結果貧血の症状を示します。


猫が重たい貧血になるには、いくつかの要因があります。事故にあって外科手術をして大量に出血をした。病気に侵され赤血球の機能が低下している。骨髄の病気になり赤血球が作れなくなった。老齢になりますと、肝臓や腎臓の機能が働かずに、その結果で赤血球を作るのが低下してしまいます。



・治療の方法


貧血の度合にもよりますが事故での大量出血などの場合は輸血をする場合もあります。腎臓・肝臓が原因の場合には、点滴や透析による対症療法を行ないます。大量の失血がおこるような事故にあわないように猫の生活環境に配慮するのが大事です。また飼い主さんが貧血を引き起こさないように、予防的な生活を考えてください。

溶血性貧血

・症状と原因


先天性の場合と何らかの原因で赤血球を余分に壊す場合との2種類があります。多くの場合は赤血球寄生虫・薬物・リケッチア・抗原抗体反応・毒物などが、赤血球を過剰破壊してしまい、その結果ネコは貧血を引き起こします。または、まったく原因がわからない時もあります。


先天的では赤血球が壊れやすい場合と、薬物や赤血球に寄生する虫などが赤血球を過剰に破壊してしまう場合にかかります。血性貧血であると診断された猫のうち大多数が、赤血球を多く破壊してしまうために溶血性貧血になると言われています。他にも糖尿病・リンパ腫・甲状腺機能亢進など、貧血になる原因は様々です。


溶血性貧血は、赤血球が正常の寿命よりはるかに早く血管内や脾臓、肝臓、骨髄内などで破壊されることによって生じる貧血であり、造血能は通常正常かむしろ亢進していきます。赤血球の破壊される場所によって血管内溶血と血管外溶血に別けられています。


また市販の風邪薬や痛み止めなどに使われている成分のアセトアミノフェンなどは非常に危険ですので注意してください。更に玉ねぎには、溶血性貧血を起こす赤血球酸化障害物質が含まれているので、絶対に猫の口に入らないように分注意することが必要です



・治療の方法


貧血の原因とされる原因物質を取り除く治療を行います。骨髄の働きが正常の場合は貧血は解消されます。飼い主の注意としましては、タマネギや市販の風邪薬などを安易に上げないようにします。

猫の糖尿病

・症状と原因


猫にも人と同じように糖尿病があい、ペットの長寿化により増加しているのが近年であります。猫は元来肉食動物であり、血糖のコントロールがあまりうまくないようで、多くの要因で高血糖を示しやすいです。肥満・ストレス・感染症などの血糖値を上昇させる因子が関わりますと糖尿病状態になってしまいます。


また猫の場合ですと、インスリン治療のいらないものが、多くて必要としてないのは二割程度です。猫の場合でしたら雄に多く発生します。これは肥満しやすい体質かもしれません。


症状は、特徴的症状に多尿・多飲があげられます。血糖値が大変上昇している場合に起こります。血液中に糖が高いため尿中に糖分を捨て、同時に水を捨てるため多尿となります。体から水分が出て行くため水を飲みます。たくさん飲むからといいましても、体が必要としておりますので、飲む水を制限しないでください。


尿が出るため体が水を欲しがっているので、制限すると脱水状態が進み急激に状態が悪くなります。感染症になりやすく、膀胱炎・外耳道炎などの病気で動物病院で来院することも多いケースがあります。とくに膀胱炎は多い併発症でして、猫がトイレに行く回数の増加・尿の量・血尿が膀胱炎になりやすいです。


猫の白目の部分や唇の粘膜が黄色っぽくなる黄疸症状がみられたり、水をよく飲み頻繁に尿をします。猫が吐いたり、脱水を起こしている場合は「ケトアシドーシス」といった重度の状態になっている事があります。



・治療の方法


ケトアシードスといった場合ではなければ、食事のカロリー制限とインスリンの投与を行います。但し、ケアドシードスを起こしているときには入院して緊急治療を行い、早急な対応が必要です。普段から猫の食事には気を遣って肥満やストレスには注意しましょう。


