現代人のアゴ(その1)
現代人の多くは、歯の大きさと顎(あご)の骨の大きさに調和がとれていないと言われています。この歯と顎の不調和を、ディスクレパンシーと言います。
このディスクレパンシーは、最近になって良く言われるようになりましたが、鎌倉時代にはすでに存在していたことが出土した顎骨から、証明されています。このディスクレパンシーは、戦後の食料変化で発生したものでは決してありません。100年とか200年といった単位で生じてきたものではなく、人類の進化に大きく関係をしています。
原始時代の人類の祖先が、二足歩行を始め、手を使い始め、火を用いることを覚え、食べ物の調理法に火を利用するようになったのがディスクレパンシーの原点であることは、人類学において定説となっています。
火を用いた調理法は、食べ物を柔らかくし噛み砕くという運動を極端に軽減する結果となり、噛むために必要な筋肉や顎骨を退化させる原因となりました。その結果、それまで頭蓋の特に側頭部を覆っていた強大な筋肉(咀嚼筋の一つで側頭筋)は薄く小さくなり、それに伴い人類の脳容積を大きくし、脳の発達を促す進化につながりました。その脳の発達に反比例して顎顔面は小さくなり退化傾向を示しています。この退化は、進歩的退化といい、人類の進化途中の適応の一つであり、顎顔面の進化を意味します。
しかし、歯の大きさは原始時代の人類と比べあまり変わりません。顎顔面の進歩的退化に比べ歯の進歩的退化は未だに適応できていないのです。それが現代人の顎顔面における大きな特徴と言えます。特に黄色人種はこの傾向が著明です。
白人種は我々日本人(黄色人種)に比べ、元来狩猟民族であることから、歯は小さく、根は長く、溝が深く肉食に非常に適した解剖学携帯をしています。かつ、顎の発達もよく、鼻が高く、下顔面も短く最初から側貌(口元)のバランスがとれています。ですから白人種は80%以上が非抜歯でも充分に対応出来るのです。


しかし、黄色人種である日本人は元来農耕民族でお米を食べ易い形態の歯をしています。それは歯冠が大きく根が短く、溝が浅く臼のような形をしていて、お米などをすり潰しやすい形をしているのです。
こういった人種的特徴から、顎や顔面の退化は白人種よりも黄色人種の方がより著明に現れている訳です。おまけに黄色人種は白人人種に比べ顎の発達が小さく、鼻も低く、逆に下顔面は長い傾向にあり、最初から側貌の調和がとれていない傾向にあります。これを人種的特徴と言われている時期もありましたが、これらは明らかに不正咬合(両突歯列)の一種でもあるのです。

矯正治療で何が変わるか?-その2-
矯正治療を行なえば小顔にそして口元の調和が得られるのですが、その口元の調和がもたらす美とは、とりもなおさず顔のしわを少なくしてくれます。そして手入れも容易になり若々しさを保ってくれます。
何故か?顔の表情筋はすべて繋がっていますので、口を意識しなければ閉じれないような方が、口を閉じると上唇が下方へ下唇は上方へと引っ張られます。その結果上唇が下へ引き下げられる力は目の周りの眼輪筋に反作用の力が加わり下方へ引っ張られることになります。そしてその目は不自然に見開いたような状態になり、他人にキツいイメージを与えることになります。と同時に下唇は上方へ引っ張られますのでその反作用としてあごの筋肉(表情筋)が上方へ引っ張られあごに梅干しのような皺ができます。このような緊張感のある口元では口を意識して閉じていればいるだけ口元の表情筋には絶えず緊張感を強いていますので、大きく深い皺を作り易くなります。いわゆるこれがホウレイ線という形で現れます。
顔の肌の手入れを頑張ってやっても、表情筋という土台に問題があればその手入れの効果も半減してしまうと言う訳です。テレビなど化粧品のコマーシャルに出ている女優やタレントといったモデルのほとんどが、口元の調和がとれている人ばかりで、最初から表情筋という土台が良い訳ですから、ケヤも行き届き易く当然美しさを保ち易い訳です。
あごに梅干しのような皺のできるモデルはまず化粧品のCMでは皆無ですが、現実には街を歩くとあごに梅干しのような皺ができる人は沢山見かけます。ですからこのような土台に問題がある人がどんなに頑張って手入れしてもその効果は疑わしいというのが残念ながら現実と言えます。


<彼女達も矯正治療をしているから綺麗な歯並びと口元の調和がとれているのです。>
矯正治療で何が変わるのか?
