北加発:アメリカ合州国、教育、人々、その他、なんでも -8ページ目

The "Secret" World of College Admissions

こんな、セミナーみなさん、興味がありますでしょうか?

このタイトルの後には How Decisions Are Made と続きます。

今日、届いたPomonaのセミナーのお誘いのはがきから、書き写しています。

擬似 Admission Committeeを開くので、前もって出席者に送る応募書類に目を通しておいて とも書いてあります。相当、本物に近いことをするようです。

場所はサンフランシスコ、

時は今月のある水曜日の夕刻 6:30-9:00

参加費 15ドル

講師:Associate Dean of Admission

面白そうだけど、週日の夜では、うーーん、難しいなあ

うれしい知らせ

昨日、メールで日本の親友から連絡がありました。

「完全寛解」という未知の言葉がつかわれていました。 英語ではComplete Remissionとでも言うのでしょうか?

実は、彼 半年前に肺がんの宣告をうけて、治療をうけていたのですが、その結果が最近でて、医者からの説明では、癌が消えたそうです。

初夏に訪日した際に、家族で彼をお見舞いに訪ねたのですが、治療中の坊主頭で元気に?していました。根が丈夫な男ですから、こんな結果がでたのかもしれません。

彼は、懲りもせずに、この11月バハ 1000マイル オートバイレースに、また挑戦するそうです。ここから帰る途中にでも我が家に寄ってくれたら、全快祝いの夕食をおごってあげると伝えてあります。

よかった、良かった、本当によかった。

シーズン初のニジマス。

今日は朝の6時から釣行。


日の出が7時過ぎの昨今、暗いので懐中電灯が必要。


猫の目が光る。



暗い時間には当たりなし、



9時前に竿がしなり、リールのドラッグ(ブレーキ)が、悲鳴を。



軽くあわせて、やり取り5分でゲット。



長さは16インチ、重さは3LBSのよい型。


おもわず、微笑みが。


以上、釣りブログ、文体研究後の試作、第一号 

まっ、私でも、軽めに、このくらいは書けるわけですね。


以下は、いつものCalperch調に戻ります。

今日の夕飯のおかずは、久しぶりに「生姜ねぎ乗せ蒸しニジマス」です。きっとおいしいはずです。これは、小骨もすべて取った半身のニジマスに、千本切の生姜と斜めに切ったねぎをパラパラとのせ、塩少々を振りかけて、マイクロウエーブ用の蒸し器に入れて、3、5分間蒸すだけで、出来上がりです。無精者の男料理ですが、新鮮な魚をつかうと、おいしいですよ。

今シーズン、初のニジマスなので、ゆっくり味わって食べるつもりです。

某LAC 近況

息子とこの週末に話をしました。元気でやっている様子ですが、「年は?」と聞きたくなるような、幼くアホなことをする学生の面倒を見るときには、堪忍袋の緒が切れそう、と感じることもあるとか、、、彼には、処罰権があるので、罰金刑に処すということになるのですが、ソレニシテモナーという事態もあるそうです。

さて、この大学では、2年前から彼の関係部署ーStudent Life、Student Affairs-の総員入れ替え、人心一新をはかり、最初には、Vice President でもあるDirectorの更迭、があり、その後に地位にしたがって上から新人が採用されていったそうです。最後の息子のレベルでも、それまでは、大卒を近隣から雇っていたものを、全国からリクルートするという制度にかわり、しかも修士の資格がなければ、採用しないことに変わったそうです。5名いる、彼の職種では、2010-2011年度の前に、1名が交代、そして、年度の途中でさらに1名が交代、年度末には2名が解雇となり、この2名のうちを一人の職(正確には職責は増加)を息子が受け継いだわけです。ただ、前にもお話していますが、複合職のために、舎監の仕事以外の分野の仕事に違いがあるので、それぞれが1名の採用枠でした。今年は、1名の大卒の職員が残っていますが、彼も今期が最後となり、新たに、もう1名、来年度は採用の予定だそうです。

5週間に一度のOn Call(24時間待機)があり、勤務時間もあってないような生活ですが、そこは良くしたもので、暇なときには、いつでも、自分の裁量で勝手に休んでもよいということになっているので、心理的に気楽ではあるようです。また、食事も朝の7時から夜の11時まで、カフェテリアが空いている時間は、これも自由に食事、スナックができますから、独り者にとってはありがたいことです。彼のガールフレンドが先月、彼を訪ねていって、一週間ほど居たのですが、食事のことを、カフェテリアの責任者に相談したら、彼女の分も料金は心配しなくて良いから、一緒に食べにおいでという粋な計らいだったそうです。

