多頭飼育問題に続き、
高齢者とペットの問題に
取り組んできました。
劣悪な生活環境に暮らす
高齢者さんとペットの姿。
飼育放棄となり
行き場を失う犬や猫たち。
そんな現場と関わってきて、
高齢者とペットの安心プロジェクト
というのを始めました。
今年で3年目です。
具体的に
何をすれば、
何があれば、
困っている人や猫たちの
手助けになるのか?
を、
考えながらやっています。
今日はプロジェクトの企画会議。
3時間、活発な意見交換で
今年度の骨子がまとまりました。
高齢者さんがいなくなって1ヶ月。
やっと保護先が決まった途端、
姿を消した高齢猫さん。
「今日も捕獲器に
入っていませんでした」
高齢者さんの親族の方が、
毎朝バスを乗り継いで
見に行ってくれています。
1日目、
2日目、
3日目、
4日目
5日目、
6日目の朝、
「チーコがいました!」
のメッセージ。
高齢者さんの事例では、
周りの方、
特に福祉の方の
『つなぎ』がなければ、
置き去りにされた犬猫は、
本当に悲惨な結果になることが
多いです。
今回も、
飼い主さんが入院する際、
福祉の方が、
猫に餌をあげてくださいと
親族の方に
お願いされたようです。
私たちが助けているのは、
ごくごく一部と
わかっていますが、
それでも、
今日この子の命がつながって
よかったなと思います。
福祉関係者の方から
相談が続いています。
市外の方からも相談があったり
対応が追いつきません。
今日一日、
ペットの飼育が困難な状態になっている
高齢飼い主さんへの対応が4件。
朝9時半から動いて、
帰れたのは夜の9時。
スタッフもクタクタだけれど、
保護できなかった高齢猫のことが
気がかりで、
終わった気がしません。
高齢者さんの猫の
なんとか
保護先が見つかったのに、、
「それが、猫、見当たらないんです。
どこか隙間から外に出てしまったかも
しれないんです」
と。
ひとまず
親族さん立ち合いのもと、
家の中に捕獲器を
設置しましたが、
近隣への脱走チラシの配布も
必要になりそうです。
私たちの所にくる相談は
ごくごく一部、
世の中ではたくさんの
飼育放棄が起こっています。
飼育放棄になったペットは
どうなるのか?
特に猫の場合、
「外に放したらいいやん」
がとても多いのです。
飼い猫が外に放り出され、
誰かに餌をもらって
生き残れたとしても、
野良猫と言われ
また地域のトラブルに
つながります。
負の連鎖か、、、
高齢者とペット問題が
社会課題だとしても、
有効な解決策なんてあるのかな。
私たちが
一日走り回っても
対応できるのは
たった4件。
猫問題の蛇口はたくさんあって、
そう簡単には締まりません。
未然防止の有効な策もなく、
現場の困難は、
続きます。
ねこの問題は、
とにかく蛇口をしめなければ
とみんなが言います。
そのための方策として、
私たちも
5頭以下の『多頭飼育届出』を
要望し続けていますが、
まだできません。
多頭飼育届出の必要性は、
議会でもずっと
取り上げられてきましたが、
この制度ができている自治体で
あまり効果がなかったというような
答弁もありました。
多頭飼育届出制は
効果がない?
それって本当なのかな?
良いルールができても、
実行に移す体制や仕組みがなければ
機能しないってアルアルなので、
効果がないって、、
そのあたりも検証されているのかな。
尼崎市長は、
やれる事はすぐやる、
というのがモットーらしい。
尼崎市で、
これだけ多くの多頭飼育崩壊が
明らかになって、
生活困窮者や高齢者や、
ボランティアが
苦しんでいるのに、、
まだまだ、
現場の声は
届いてないということか。
令和4年度、石川県では、
犬猫を合わせて『6頭』以上の
多頭飼育届出制が始まります。
届出をしない場合や
虚偽の届出には
5万円以下の過料もあります。
多頭飼育の基準が
10頭以下でなく6頭以下
になっているのですが、
現場の感覚でいうと、
10頭では、
もはや手遅れという事例が
圧倒的に多いので、
6頭という基準には、
そういった点も
反映されているのだろうと思うと
運用面やその成果にも期待大です。
行き場のない命が溢れていて、
現場のボランティアさんたちは、
どんなに大変か。
これ以上
不幸な命を
産み出さないために、
できることは
全部やろうよ。
ねこの問題は、
蛇口を締めることって
みんなわかっているのだから。
伊丹空港での
保護猫の譲渡会。
新しい家族と
出会うために、
緊張しながらも
けなげに頑張っている
猫たち。
今日は、
本当にいいお天気で、
たくさんの方が
猫たちに
会いにきてくれました。
会場は『星の間』という
とても美しい
お部屋です。
空港の方が作ってくださった
優しいポスターが
皆さんをお出迎えしています。
何度も譲渡会に参加していても、
なかなか新しいおうちが決まらない
猫さんもいっぱいいます。
なので、
保護主さんだけでなく、
スタッフも、
子供スタッフも、
空港のスタッフさんも
みんな
祈るような気持ちで
見守っています。
どの子にも
とびっきりの里親さんが
見つかりますように。
ひとつひとつの
チャリティーグッズにも、
そんな想いがぎゅっと
込められています。
どの子も
幸せになれますように。
今回も