矯正歯科治療は、どのような変化をもたらすのか?歯並びが綺麗になり、口の持つ機能(食べる、発音する)は勿論改善されますが、それだけでなく、一番大きな変化は口元の形です。口元が後退し小顔になり鼻が高くなります。そして何よりも口がぽかんと開かなくなり、きりっとした口元になります。これは口の中の唾液が乾燥しづらくなり、虫歯や歯周病を予防してくれる良好な環境を得ることになるのです。勿論歯磨きは必須ですが、この良好な環境であればこそ、長くその機能を維持することが可能になるのです。年を取っても自分の歯で食べ物を食べ、お話をすることは元気で健康でいるための最大の秘訣です。
自分の歯で何でも食べ、お話をすることは、年をとればとるほどその重要性を認識しますが、残念なことに、そのときは既に手遅れといった方たちが沢山います。これは歯磨きさえすれば虫歯にならないと勘違いしている人、歯を失うのは虫歯よりも大多数は歯周病が原因であることを知らない人、これらの人達が歯を失い、初めて食事が出来ない、発音ができないなどと現実と直面し、よく食べ物が咬め、おしゃべりするのに不自由ない入れ歯を求めるのですが、そんな名医は残念ながらほんの一握りしか存在しないのです。
そして、歯の無い人と自分の歯で食事や会話をしている人では、認知症になる比率は残念ながら歯の無い人に多く見られます。食べる、会話するという機能は脳細胞を活性化すると言われています。あなたは、一生自分の天然の歯で過ごしたいですか?それとも入れ歯で充分ですか?
異常気象は地球の自浄作用か
本日も朝から快晴ですが、寒い日が続きますね。今日から2月ですが私の住んでいる湘南地区は年が明けてから、よ~く考えると雨らしい雨が降っていませんね。勿論快晴の天気は大好きですが、空気も非常に乾燥しているのはわかります。これもある種異常気象かも知れませんよね。
それに比べ日本海側は例年になく大雪に見舞われていて、もともと豪雪地帯でもある地域にも関わらず車が千台以上も立ち往生するなんていうのは、雪に弱い都内などならともかく、雪に馴れているであろう地域での出来事となるとこれは完全に異常気象だと覆いますね。
九州の鹿児島宮崎の県境の新燃岳は噴火していまだに続き近辺は火山灰に覆われ、昼間でも車はライトを付けて移動しているようです。そんな全国的な異常気象のなかでも関東地区はここ数年よりはかなり寒いのですが、まだ軽度なようで他地区より過ごしやすいのではと感じます。
そいてこういった異常気象は日本だけでなく、世界的な規模で影響を及ぼしているようです。南半球では大規模な森林火災、北半球では豪雪というニュースが報道されています。
数年に一 度といった周期でこういった気象が起き、人間に多大な被害を与えていますが、いつも感じるのが、これらは地球自体の自浄作用なのではないかなということです。地球上に人類が溢れ増加することにより地球が汚染されていると思いますが、その汚染を地震、噴火、火災、豪雨、豪雪といった異常気象で地球とともに人類も清掃しているように思えてくるのです。
ネットで氾濫する矯正歯科情報を正確に見抜くための基本情報
ネットで氾濫する矯正歯科情報を正確に見抜くための基本情報
今は、矯正歯科情報だけでなく、ありとあらゆる情報がネットで閲覧することができます。若い世代ではほぼ100%ネットからの情報を得て、行動していると言っても過言ではないかもしれません。
そのくらいネットの普及は浸透していると言えます。ましてや矯正歯科の対象年齢が昔に比べかなり広範(6才~60才代)になってきたとは云え、主な対象年齢は他の歯科治療の患者さんに比べかなり若い年代で、そのほとんどはネットを日常で利用しているのが現状です。
そんな矯正歯科ネット情報は矯正治療を始めたいという患者さんには非常に便利で手軽なのですが、その前にこれだけは是非知っていて欲しい矯正歯科界の事情があります。この情報を知っていて情報検索するのとそうでないのでは、もし矯正治療をした場合その治療結果には大きな差となって現れてきます。その矯正歯科界の事情とは