猫の糖尿病の予防方法で大切なのは、肥満にしない事が大切です。飼い主さんが猫をよく触り、肋骨・下腹部・腹部・腰部の脂肪が過ぎないように日々チェックしてあげてください。肥満していると腹部のラインが下垂しますし、上から見ると腹部は膨らみ腰部には出っ張りが観察できます。


運動不足にならないように、いつでも運動できます環境を作ってあげるのも必要になってきます。しかし肥満猫の運動療法は、四肢や関節に負担をかけて関節炎・腱炎を起こすケースもあります。それ以外にも循環器・呼吸器に負担がかかるため必ずしも望ましいものではありません。無理な運動でしたら避けてあげてください。

歯周病

・症状と原因


ほとんどの老猫に歯石がついた歯周病が見られています。多発部位は前歯と臼歯で、特に前歯は早い段階に抜けてしまいます。口が痛くて食べようとしても食べれない、食べる時に音がする、口が臭いなどの症状がみられています。


また堅いものが食べられなくなったり、食欲が低下して元気もなくなります。歯ぐきの炎症が進行すると歯肉炎から歯周炎へ移行してしまいます。


それらすべてを含めて歯周病となります。歯垢や歯石には細菌が付きやすく繁殖しやすいため、それらによって炎症を引き起こす事が多い。また、病気によって体の免疫力が低下したために発症する事も考えられます。



・治療の方法


歯垢や歯石を取り除き、歯の表面を磨きます。病変部分には消毒殺菌用のヨード液を塗布し、また抗生物質を投与します。歯がぐらぐらしている場合は抜歯をする事もあります。

口内炎

・症状と原因


口腔内の粘膜に炎症を起こした場合を特に口内炎といいますが、厳密には歯肉炎とは区別されます。原因としましては、口腔粘膜が炎症を起こすのは歯石・歯垢の蓄積・歯の破折や残根の放置・全身性のウイルス感染症・免疫機能障害・その他の全身性代謝疾患の伴い多く発生しております。


ウィルス感染の証拠もなく、歯石・歯垢の蓄積も軽度で破折歯や残根が認められないにもかかわらず、歯肉と口腔粘膜の両方に強い炎症を示す病態を難治性口腔炎と呼んでいます。症状は、歯肉・粘膜が赤く腫れ、場合によりましては、出血もあります。


非常に強い痛みで、食事を食べれなくなったり、よだれがひどく垂れまして、口臭が強くなってしまいます。放置しますと脱水や貧血、栄養障害で体が衰弱してしまいます。炎症がひどくならない早い時期に動物病院で検査を受けることを勧めます。また炎症を起こした部分から細菌が入ってしまうと、別の病気の引き金にもなります可能性もあります。



・治療の方法


基本的には口内洗浄を行います。その後、抗生物質と抗炎症薬を投与します。栄養状態が思わしくない場合は水分ヤミネラルなどの栄養補給をし、他の病気も平行して治療をおこないます。

歯根の吸収

・症状と原因


歯が次第に小さくなり、無くなってしまう事もあります。よだれを出し出血をする事もあり、歯に触ると嫌がります。破歯細胞という細胞が原因で、歯を根本から溶かし始めます。かつては虫歯と考えていましたが、近年は被歯細胞性吸収病巣や歯頸部吸収病巣など様々な名称で病気として認識されてきました。



・治療の方法


歯肉を手術で切除して、破歯細胞の働きを抑えるためにフッ素を塗布します。病気の進行が進んでいる場合は抜歯の可能性もあります。

咽頭炎

・症状と原因


咽頭炎の徴候としては、吐き気,咳,発熱,食欲不振、無気力などがあります。症状が進むと喉に痛みが出るため食欲を無くしたり、喉を触れようとしますと嫌がるしぐさをします。咳がひどくなってしまいますと吐き気があるように見えたり・声が出なくなり・よだれを垂らすなど全く元気がなくなってしまうケースもあります。


