北加発:アメリカ合州国、教育、人々、その他、なんでも -10ページ目

Japanese Californian

きのう、東部で震度5.9とかの地震があったそうです。ちょっと心配したワイフが息子にメールを出したら、彼から返事があり、

I'm a Japanese Californian。 No big deal.

と言ってきたそうです。 

自分には地震多発国からやってきた日本人の血があり、これまた地震のおおい北カリフォルニアの大地震の体験者でもあるということを言いたかったのでしょう。

でも、初めてですね。

Japanese Californian 


を聞いたのは、、、、言いえて妙?

州外生の入学者が30%--UC Berkeley?

8月22日のチャンネル7(ABC地方局)のニュースで、2011年度の入学者のうち、UC Berkeleyでは30%が州外生で、UC 全体では10%の学生が州外生です、と報道していましたが、本当でしょうか?本当だとすれば、1000名以上のUCB入学者が州外生、留学生となっているわけですね。州内の応募者にとっては、より狭い枠のなかで、今年は厳しい競争があったのかもしれませんし、あるいは、今までであれば、UCBに入学していたような州内からの応募者が、予想に反してUCBに見切りをつけて私立に流れたので、その補充に州外生をあてたのかもしれません。いずれにしても、30%は異常な数字です。

エンジニア系あるいはBusinessでは、定評のあるUCBですから、これらの専攻まで頭脳流出があるとは思えませんが、とくにLetter and Scienceあたりでは、これまでは入学していた上位合格者が東の私立に行ってしまうことは容易に想像がつくように感じます。

また、今年度からの授業料の値上げでその額は12000ドルを越え、州からの授業料補助の比率が50%を切ることになるそうです。州外生をふやして授業料の増加分で授業科目の数を増やしたいとUCBはしているようですが、学生のほうは、授業の登録ができなくてWaiting Listedになってしまうケースも多いようです。授業料の実費は以前とかわらず、24000ドルくらいだと思いますが、以前の定率の67%の補助にくらべると、ずいぶんと世知辛くなってきています。

カリフォルニアの大学の最近の話題には、明るいものがないのが残念です。

予算削減、授業料値上げが、カリフォルニアの高等教育を破滅させるービデオ

ご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、8月19日のPBS NewsHourで、カリフォルニア州の大学教育の近況についての報道がありました。このブログでも、幾たびかこの件についてはお知らせしていますが、最新のニュースとしてご覧ください。一昔まえまでの、黄金の高等教育の現状はかなり深刻です。

http://www.pbs.org/newshour/bb/education/july-dec11/college_08-19.html

息子が応募をした2005年度入学では、UCのFeeとよばれる実際の授業料は年間8000ドルでしたが、現在は11000ドルだそうで、この先も値上げが予想されているといいます。

残念ながら、貧すれば、鈍する、という格言が今の加州の政策策定者(議員たち)には当てはまるようですね。

Pomona卒業生のうれしい話

このあいだ、息子と話をしたときに、彼の大学時代の「家族」の一人のAさんの近況を聞きました。彼女は、ハワイの出身の日系の学生ですが、テニスの選手で高校では首席卒業生、確かお姉さんはWilliamsを卒業していたと思います。私たち家族もハワイに行った際には、お宅によばれてご馳走になったりしました。息子などは、ずうずうしくも本土の「家族」のひとりと一緒に彼女の家に居候をして、家の片隅を借りた義理があります。

さて、彼女はPomonaのJuniorのころからU HawaiiのMed Schoolの応募して卒業後はそのまま、ここに進学しました。現在は、2年度をおえて白衣を着ての実習に掛かるそうです。彼女は大学在学時から、離島の医療にかかわりたいと言う夢をもっていたので、Family Practiceを専門にしたいと思っているのですが、この専門はMed Schoolのなかでは、高給取りのスペシャリストにくらべると軽くみれれる専攻らしく、そのことを息子に不満げに語っていたそうです。彼女にとっては、能力がないから、頭脳がないからではなく、自分が島の社会に最大限貢献できるのが、General Practice, Family Practiceだから専門にしたいと決めているのに、世間的な評価では収入からしか、専門別の医者の能力を判断しないと言う不公平感を彼女はもっているようです。

もうひとり、息子と一緒にAさんを訪ねた、Mさんは、この秋から、U ChicagoのMed Schoolの2年次生となります。彼女もサンノゼの近くの高校の首席卒業生で、Pre-Medと数学の2重専攻で、称号ありの卒業、Pomonaでであったボーイフレンドがいて、彼はいまU North Carolina, Chapel Hill,の数学のPhDの課程に進学しています。もし、継続すれば、この二人は将来のPower Coupleの可能性が大です。このMさんも、GPを専門にしたい、患者と近いところに居たいと考えているそうです。

