効率的なデトックスに取り組む
前にも書いたが、私は食うのも飲むのも過剰であるので
ろくでもないものを摂取・体内に取り込むリスクも高いと思われる。
(はっきり言えば、食い意地が汚い?)
それゆえ並みの毒だしでは安心できず、効果的なデトックスを行わねばならない。
一般的に毒出しとは体内の有害ミネラルの排出することをいうようだが、
これを促進するものとして、玉ねぎだのニラだのあくの強い野菜とか
香草、一部のハーブの類が有効とされ、コリアンダーとかレモンバーム、
ミントなんかがよく知られている。
でもあんた、レモンバームとミント煎じたハーブティーに生姜とオリゴ糖入れて
一日8回に分け、合計2.5リットル飲む、なんてできますか?毎日。
そこで私は庭の無農薬のハーブ畑(めんどくさいからほったらかしなだけ)に
虫が群れるのを見て、ハタとひらめいた。
毎日憎憎しく眺めていた虫どもであるけれど、こいつらはハーブを食って暮らしている。
ハーブだけを食いハーブの糞をし、捕殺すればハーブ臭が漂う。
つまり、ハーブの生体濃縮を行っているのではあるまいか。
食物連鎖の頂点にいる人間様がこいつらを捕って食えば、
労せずしてハーブ成分の効率的な摂取が可能になるというワケだ。
草木が萌え、虫の活動も本格化する今は仕込みの時期だ。
夏から秋口には丸々太ったバッタや芋虫の佃煮が出来上がる。
そして私は効率的なデトックスに成功するわけだが、
これ以上若く健康になってしまったらどうしようかなあああははははは。
お茶をどうぞ
茶は日本の心、とか言うけれど「茶」という漢字には訓読みがない。
このことからたぶん、もともと日本には茶はなくて、
中国から実物と言葉が一緒に渡来してきたのだろう、と想像できる。
お気に入りの中国茶の袋を見たら、「ラオス製」とあって
少々意外な気がしたのだが、
さて、和名のない茶はラオスではなんと言うのかな。
最近近くに中国茶を扱う店が増えた。
その膨大な取扱い種類に、驚くとともに結構見飽きない。
時々行く店は茶芸を教えてくれる本格的な店らしいが、
いつも薄暗い店の奥で女主人が船を漕いでいて
たしかにそこは世の中と別の時間が流れている。
中国と日本ばかりでなく、古今と洋の東西を問わず
茶を味わう、という行為の多様さの事例は枚挙にいとまがないが
茶はもっとも身近なスローライフの一片でもあるかな。
不幸のフロンティア
働けど働けど、我が欲求に追いつく満足無し。
欲求を征服しようと寸暇を惜しんで働き遊んでも新たな欲求がはるかかなたに現れる。
人は、自分と自分の日常が貧弱であればあるほど、
「必要でないが欲しい」モノやサービスを手に入れては、
充実した生と錯覚したがるものだ。
ただモノがあふれ忙しく立ち回ることを充実とするならば、
自分ではなく消費のために余計に働きまたは遊ぶことを強いられることに他ならず、
モノやサービスに隷属するとともに、
自分と自分の日常はますます貧弱になっていくことになる。
忙しく自分を追いたて、それは実は自分のためかは疑問で、
結局また経済活動に隷属する・・・まさに三重の苦である。
これでは不幸で不自由になるために働きまた遊ぶようなものだ。
自分の自由と幸福のために何が必要で何が必要でないか、
考えていくと驚くほどたくさんの欲求を刺激するだけの不要物に
囲まれていることに気がつく。
それは現代人に必須といわれる「情報」にしても同じこと。
知識欲と称してごみのような「情報」を得ようとする行為だって、
本当に自分の幸福のためなのかは疑わしいものが多い。
つまらない情報に踊らされ、金儲けのため、有利な立場を得るため
つねに心をあくせく働かせていては、何が自分にとって大事なことだったか
見失っていることにさえも気づかない。
情報や知識を求める欲求を忘れ、心を自由に遊ばせてみると
社会的価値に寄りかからず、本当に自分の価値観から欲するものも
見えてくることもある。
まさに「心貧しき人は富者なり」(マタイ伝)
むしろ幸福の妨げは不足よりも過剰である。
だから、それを知る古人は積極的に清貧に身を投じたのではなかったのか。
さて、ブログはあなたの幸せのために必要なもの、ですか?
