昨年、1月から5月末まで、茨城県動物指導センターでの殺処分が止まりました。
センター長から、殺処分数は毎週4頭くらいなので、毎週4頭を引き出したら殺処分しない、とお約束頂いたので、その間、4頭を引き出し続けました。
が、センターの収容頭数は増え続け、犬が150頭を超えました。
このとき、もしセンターの引き出し登録団体が連携して、殺処分ゼロを訴え、力を合わせれば、長年の悲願だった私たちボランティアの願いが実現したかもしれません。
私たち願い、つまり①県内一箇所の老朽化した動物指導センターにすべての犬猫を集めるのでなく、県西、鹿行、県南に、複数の愛護センターを作り、譲渡と返還を進めること、②今のセンターの大部屋にたくさん押し込むのではなく、個別管理をし、強い犬だけでなくみながフードを食べられるようにし、収容中にケンカで噛み殺される事件をなくすこと、③センターにドッグランや犬舎を増やし、動物福祉に見合った飼養をすること、④ボランティアや一般人を受け入れ、開かれたセンターにすること、⑤ドッグトレーナーを受け入れて犬の社会化をはかり、譲渡を推進する、そして、生かす場所に生まれ変わらせること、
これを実現できたかもしれません。
しかし、20を超える愛護団体から、県に殺処分を再開するよう要望が出されていました。
センターでの適性頭数120頭を超えたから、過密となったとして、県内各地に新たな場所を整えたりセンター敷地内にコンテナを作るよりも、茨城県は間引き殺処分を始めることにしました。
https://ameblo.jp/capin-blog/entry-12498639121.html
場所がないから殺処分する、という理由であることが明らかです。その精神は、環境省のガイドラインとは似て非なるものではないでしょうか。
譲渡適性のない犬は殺処分してもいい、殺処分の数にカウントしないでよい、とするガイドラインが施行されたのは6.10。
その発表は6月末。
私たちはセンターから締め出され、その間に何度もセンターや県庁に足を運び面談しましたが、知らぬ存ぜぬで、職員はガイドラインについても進行している殺処分についても何も触れなかった。
今思えば、その間、パルボが出たのを口実に、獣医師による、密室で非公開、瞬時に行われる拙速な判定により、譲渡にふさわしくないとレッテルを張られた捨て犬たちは、次々に殺処分されていたのです。
譲渡にふさわしいかどうか分からない犬たちに、判定Cを付けることで、殺処分をしてもそれは殺処分にカウントしない、という。殺処分=虐殺を正当化するために、ガイドラインは作られました。
市民を欺くもの。
無差別に近い、非公開での、命の選別。
一年前の、茨城県のガイドライン制定の背景には、驚くへき事実があります。
昨年春に、茨城県庁や動物指導センター、茨城自民の県議らに、殺処分を再開しセンターを正常化しないと茨城県から手を引く、と言って、茨城県の殺処分再開を求めた複数の動物愛護団体がありました。茨城県の委託業者ドッグテレサもその筆頭にあります。
東京や神奈川の愛護団体が茨城県から引き出しをしなくなれば、殺処分がまた増えるだろうから、団体の要望を飲むしかなかった、と自民の萩原県議は証言しています。
小川一成県議も、それを否定されません。
その結果、6月、殺処分再開に向けて、茨城県は動きました。
センターからドッグテレサに移動した犬がパルボにかかったという日、つまりがパルボが発生したとされる日。
殺処分につかう公金支出の是非を問う住民監査請求が却下された日。そして、ガイドライン制定の日。
それが6月10日。
反動のブラックデイ。
このガイドラインは、茨城県史に刻まれ、消えることはありません。
安易な殺処分再開を正当化するために、このガイドラインは作られたのです。
センターはまだ、生かす場所になっていません。
生かす場所がないから、長くは置けないから、と、人慣れした犬を殺処分をするのは、環境省のガイドラインにも違反しています。
茨城県のガイドラインは巧妙にずれています。
全国に、こんな卑劣なガイドラインが広まっては大変です。
https://ameblo.jp/capin-blog/entry-12512463980.html
https://ameblo.jp/capin-blog/entry-12512461107.html
https://ameblo.jp/capin-blog/entry-12500772818.html
by 鶴田おかめ