この二人をみていると、アメリカの将来も捨てたものではないと言う思いがして、うれしくなります。

卒業生の収入額の多い順に大学を並べたランキングがあったと思いますが、その数字の裏には、それぞれの大学の学生のもっている仕事を選ぶ動機の違い、収入に対する考え方に違いもあるのではないかと、私は感じています。AさんやMさんを見ると、Pomona学生気質の典型が見えるように感じます。

息子も、現在の仕事について”I am not in this job for money.”とはっきり言っていますから、Pomonaが息子を合格させたのは性格、気質、価値観の相性の面では正解であったといえるようですね。

学生の教育環境について

老人の繰言のごとくですが、まとめとして

マンモス大学、小規模大学、通学大学、住み込み大学、研究大学、教育大学、すごい大学、普通の大学、総合大学、単科大学、営利大学、非営利大学、専門大学、学術大学などなど、アメリカの大学にもさまざまな様態があるわけですが、このなかのどの取り合わせが、学生の教育に一番向いているかという議論は、すでに決着積みで、アカデミアのなかでは常識になっているそうです。この結論が、大学の教育関係者以外の一般の大衆に伝播され、常識として理解されていないのは、なぜなのか、私は不思議に思っています。

結論を言えば、

小規模、全寮制、教育大学

が学生の学問的な到達度では一番で、この研究結果には反論はないというのが、大学教育研究者の統一した見解です。この話は、息子がUCLAでとった授業があり、教えたのがこの研究発表をした教授たちで、この分野では高名な彼らがずいぶん前に発表した結果だそうですが、自身は州立大学の出身だったとか、、、、

このような知識の上にたってか、大学教授が自分の子供を入れたい大学が、上の小規模、全寮制、教育大学だということは知られていますが、、実際に、Pomona Collegeの学長お嬢さんも、学長の母校のHarvardを選ばずに、Carleton Collegeに入学していました。ちょっと頭をめぐらせば、皆さんにも心あたりがあるかもしれませんね?

小規模、全寮制というのは自明の理ですが、ここでの教育大学というのは先生を育成る大学ではなく、学生の教育のための大学、Teaching Institution のことで、研究大学のResearch Universityに対置するものです。その意味は、教授の責務が学生の教育にあり、その評価も学生をどのくらい教育したかが目安になっている大学です。これに反して、研究大学のほうは、教授の責務は研究で、その結果だけが評価の対象になると言う制度の大学です。たとえば、Community Collegeも、Teaching Institutionの範疇になりますね。教え方のうまい先生が多いのが、コミカレだと言われていますが、その裏にはこのような制度的な違いもあるのですね。

さて、学年が500名未満で、通学時間がほとんどなく、24時間学内に学生がいて、教員、学生、職員のコミュニティがしっかり作られているこのような大学では、学生のサポートの体制が網の目のようにあり、問題があれば、誰かの目にとまるり、その解決についても皆が寄ってたかって手助けができる体制があります。また、大規模通学大学でみられるような学生同士でも自分と他人と言う関係ではなく、皆が同じ釜の飯を食った仲間と言う関係ですから、仲間であることを忘れずに競争し、助け合うという同窓意識も高いものができます。

小規模全寮制教育大学の代表的なものは、リベラルアーツカレッジ(LAC)ですが、ほかにも商船大学などもこの範疇ではないかと思います。また軍人養成ための陸、海、空、沿岸警備のAcademysなども同じ制度です。このほかにも、あるのかもしれませんが、皆さんご存知でしょうか?

最近、息子のPomona同窓の仲良しで、UCSDのMarin BioのPh.Dに入学する学生から聞いた感想があります。
彼女は、この夏に北カリフォルニアで、あるBio Laboのセミナーを受けていますが、そこには、多くのUCの学生も参加しています。このセミナーでの経験からの印象として、PomonaのLaboで自分が当たり前にやっていたことでもUCの学生にとっては、このセミナーで初体験していることが沢山あるようだといっていました。UCのように、Laboの規模に比べて学生数が多ければ、どうしても、物理的な制限があるのは仕方の無いことかもしれません。

息子とこの話をしたときに、「もしも、お前の子供が工学志望だったらどうする?」と訊いてみたら、「出来がよければ、Harvey Mudd,Cal Tech, MITの志望順位で応募してもらうと思う」と言う返事でした。

大学を選択する側からいえば、小規模はダメ、全寮制は嫌い、大学院がなければダメ、学費の高いのはダメなど、個人の好みや希望もあるので、かならずしも、ある個人にとって、このような大学が一番向いているとは言えないのですが、大学教育の理解の一部として、このような「常識」があると、頭に入れておかれてはいかがかと思います。