彼の2Bed Roomのアパートは、寮の建物の中にあり、この間SKYPEで中を見ましたが、1000sqft以上で、一人では広すぎるくらいのスペースです。一応キッチンもついていますが、これは、ほとんど使うこともないようですね。両隣なりとすぐ上の2階の部屋の学生たちには、隣、下には自分が住んでいると教えてあるので、これらの部屋でのQuiete Timeの反則はこれまでゼロだそうです。自分の部屋から、徒歩2分のカフェテリアまでは、屋外でも屋根のついた歩道があり、雨天でも傘がいらないと言っていました。これは雪深い東部ならでの様式なのでしょうね。

先の処罰のことに戻りますが、前任者のいた去年度、彼の管轄する寮での処罰の件数は、年間で9件だったそうです。息子のほうは、この1ヵ月半の間に、すでに18件の処罰を申し渡しているそうです。年毎に、それほど違いのある学生層ではないと思われるので、息子の想像では、去年の舎監は、ちゃんと仕事をしていなかったのではないかと怪しんでいます。この仕事は、舎監個人の自由裁量に負うところが大きく、一生懸命に仕事をしようとすれば、それなりに大変、見ぬ振りをして、手抜きをすれば、楽ができるので難しいところがあります。今のところは息子はこの仕事を天職だと感じているようですから、張り切っているのだと思います。この先は、Inter Cultural Dialogの講義も学生のResidential Adviserを集めて始めて行きたいという希望をもらしていましたから、息子はこれからも忙しくしていくことでしょう。

車を使うのは、学生を病院に見舞うくらいで、あとは学内ですから、お金を使う機会もないので、銀行振り込みの給料が月々ほとんどそのまま貯まってしまうらしいですが、これも幾らあるか分からないという生活をしているみたいです。





アメリカの私大はなぜ高価なのか

とくに日本の方たちにとっては、アメリカの私大の経費は日本の大学の学費と比べてみて、馬鹿高いものだという印象をもたれるようです。現在では、55000ドルというのが当たり前の正札ですから、無理もないのですが、この国では、高いものはほかにもあり、たとえば、アメリカの刑務所の囚人に掛かる年間の経費が40000ドルであることを知った上で、私大の学生の年間の総経費が55000ドルを測るであれば、破格に高いというわけではないという印象をもたれるのではないかと思います。

この国では、丸抱えで、一人の人間の面倒を24時間みるのには、大変お金が掛かります。その理由は、面倒を見る係員の人件費もありますが、人一人が占有する設備の広さの心理的な規定が違うので、場所、施設がたくさん要ること、また、面倒を見るという内容が、たぶん日本とは違っていることなどがあると思っています。人道的に面倒をみることは、学生にしても、囚人にしても、お金が掛かります。もうひとつは、ルール違反には罰則を与えるばかりではなく、教育的な配慮も、この両方にむけての対処としてあり、ここでも、さらに、お金が掛かってきます。また、施設の保全、構内の保安、医療、カウンセリングなどのサービスも整っていなければ、なりませんから、機構としては、町の管理、運営とおなじようなものがともに必要です。刑務所には刑務官がいるように、州法の定めに従って、多くの大学が司法警察官を雇って自前の警察組織をもっていますが、これが本来の意味での「大学の自治」なのだと、私は感じています。大学では、学生の日常生活の面倒を見たうえで、さらに高等教育も行っています。

以下、無駄話で恐縮ですが、囚人は、刑に服していて、日に決められた時間の運動をして、あとは労働をしたりしていますが、食堂では、結構おいしいものを食べているというのが、私の感想です。実は、私も一度だけ、刑務所のうまい飯を食べた経験があり、スパゲッティだったのですが、ミートボールもついた立派なもので、Hungry Young Manだった私は、おもわず舌鼓をうってしまったことがありました。このようなものを大皿に山盛りにして食べられるのは、そのころの私にとっては、「幸せ」だったわけですね。(取材者でした、念のため)