1、 矯正学を習得する特殊性
大学時代の矯正学の授業カリキュラムは、他の歯科臨床学科に比べ、極端に少なく、実習時間も今では実際に臨床に用いない装置を使うなど、矯正装置の歴史を知る上では必要なのかも知れませんが、現実の臨床とはかけ離れた教育がなされています。そのため、矯正学を習得するには、大学を卒業して、一からの学習が必要となります。臨床レベルを担保された指導者の下で研鑽を積まなければ、なかなか習得できないという事情があります。それもフルタイムで10年程度の期間がどうしても必要というのが常識です。ですから大学を卒業して数年の歯科医が矯正の臨床能力を担保しているとは考えにくいのです。しかし、現実には臨床能力が不足しても看板を掲載している歯科医院が残念ながら沢山存在するということです。
2、 看板の標榜には制約が無い
厚労省は、歯科医でさえあれば一般歯科と同様に、矯正歯科、小児歯科、口腔外科なども専門医でなくても表記して良いと認めています。すなわち、矯正の知識や臨床技術が全く無くても歯科医であれば矯正歯科の看板を出して良いということを国が認めているのです。これは患者さんにとって治療の結果を大きく左右する大変大きなデメリットです。しかし、この情報を知っていれば矯正歯科単独の看板しか出していない医院とあらゆる看板を標榜している医院と比べ、どちらが臨床能力が高いのかは一目瞭然です。
3、 矯正歯科組織による専門医制度の遅れ
現在日本では歯科矯正に関連する組織が3つ存在し、この3つの組織から専門医として認可された矯正医は約250名程度います。
日本の矯正専門医制度は、一般国民にとって残念ながら非常に判りにくいということが言えます。前述の3つの組織の中の一組織はこの専門制度を現在2つも有し認定医と専門医として分けています。15.6年前に始まった認定医制度は書類審査のみという試験で、臨床能力を問うような試験ではありませんでした。その臨床能力を担保されていない認定医が延々と現在では2500名(臨床能力を担保されていると思われる矯正医は日本全国で多くても700~800名程度と言われている中)を超える数を輩出しています。臨床能力が担保されていないことから治療トラブルも増えるという問題が出てきました。
当然この制度に対する非難が内部から出てきたために、新たに専門医制度を立ち上げました。しかし、驚いたことに、認定医制度はそのままにして、別に認定医より上位の位地としての制度として2.3年前に発足しました。すなわち申請資格が認定医であることが条件となったのですが、その2500名強の認定医から現在150名程度の専門医が輩出されています。これで今の認定医は臨床能力が担保されていないことをこの組織自らが証明したことになりました。ですからホームページやブログで専門医でなく認定医であることを掲載している矯正歯科医院はその臨床能力を疑う必要が患者側にはあるということになります。
片やこの認定医制度に疑問を持つ臨床矯正医が立ち上がり、新たな矯正組織を立ち上げ、5年前に別に専門医制度を作り、厳しい臨床試験を行い現在約1500名の会員で60名弱の合格者を出しています。
そして3つ目の組織では制度の内容を明確に公表していませんが、専門医合格者は40名程度だということです。
以上の主な3つの理由が、矯正歯科に関するネットでの情報を氾濫させ、患者サイドには判断が非常に困難になっていると考えられます。
誰もが看板の掲載が可能ということは、残念ながら臨床能力が不十分な歯科医も沢山存在し、彼等が発信する臨床情報も当然正しいとは限らないということになります。資格を有しているのか?認定医なのか?認定矯正歯科専門医なのか?では全く臨床能力が異なるということです。そして認定された専門矯正医は少数ですのでネットで情報が氾濫している8割はこの専門医以外の歯科医からの情報発信と考えるのが妥当だと考えます。
矯正医を選ぶ手助けになれば幸いです。
今は、矯正歯科情報だけでなく、ありとあらゆる情報がネットで閲覧することができます。若い世代ではほぼ100%ネットからの情報を得て、行動していると言っても過言ではないかもしれません。