合格者の出しすぎ、その 2

UCLAで2011年度の入学者(新入と編入)が過去の実績の比率をこえて、1000名ほど増えたお話はお伝えしましたが、息子が就職した、東海岸のとあるLACでも、入学希望者の比率が例年のものをを超えたために、寮の部屋の確保、ベッドの確保に、大学は追われているそうです。ここでも、UCで以前行われたように、二人部屋に追加のベッドを持ち込んで、三人部屋にしているそうです。

この二つの大学が例外なのか、ほかの大学でも同じような傾向がみられるのかわかりません。しかし、予測を上回る入学者というのも、大学にとっては頭の痛い状態ですね。6月のはじめにわかってから、秋になるまえには受け入れの態勢を作っておかなければなりませんから。

さて、息子のいる大学(これからは、某LACとします)では、LACのなかでは中堅あるいは普通のレベルの大学で教育内容では遜色が無いとの評価があるそうです。この某LACでは、初年度に退学する学生の比率が10%と20%の間のようですが、息子が聞いて驚いたのが、入学してきて、入寮して一泊後、二泊後に退学する学生が毎年数名いるということでした。これは、POMONAでは考えられないことで、おそらく、彼らは親元を離れる精神的な準備が整っていなかったのではないかと思います。

話が外れますが、Retention Rateというのは、お金で解決できる部分の大きいので、教育内容が良くても、大学が裕福でなければ学生の窮状を救ってやれることができなくて、やむなく学生が退学することも多いと思います。Pomonaが、非常にたかいRetantion Rateを誇っているのは、もしも親が失業しても、親が出していた学費を大学が即刻肩代わりしてあげることができる資力があるからです。ただ、このような大学はほんの一握りですね。

小中高大の学校のレベルというのは、教える側ではなく、学生のレベルのことだと私は思っているのですが、この学生のレベルというもののなかには、学力、体力、才能、能力、やる気のほかに、独立心もあるのでしょうね。

教授、メンターのスタイルの違い

UCLAを卒業してから、就職するまえにすこし息子を一緒にすごした時間がありました。そのときに出た話題ですが、教授もいろいろな人がいて、学生の面倒の見方のスタイルも違いがあり、満遍なく学生の面倒を見る教授もいれば、これと見込んだ学生を徹底的に面倒をみると言う教授もいたりするようです。方や、卒が無いが浅い、もう一方はえこひいきと言えないわけではないのですが、これは、スタイルの違い、得意なやり方の違いといってよいのかもしれません。おそらくは、この2つの典型のあいだに沢山の様式があるのだとも思います。

息子の指導教官の場合には、見込んだ少数の学生を徹底的に面倒をみると言う人だったそうで、たまたま見込まれた息子は、毎週、1-2時間は個人的なアドバイスの時間をもらい、ほんとうに良く面倒をみてもらったのですが、親友のJ君のほうはあまり相手をしてもらえなかったのでこの教授には不満があったようでした。ただ、J君のほうも、別の教授に十分に面倒をみてもらい、Fulbright Scholarとなって日本に研究者として滞在できたわけですから、結果的には、支障は無かったのかもしれません。息子は、この教授の他にも、懇意となって結婚式にも呼ばれていった教授などもいましたが、推薦状を書いてもらえる博愛派もふくめて教授が5名くらい、さらに仕事をしていた大学の部署のDirectorからも、推薦状書いてもらいました。 Pomonaの場合には、一人の教授が複数の授業でも、一学期に教える学生の最大数が40名だそうですから、教授と仲良しになる機会もある環境ですね。

UCLAの教育大学院、Higher Education/Student affairでは、専攻科の科長でもあった。Bさんの職分を超えた指導を受けることができて、ここでも恵まれていました。この人は、科の院生14名の責任を持っているのですが、年度ごとに見込んだ1-2名の院生について、個人的にアドバイスを与えているようでした。実は、このBさんは業界の中では力持ちだそうで、景気後退以前には、専門職のネットワークから、Bさんと求人側の直接交渉で就職をしたいった院生たちもいたそうです。この科の卒業パーティに出席した際に、ほかの院生たちがみな、息子に「Bさん、何時ごろ来るの?」なとと尋ねていましたから、おそらく、昨年度は息子がBさんと一番近い関係だったのでしょう。以前にも、お話ししましたが、UCLAの教育大学院の授業というのは、いわばLACの生き写しで、少人数討論形式の授業です。試験にしても、PomonaではおなじみのTake Home Essayが当たり前、知識の習得度の試験ではなく、習得した知識の上に何を構築するかと言う試験です。

日本人感覚のぬけない親父にとっては、教授をファーストネームで呼んで、友達付き合いをするということにはちょっと引っかかりを感じるのですが、息子も最初のころは抵抗感があったものの、卒業のころには、同じ研究をする仲間と言う意識のせいか、専攻科の教授たちのほとんどは姓ではなく名前で呼んでいました。