呼吸器の感染症が原因になるケースが多いようです。まれに、有毒ガス・薬品などの吸引による細菌感染も報告されています。



・治療方法

細菌感染であれば、治療としては、抗生剤等の内科療法が必要となります。ウィルス性の病気は、外に出ていない猫ちゃんにもかかる可能性がありますので、ワクチン接種をお勧めします。


なるべく静かなところで安静にさせ興奮させないようにしてください。寒暖差が大きいところを入ったり出たりしてますと咳を誘発してしまう事もあります。また乾燥しすぎますと病気を遅らせることもあるので注意してください。

大きくて硬いものは、食べにくいので、食事は柔らかいものを細かく砕いて食べさせてください。魚の骨などには、注意してください。大きい骨は喉を傷つけてしまう可能性がありますので十分に気をつけてください。

鼻炎

・症状と原因


人間の花粉症のようにくしゃみ鼻水・涙などが多く出てきます。症状が進行しますと頻繁にくしゃみを繰り返し、鼻が詰まってしまいます。呼吸が苦しくなり口で呼吸したり呼吸自体がとても速くなったります。原因は細菌やウイルスの感染がほとんどです。猫伝染性鼻気管炎や猫カリシウイルス感染症が鼻炎を引き起こしていることも考えられます。


鼻炎だけでなく呼吸器全体に重い症状が現れますので早期の発見・治療が大変重要になります。まれに、鼻周囲の腫瘍などもたまに見られます。猫は鼻水が出ると手を使ってきれいにしようとしますが、その手を舐めることによって体内にウイルスや細菌が入り込むこともあるので注意が必要となります。



・治療方法


一般にインターフェロンや抗生剤などの内科治療を行い、症状が軽ければ数日で完治できます。ただし、慢性の猫は、なかなか完治は難しいと言われています。


ワクチンの定期的な接種や寒さや乾燥した場所にネコを長く置かないようにする。また、免疫力が落ちている高齢の猫には特に注意が必要です。

副鼻腔炎

・症状と原因


副鼻腔は鼻の奥にある空洞で、鼻の粘膜はその奥の方にまで続いています。そのため鼻炎などが悪化して広がると副鼻腔炎がひどくなると蓄膿症などの重い状況に進む場合もあります。他の原因としましても、上顎の歯の根元が化膿して、その上に位置する副鼻腔に炎症や化膿が広がって起きる事も考えられます。


鼻炎だけの時より、くしゃみなどの症状が一般的に激しくなります。ひどくなると、鼻梁が腫れて熱をもったり鼻汁に血が混じったりすることもあります。鼻炎と同様に感染性、また刺激性の薬物・ガス・異物などを吸引して鼻炎から副鼻腔炎を引き起こす場合があります。



・治療方法


内科治療が一般的ですが、症状が重い場合は鼻の洗浄。慢性に発展してしまうと切開して洗浄しなければいけない場合があります。キチンとしたワクチン接種。


軽い症状の時に、きちんと受けて、慢性の経過をとらないように注意してください。子猫のうちでは、ひどい鼻炎などを起こすと、なかなか治らず、慢性の鼻炎・副鼻腔炎・蓄膿症などに進んでしまうこともありますから、獣医師さんと話しあいながら、根気よく治療することを心がけてください。

ケガ(外傷)

・症状と原因


原因としましてはネコ同士のケンカが多いです。ケンカによるケガは、見た目は小さい傷でも深くなっている事がしばしばです。オス同士の縄張り争いや発情期のメスの取り合いなどがケンカの原因となることが多いため、やはり去勢していないオス猫が傷を受けることが多いようです。


猫の習性動作で交通事故等による要因のケースもあります。交通事故でしたら頭部外傷・内臓器の損傷・あるいは脊椎骨折による脊椎損傷や骨盤骨折などによる末梢神経の損傷・意識障害(昏睡、昏迷)・他の臓器損傷による出血性ショックなどの症状が起きる可能性もあります。



・治療の方法


ケガの程度にも治療法が変わってきますが、表面だけのかすり傷のときは軟膏を塗布してあげます。傷が深い場合は抗生物質を投与します。