そのくらいネットの普及は浸透していると言えます。ましてや矯正歯科の対象年齢が昔に比べかなり広範(6才~60才代)になってきたとは云え、主な対象年齢は他の歯科治療の患者さんに比べかなり若い年代で、そのほとんどはネットを日常で利用しているのが現状です。
そんな矯正歯科ネット情報は矯正治療を始めたいという患者さんには非常に便利で手軽なのですが、その前にこれだけは是非知っていて欲しい矯正歯科界の事情があります。この情報を知っていて情報検索するのとそうでないのでは、もし矯正治療をした場合その治療結果には大きな差となって現れてきます。その矯正歯科界の事情とは
1、 矯正学を習得する特殊性
大学時代の矯正学の授業カリキュラムは、他の歯科臨床学科に比べ、極端に少なく、実習時間も今では実際に臨床に用いない装置を使うなど、矯正装置の歴史を知る上では必要なのかも知れませんが、現実の臨床とはかけ離れた教育がなされています。そのため、矯正学を習得するには、大学を卒業して、一からの学習が必要となります。臨床レベルを担保された指導者の下で研鑽を積まなければ、なかなか習得できないという事情があります。それもフルタイムで10年程度の期間がどうしても必要というのが常識です。ですから大学を卒業して数年の歯科医が矯正の臨床能力を担保しているとは考えにくいのです。しかし、現実には臨床能力が不足しても看板を掲載している歯科医院が残念ながら沢山存在するということです。
2、 看板の標榜には制約が無い
厚労省は、歯科医でさえあれば一般歯科と同様に、矯正歯科、小児歯科、口腔外科なども専門医でなくても表記して良いと認めています。すなわち、矯正の知識や臨床技術が全く無くても歯科医であれば矯正歯科の看板を出して良いということを国が認めているのです。これは患者さんにとって治療の結果を大きく左右する大変大きなデメリットです。しかし、この情報を知っていれば矯正歯科単独の看板しか出していない医院とあらゆる看板を標榜している医院と比べ、どちらが臨床能力が高いのかは一目瞭然です。
3、 矯正歯科組織による専門医制度の遅れ
現在日本では歯科矯正に関連する組織が3つ存在し、この3つの組織から専門医として認可された矯正医は約250名程度います。
日本の矯正専門医制度は、一般国民にとって残念ながら非常に判りにくいということが言えます。前述の3つの組織の中の一組織はこの専門制度を現在2つも有し認定医と専門医として分けています。15.6年前に始まった認定医制度は書類審査のみという試験で、臨床能力を問うような試験ではありませんでした。その臨床能力を担保されていない認定医が延々と現在では2500名(臨床能力を担保されていると思われる矯正医は日本全国で多くても700~800名程度と言われている中)を超える数を輩出しています。臨床能力が担保されていないことから治療トラブルも増えるという問題が出てきました。
当然この制度に対する非難が内部から出てきたために、新たに専門医制度を立ち上げました。しかし、驚いたことに、認定医制度はそのままにして、別に認定医より上位の位地としての制度として2.3年前に発足しました。すなわち申請資格が認定医であることが条件となったのですが、その2500名強の認定医から現在150名程度の専門医が輩出されています。これで今の認定医は臨床能力が担保されていないことをこの組織自らが証明したことになりました。ですからホームページやブログで専門医でなく認定医であることを掲載している矯正歯科医院はその臨床能力を疑う必要が患者側にはあるということになります。
片やこの認定医制度に疑問を持つ臨床矯正医が立ち上がり、新たな矯正組織を立ち上げ、5年前に別に専門医制度を作り、厳しい臨床試験を行い現在約1500名の会員で60名弱の合格者を出しています。
そして3つ目の組織では制度の内容を明確に公表していませんが、専門医合格者は40名程度だということです。