息子は、やっと目的の大学管理職員の「ひよこ」となりましたが、これからもいろいろな先達の指導を受け、成長していくのだと思っています。遠くはないところに、UCLAのインターンの直属のボスだった人もいるので、何かの際には、力も借りれるかもしれません。





新着記事

下のほうに、7月26日付けの「サバを釣り、刺身で」を投稿しました。書きおいたものを今回完成したものです。
よかったら、ご覧ください。

囚人のリベラルアーツ教育ーーBard College

刑務所は、更なる犯罪への教育機関といった評価のあるなか、Bard Collegeでは、ニューヨーク州の刑務所で凶悪犯罪を犯した囚人のなかから選りすぐってBard College Prison Initiativeに入学させて、キャンパスと同じ内容の授業を行い、課程終了後には、学位をあたえているそうです。

応募者が殺到していて、競争率も娑婆とはかわらないそうですが、入学審査の項目で一番重要なのが、どのくらいこのプログラムに参加したいのかと言う熱意の度合いだそうです。高校のドロップアウトが当たり前の刑務所ですから、学歴は問わないそうです。GREも必要ありません。

選抜される毎年15名の学生は、仮釈放後の就職率もよく、プログラムは高い成功率をあげているそうです。

この記事の元ねたは、PBSのニュースです。リンクは

http://languageandthinking.bard.edu/2011/07/pbs-bpi/

このなかの、ベルカーブの話は面白いと思いました。

もし時間があれば、ご覧ください。



息子の近況

アメリカの東北部、New Englandの田舎の特に名を秘すあるリベラルアーツカレッジに就職をした息子からの報告です。引越し荷物もついて、車も登録し、カリフォルニアの運転免許証を取り上げられて、その代わりにこの州の免許証をもらいました。車の保険も取り、車検もうけ、ざまな手続きで、ちょっとくたびれた様子です。

真夏日がつづいた先週から、いちおう働きはじめましたが、初日に、マスターキー束をわたされて、この鍵で学内のどこにでも入れるということを申し渡されて、UCのような大型の大学のように分割され、制限のある信頼、責任ではなく、制限なく信頼されて、一括して責任を負うという仕組みには、ちょっと驚いたようです。息子にとっては、Pomonaとはまったく違った大型州立大学のUCLAの院に進学したことは、彼自身が言っているように、大学の運営の仕方の違いを学び、視野をろげた点についても、私立のHarvardよりもためになったというのは事実だと思います。

田舎なので、買い物などをしていると、白人が自分のことを見つめている視線を感じたりするそうですが、この一週間に、自分以外のアジア系のひとを見たのは一度だけだそうです。大学も大多数が白人の学生たちですが、この2年間は毎年、新入生の8%が中国からの留学生だそうで、この秋からは、数十名が在学することになるそうです。国内のマイノリティとしてアジア系は2%くらい、黒人も4%程度だそうです。もちろん、職員の構成も、だいたい学生と一緒のようで、息子などは、目立つ存在だと思います。

このような大学ですから、息子が学内面接にやってきてマイノリティの学生との面接のあとで、彼らがDiversityの事務所やってきて、息子を雇うことに即刻決めるように申し入れをしてくれていたと言う話を、最近ここの責任者から、教えられて、息子もこの大学を選んでよかったと今さらながら、感じていたようでした。

Change a world, one student at a time.

大学の食堂が、まだ開いていないので、彼は自炊をしていますが、時々は外食です。最近は近くの中華料理店やメキシコ料理の店などをためしていますが、両方ともに、その国のことばが飛び交う店内で安くておいしいこれらの料理を食べて育った彼にしてみると、なにか怪しいものと言う感じがぬぐえないようです。辛くないHot Sauceとか、Panda Expressのような質の中華料理が正統中華料理風の体裁であらわれるので、これらの料理にたいするこの地域の民度がわかりそうだと言ったいました。

先のコメントでも触れていますが、彼は、いま学生のResidential Advisor(RA)たちのオリエンテーションで行う、Diversity Trainingの講義の準備をしています。UCLAのRAの訓練では、このDiversityの訓練のために週末の2日半の合宿をしてすごします。この大学でのRAオリエンテーションは7日間ですが、Diversityの訓練予定されていたのが1時間半だったそうです。そこで息子が上司とかけあって2時間半のコースにして増枠してもらい、自分がこの部分の訓練の責任をもつということになったようです。

幸いにもというか、9回もの面t接の結果とでもいうか、周りとも、上司とも相性がよく、うまくやっていけそうなので
その面では、大変恵まれていると彼は感じてているようです。最近は、各寮でばらばらだった学生の反則にたいする罰則と更正方法の統一化にむけて、仲間と相談、討論をしていると言う話です。この辺りもUCLAとは違い、
UCLAでは、罰則担当専門のフルタイム正規職員が5名もいるそうです。