おしゃれ鼻毛
会議中に向かいの席のT君が気になって仕方なかった。
私が主催の会議で人の話に上の空だということももちろんある。
だが、それ以上に気になったのはT君がしきりに鼻毛を引きむしっていたからだ。
議題が次の事項に移る会議の合間、私は少々、嫌味を言ってみた。
拙者 「近頃、エステだかなんだかの永久脱毛の広告が目に付くけど
男のひげなんていうのも対象になるそうじゃないか。
ついでに鼻毛の永久脱毛ってのもないのかね」
A君 「鼻毛が伸びるのは、都会の汚染に体がなじみきらない
純粋志向の潔癖性に多いっていう説もあるらしいですよ」
こいつは横から余計なことを、と思っているとすぐにT君が乗ってきた。
T君 「脱毛して鼻毛フィルターなしで息してたら、たちまち肺ガンにでも
なりそうですよ。
それより鼻毛は切らずにパーマかけたほうが効果的でしょう」
A君 「パーマ?」
T君 「長い鼻毛をカールして、密集させてフィルター効果を増す。
パーマ毛だからまとまりも良く、外に飛び出さない。
いいでしょう?」
A君 「鼻毛のパンチパーマ、鼻毛パンチ、なんてな」
O氏 「そういえば如来の三十二相に、手に水かきとか、肉髷とかと一緒に、
曲鼻毛なんてのもなかったかな。だいたい仏様って、パンチだし」
F嬢 「そういえば花粉症グッズに鼻毛のカツラがあったわよね」
A君 「鼻毛がそんなに混み入ったら、鼻くそとるのも大変じゃないのか?」
拙者 「いや、鼻ほじりと鼻毛ぬきは人類最古の快楽っていうくらいだから、
きっと高度な楽しみ方が発展することになるんじゃないかな」
鼻毛の話がこんなに盛り上がるとは思わなかった。
話が白熱したところでT君が言った。
T君 「いい加減、会議を続けませんか、さっきから鼻毛鼻毛って、
この後資料つくりだってあるんですから。こういう話は居酒屋で。」
一同 「すみません」
むむむ、なんで私らがT君に謝らねばならなかったんだっけ!!!!?
武芸百般の九十九番目と百番目
飲み屋で、A君が久々に人をぶった。
A君は体育会系のオタク系、ぶたれたY氏は超合金石頭系である
A君は口先だけの正論調が大嫌いで、Y氏は冗談を言うような人間でない。
もともとそりが合わなかったろころに
ささいなことから口論になったたのである。
ことのおこりは、拙者とA君が
「早飯と早糞は武芸百般の何番目にあたるか」と
いう話をしていたところに
Y氏が脇から「早飯も早糞も武家の心得であって武芸ではない」などと
わかりきったつまらないことをグタグタ言い始めたことが原因である。
たいした小競り合いではなかったが、少々店が騒然としたため
やってきた店員が支配人を呼んで事情を聞くという。
めんどくさいのはごめんである。
拙者がA君にアイコンタクトを送ると、
A君は「トイレにいってくる」、と席を立った。
もちろん、A君は
神速の早糞でもって厠を駆け抜けて夜の闇に消えたのだった。
腐ったヤツら
くさってっかい?
腐女子コーナーはこちら
これはある本屋で見かけた手書きポップである。
もちろん、ある種の漫画コーナーの案内書きである。
腐女子だの腐兄なんて言葉はだいぶ以前からあるにはあったから
それがしも知ってはいたが、普通の本屋の店先の案内でつかうとは。。
これは差別的な蔑称だと思っていたのだけれど、
どうやら認識を改めねばいけないようである。
腐女子、腐兄も表世界で存在を認められ、市民権を得ているってこと
なんでしょうかね?。
ゲイだの○イズみたいにカミングアウトしてちやほやされるなんて
こともあるんでしょうか(ないと思うけど)。
2,3日後、写真撮っておくだったと再び訪れた本屋には
もう案内書きはなく、単にボーイズ・ラブだかなんだかとあった。
ありゃまあ残念、とケータイ持ってきょろきょろしていると
二人連れの女性が、ちらりとこちらを見てフンっと通り過ぎた。
違うんだー、拙者は違うんだー!