以上の主な3つの理由が、矯正歯科に関するネットでの情報を氾濫させ、患者サイドには判断が非常に困難になっていると考えられます。
誰もが看板の掲載が可能ということは、残念ながら臨床能力が不十分な歯科医も沢山存在し、彼等が発信する臨床情報も当然正しいとは限らないということになります。資格を有しているのか?認定医なのか?認定矯正歯科専門医なのか?では全く臨床能力が異なるということです。そして認定された専門矯正医は少数ですのでネットで情報が氾濫している8割はこの専門医以外の歯科医からの情報発信と考えるのが妥当だと考えます。
矯正医を選ぶ手助けになれば幸いです。
我が国の矯正治療に対する意識について
アメリカやヨーロッパなど先進国と呼ばれる国々において、歯並びの悪い人を見かけることは比較的少ないことを海外旅行や、テレビ、映画を通じて感じます。特にアメリカでは歯並びが良い悪いで極端に言えば教育を受けている人と受けていない人という評価にまで繋がります。
歯並びはアメリカ社会において非常に重要な意味があります。発音とくにアルファベットの言語では歯並びが悪ければ明確には発音することは出来ません。歯並びが悪いということは、相手に明確な自分の意思伝達が困難になることを意味します。そして、それは自分の主張や意見が取り入れて貰えない事でもあります。つまり社会の中で人間関係構築に非常に不利なことを意味します。
また、アメリカは日本のような医療保険制度はありません。ですから民間の医療保険に個人として加入することになり、高度な医療を受けるには高額な医療費が掛りますので、お金持ちでなければ良い治療は受けることが出来ないと言うことになります。ですから、健康には勿論その予防にも非常に気を遣います。
口腔の機能としてもう一つ大事なものとして咀嚼という食べる機能があります。この機能は、食べ物を口に入れ、噛み砕いて消化器系の臓器へ送り込み栄養を吸収して体の健康を維持するものです。もし歯並びが悪ければ当然この機能は歯並びの良い人に比べ非効率で能力も低いため、細かく噛み砕くことができないや、固いものは食べづらいなどで偏食になりやすなります。その結果、消化器系の臓器に負担を負わせるため、消化器系の疾患を招きやすくなったり、栄養が充分に取れないなどで、健康を維持出来なくなります。そして、今度はそれら疾患を治療するために、高額な医療費が掛かることになります。
アメリカ人は歯並びを矯正することは、自分の天然の歯で口の持つ機能を最大限に発揮できるようになり、人間関係の良好な構築、健康の維持そしてその予防まで考えさらに、将来掛かるかも知れない高額な医療費の倹約にまで考えを及ぼして矯正治療を積極的に行なう訳です。
そして肝心の口の健康と言えば、歯並びが悪ければ当然虫歯にもそれから歯周病にもなり易く、将来は抜歯となり、インプラント、ブリッジ、入れ歯となり口の持つ機能は益々低下し、医療費もかさむ一方で体の健康も維持出来なくなるという現実を残念ながらアメリカ人は日本人より知っています。
アメリカでは矯正治療費と車の値段を比較して、車を買うお金があれば先に矯正治療をすると言われています。この車は日本のような軽自動車ではなくフルサイズのいわゆるアメ車と呼ばれる大型車を指します。
またアメリカには、歯科の専門医制度が確立していて、歯科医がそれぞれの専門を目指しその試験を受験して合格したものを専門医として国が認めるというものです。この専門医は臨床能力を国が担保したということになります。逆にこの試験に合格していない歯科医は、臨床能力を担保されていないのです。ですからこの専門医の歯科医の治療費と専門医でない歯科医との治療費は、それ相当な格差があります。
この治療費に関しては日本においても専門医とそうでない歯科医とは格差がありますが、日本の専門医はアメ車ではなく軽自動車並みの治療費が平均的です。そして、日本人の場合は残念ながら、車と矯正治療をどちらを先に選択するかと言えば、車を選択する方が圧倒的に多いというのが今の日本の現状です。
少子化と歯並びの関係
現在、神奈川県において、一般の歯科検診の内容が虫歯の審査のみから歯並びや歯周疾患、顎関節症といった範囲へと診査対象が広範になってきました。一昔前までは検診対象の小児が多過ぎることと虫歯も多く、検診時間内に検診が終らないこともしばしばでした。
しかし、ここ最近は少子化に伴い子供たちの虫歯は激減しました。それに伴い今迄のように虫歯の有無だけの診査では少人数の上、虫歯がほとんどないため、検診時間は著しく短縮される結果となりました。
本来口腔内は、虫歯の有無の検診も勿論大切ですが、口腔としての機能(食べる、おしゃべりをする)やその機能を長く維持する良好な環境でなければ意味がありません。そのためには、歯並びは勿論、歯周組織や顎関節といった状態の検診が同時に必要であることは言う迄もありません。
皮肉なことに、そんな本来必要な検診が、少子化になることでやっとできるようになったというのが、現状です。
少子化は、親が子供に充分時間を注ぐことが可能になり、歯磨きはかなり良くなり虫歯はほとんど見なくなったというのが現実です。両親も昔と違い、子供の口の中の状態を良く把握しています。子供の口腔に関心が深く、検診する際は、子供の歯並びに関する悩みの質問や相談をされることが増えています。
そういった意味でやっと今の日本もアメリカ並みに虫歯から歯並びに注意を向ける環境が整いつつあるのかな?とも感じ始めています。
しかし、そんな関心が深まる中、歯並びに関しても、情報が氾濫して必ずしも正しい情報ばかりでなく、中には明らかに間違った情報や臨床技術を疑わせるものも溢れています。
ネットの普及に伴い、情報収集はどこからでも出来ると言う利便性はありますが、その情報が正しいか間違っているのかの判断は、必ず認定された矯正歯科専門医に相談することをお薦め致します。
おしゃぶり、指しゃぶり、授乳期間が長いと(2)
(1)の続きですが、おしゃぶり、指しゃぶり、授乳期間が長いと当然不正咬合なってくるのですが、その不正咬合の種類は上突咬合もしくは開咬合というもので、下と上の前歯におしゃぶりや指そして乳首が入り易い形の空隙が生じてきます。当然前歯で食べ物を噛み切る機能が低下してきます。酷くなると麺類は噛み切れなくなります。
この空隙が少ないうちに、これらの習癖を辞めれば、自然と元に戻る可能性は高いのですが、空隙が明確に認められる形にまでなったものは、例えそれらの習癖を辞めても、元に戻ることは極めて稀となります。
今迄の習癖(おしゃぶり、指しゃぶり、授乳)から今度は舌癖という習癖へ移行するのがほとんどで、今度は表から一目瞭然の習癖から口腔内における習癖に移行するため、その習癖に周りの人が気付かないことがしばしばです。
その舌癖が長期間行なわれれば、おしゃぶり、指しゃぶり、授乳等の習癖を継続しているのと同じ結果となり、より重症の不正咬合になってしまいます。ですから今迄の習癖を辞めたからといったことで、安心す るのは要注意です。
できましたらお近くの矯正歯科専門医に一度診てもらうのが本当に安心と言えます。
おしゃぶり、指しゃぶり、授乳期間が長いと(1)
神奈川県藤沢市の歯科医師会で2歳児の歯科検診を担当しています。ほとんどがまだ第一乳臼歯まで萌出していますが、第二乳臼歯はまだ萌出していないか萌出中といった状態で、乳歯列の完成一歩手前といった歯並びです。
最近は2才、3才といった乳児で虫歯がある子は稀で、母親達の興味も虫歯の治療よりもその予防や将来の歯並びに興味が移っていることを実感致します。これも少子化の影響か、昔の兄弟が沢山いる時代と比べ一人の子供に関わる時間が長くなった結果、歯ブラシも行き届き虫歯が稀になっているように思われます。
虫歯を作らないという認識は、検診を受信する今の母親には当たり前といった感じも致します。それよりもその先の予防や歯並びに意識が向き、それが災いしてか、あごが強くなるや成長を促すなど間違った情報から「おしゃぶり」を使用し、子供の歯並びが悪くなっている例をいつも検診時に数名見ます。