・・・そんなわけで私は腐女子にも、腐兄にも市民権を与えたくありません。
*日記
今日は田畑の広がる郊外にハイキングに出かけた。
あぜ道にかかると、たっぷり湿気をはらんだ空気が草いきれとともに
押し寄せてきたが、生育期をこれから迎えようとする
旺盛な緑のエネルギーに抱かれる気分だ。
赤や白の小さな花が点々と彩りを添える緑の中、
ギクシャクと鍬をふるって働く姿が見えたが、
それが実はアンドロイドの吾作で、
数年前に都会の会社から逃げ出して
村で行き倒れになっていたのを、
誰かに助けられたままいついてしまったらしい。
村ではわずかばかりの耕地と古い空き家を与えて
置いているのだ。
アンドロイドの吾作は米を作って人間に売っているのだが
米は人間が作ったのに限るという風潮が根強く、
あまり売れ行きは芳しくないそうだ。
その上、近頃は死んだ人間までゾンビになって畑を荒らすので困っている
とのことだった。
私も米を食ってみたが、うまいと言えるようなものではなかった。
このところ石油も値上がりして、アンドロイドの暮らしも
大変らしい。これも何かの縁、無口なアンドロイドから
私も少しばかりの玄米を買ってきた。
明日はこれでおかゆを作ることにしよう。
青葉時、夕暮れ時、雨のち晴れ
その日の待ち合わせ場所は坂の途中にある本屋だった。
今年はこの時期にしては雨が多い。
時間を見計らって会社を出ると雨は上がっていたのだが、
湿気をたっぷり含んだ空気が全身を押し包んだ。
でもオフィスの前の桂の並木は、湿気のために一層生気を増しているようで
その丸い葉で点々とつくる緑のアクセントが、
この晩の外出にどこか浮き立つような気分を添えてくれていた。
ところが坂の下の地下鉄駅について、むやみに長い階段を上り、
さらには待ち合わせ場所の本屋を目指して坂を上っていくと、
まとわりつく空気の重さが負担に感じてきた。
体もスーツも、まだ冬から春になじみきっていないところでは
高めの気温と湿度に適応しきれないのだろう。
いつも早足で歩く私であるので、たちまち汗が滲み出し、
その上定時にたどり着いた本屋にはまだ冷房も入っていないようで
私は汗をぬぐいぬぐい、なかなか現れない相手をじりじりしながら
しばらく待つことになった。
だいたい、待ち合わせに時間とおりにやってくる女なんて
いるのだろうか。あまり思い当たらないが、
単に待たされたときの記憶ばかり鮮明に残るためなのだろうか。
女はプライベートでは、身の回りに次々現れる事物に思うがままに
気分と時間を割いて、時計の仕切る社会的時間にはあまりこだわらない
のだろうか。これは自分自身に誠実だといえるかもしれないが、
男にはなかなかできないことで、男のほうが社会に隷属する度合いが
大きいということなのかな・・・
・・・などと蒸し暑さと汗と、なかなかやって来ない相手のどこに向けていいのか
わからない怨嗟にも似た苛立ちを抱えてしばらくたったころ、やっと相手がやって来た。
私が重たいスーツと憤怒に喘いでいたのに、なんと
ふわふわした白い膝丈のスカート、素足にミュールといういでたちに涼やかな笑顔で
颯爽と現れたのだった。
そこには待たせたというそぶりも、まとわりつく蒸し暑さも汗も微塵もなかった。
この瞬間、
最初に何を言ってやろうかと鬱積していた私の憤懣も一瞬で消滅して、
笑顔で次々と話しだす自分が、なんとも不思議な気がした。
女はすごいな。
俺の嫌いな仕事
ずっと引きこもりだったオレだが、最近仕事に就いた。
本部の指示で家で作業をこなす、まあSOHOってヤツに似ているかもしれない。
指示に従いオレは夜になるとマンションのベランダに
天体望遠鏡のようなものを据え付けてずっと夜空をにらむ。
実は天体望遠鏡のように見えるこの道具は、
重力波レーダーを備えた高性能の電子波動銃で、
こいつでもって地球に侵入しようとする密航者を見張り、
狙撃、殲滅することがオレの仕事というわけだ。
世の中におおやけにできず、オレのような人間を秘密裏雇うのは
政治的配慮ってヤツが働いているのだろうが、オレには何の興味もない。
重大な任務を背負っていようが、世間に評価されなかろうが
毎日レーダーをにらみ緑の点を打ち抜くことがオレの任務だ。
ところがある日、昼間寝ていた俺のところに警察がやってきた。
近所の住民が、夜中覗かれていると通報したらしい。
時々仕事の合間にビールを飲んで向かいのマンションの窓を眺めて
息抜きをしていたのを見咎められたのかもしれない。
油断した。それでなくともこんなオレの仕事は誤解を生みやすいだろうに。。。
拘留されてもうだいぶ経つ。。。
警察にオレには重要なミッションがあるんだ、早く釈放しないと大変なことになる、
と訴えたが無駄だった。
これからはまじめに働こう、酒はほどほどにしよう、と心から思ったが
もうすでに手遅れだろうか。
オレは明日遠くの病院に移されるらしい。