スキンシップを密にすることで、子供の情緒が安定すると言われていますが、このスキンシップを密にすることをはき違えている一つの傾向が見られます。それは授乳なのですが、1才過ぎたにも関わらず授乳を続けている母親が多いことに驚ろかされます。
2才児の検診にも関わらず、授乳をしていたケースが20数名中4名ほどいました。免疫的に意味が無いばかりか栄養的にはむしろ問題が出てくる可能性すらあります。そして矯正専門医からみると、この授乳の長い子供は咀嚼という機能が充分に発達せず、吸引による機能で栄養を口腔摂取する傾向にあります。
この結果おしゃぶりを使っているのと同様の歯並びに悪い影響が見られ、不正咬合となります。指しゃぶりやおしゃぶりで不正咬合の誘発は今では常識となっていましたが、授乳を長く与えることで、不正咬合になるのを一昔前まではほとんど見ることはありませんでしたが、これも少子化に伴う特徴の一つのようです。
今迄は歯並びを見ると、指しゃぶりやおしゃぶりを使用していれば一目瞭然なのですが、歯並びを見て母親に「指しゃぶりかおしゃぶりをしてますか?」との質問にプラス「授乳はおわりましたか?」かを加える必要があるようです。
最近は2才、3才といった乳児で虫歯がある子は稀で、母親達の興味も虫歯の治療よりもその予防や将来の歯並びに興味が移っていることを実感致します。これも少子化の影響か、昔の兄弟が沢山いる時代と比べ一人の子供に関わる時間が長くなった結果、歯ブラシも行き届き虫歯が稀になっているように思われます。
虫歯を作らないという認識は、検診を受信する今の母親には当たり前といった感じも致します。それよりもその先の予防や歯並びに意識が向き、それが災いしてか、あごが強くなるや成長を促すなど間違った情報から「おしゃぶり」を使用し、子供の歯並びが悪くなっている例をいつも検診時に数名見ます。
スキンシップを密にすることで、子供の情緒が安定すると言われていますが、このスキンシップを密にすることをはき違えている一つの傾向が見られます。それは授乳なのですが、1才過ぎたにも関わらず授乳を続けている母親が多いことに驚ろかされます。
2才児の検診にも関わらず、授乳をしていたケースが20数名中4名ほどいました。免疫的に意味が無いばかりか栄養的にはむしろ問題が出てくる可能性すらあります。そして矯正専門医からみると、この授乳の長い子供は咀嚼という機能が充分に発達せず、吸引による機能で栄養を口腔摂取する傾向にあります。
この結果おしゃぶりを使っているのと同様の歯並びに悪い影響が見られ、不正咬合となります。指しゃぶりやおしゃぶりで不正咬合の誘発は今では常識となっていましたが、授乳を長く与えることで、不正咬合になるのを一昔前まではほとんど見ることはありませんでしたが、これも少子化に伴う特徴の一つのようです。
今迄は歯並びを見ると、指しゃぶりやおしゃぶりを使用していれば一目瞭然なのですが、歯並びを見て母親に「指しゃぶりかおしゃぶりをしてますか?」との質問にプラス「授乳はおわりましたか?」かを加える必要があるようです。
人間の歯の数と大きさについて
人間は人種に関係なく、元来歯の数28本(親知らずは現在歯の数には含まれていません)と形態(大きさ)は決まっています。だからこそ上下左右の対称性を維持することができ、初めて理想的な緊密な咬合を得ることができるのです。
しかし、最近しばしば歯科検診などでも見かけることですが、最初から歯の数が足りない(先天性欠如歯)や矮小歯、円錐歯(奇形歯で歯のサイズが元来より小さい歯)と呼ばれる歯を持つ人がかなりの頻度でいます。また逆に過剰歯といって通常の歯数より多い歯を持つ人もいます。
歯の数が多い場合は、抜いて数を合わせることが可能なので早期に発見処置をすればあまり問題は無いのですが、数が最初から足りないや小さな形態という場合は、上下左右に非対称が生じるため、放置すれば必ず噛み合せに問題が生じてきます。
先天性欠如歯や矮小歯、円錐歯は過剰歯よりも多く、私が学校歯科医を担当している小学校でもクラスに1~2名は必ず居るといった状態です。こういった子供達の保護者へは、擁護の先生から一度矯正専門医院に相談する旨をお願いしています。