さて、大学だけを見てみると、学生の24時間には、勉強して、住んで、食べて、病気になって、本を読んで、元気になって、マリワナを吸って、急性アルコール症になって、騒いで、寝て、パーティをして、宿題をしてなどなど学生ごとに、さまざまな態様があり、その各おのおのの学生の抱える問題に対して、大学は個別に対処していかなければなりません。全寮制の大学では、大学が親代わりをするという委任を親から受けていると理解されているため、それぞれの状況に対して、親と同等とはいかないまでも、大学が学生の安全と健康、学習面での成長に責任をもって、それぞれ部署の職員と教官が学生の面倒を見ているわけです。急病になれば、救急車で一緒に病院に行き、病院と処方について打ち合わせをして親と連絡をとったり、授業に学生が出てこなければ、寮の部屋のドアを職員がノックするところもあります。また、学期ごとに教授の受け持つ学生数が数十名に制限されて、少人数制の授業で学生は、教授を囲んで討論し、課題についての小論文を次々に提出し、教授はこれを批評し、採点し、また、個々の学生にもアドバイスを与えるといったことを継続しているわけです。まとめて言えば、個別の学生の成長のために何が一番良いのかを日々思い煩っている、教授や職員の切れ目のない基本的なサービスを受けるための対価としての55000ドルが安いのか高いかの答えは、高くはない(息子が大学職員だというバイアスあり)といえると私は感じています。これは、売り手の原価計算からの評価ですね。また、痒いところに手がとどくようなサービスであれば、100000ドル以上のコストが掛かります。

ただ、しかし、家計と相談すれば、私自身などの場合には、55000ドルは私が支払うには高すぎるるので、この買い物はできないというのも事実です。この高すぎるというのは、私という個人の買い手側からの評価です。

この二つの評価のギャップを埋めるために、Financial Aidがあるわけです。しかし、回復見込みがまだ立たない不況の中で、このFAに頼る応募学生が増えてきているのに関わらず、大学のほうでは、FAの削減、見直しをしているところも多いようですから、応募者がFAの潤沢な大学に集中し、FAに厳しい私立大学を離れて、州立にながれるために、、私立大学のなかには、学生集めに四苦八苦してくるとことも多くなってくるのではないかと想像します。現に、財政の行き詰まりで閉鎖された弱小規模の私立大学も出てきているようですね。

話はそれてしまいましたが、私立大学という言葉から思い起こされる日本とアメリカの大学の中身の違いを理解しなければ、、その価格の違いも公平に比較ができないように感じたのが、今回の記事を書いた理由でした。りんごとオレンジは同じ目安で比較はできないということを、うまく説明できていたらよいのですが、



おことわり: 今回の記事は公開後、数度の追加、訂正、編集を経ています。

私立大学の見分け方-不況のなかで

この不景気と、国内の応募者の減少によって、2000余りあるこの国の大学も、悠々自適のところと、青息吐息のところがだんだんとはっきりしてきているように思います。残念なのが、私の住む州の州立大学で、これらはどうも、方向としては、青息吐息の方向にむかっているようの思えます。しかし、解決法は簡単ですから、あるいは、近いうちに税金をあげて、教育にお金がいきわたるようになれば、問題は解消します。

税金は、教育を含む市民の文化(Civilization)のためですから、その恩恵に浴するためには、それ相応のものを公平に払っていくことが、その維持のために必要だと、私は思っています。仕事を作るのは金持ちで、その金持ちに課税すると、職が増えないというのは、幻想で、アメリカの金持ちが職をつくるのは利益性の高い中国の工場においてで、この国のなかでは、そのために投資をすることはないと、私は思っています。もしも、私が投資家であったとしても、現在のこの国の工場には投資はしませんから。。。

さて、話がそれてしまいましたが、私立大学の見分け方、将来性があるのかどうかの要点の最初は、大学内が「うるさい」か、どうかだと私は思います。そうして騒音の原因が、槌音であれば、将来性はありと判断してよいのではないでしょうか。緊縮財政で、中途で工事の中止などをしている大学があるなか、がんがん工事をしている大学は、その活気のように、発展が容易に予測がつくように思います。これに比べて、静かな構内であれば、大丈夫かいなと疑問を持ったほうがよいのかもしれません。。アカデミックな社会でも、常に前進、発展、改革をしていくためには、施設、設備の改装や新設がいつも必要で、その必要を満たしていけるだけの財源があるところが将来性があるという思いがします。

もうひとつは、駐車スペースのひろさです。これは、不確定性があるので、駐車する人が探しに探せば、何とかならないわけでもなく、そのために最低必要分しか駐車スペースがないこともが多いのですが、ここで、ゆとりのスペースのある大学は、これも大物になる可能性が大きいように感じます。最初から十分にあるのであれば、それは、抜きん出た先見の明、あとで、高層でもなんでも造り駐車スペースがゆとりを持ってあるのであれば、財源の証、一見無駄そうなところに、大学の経済状態と将来への展望の仕方がみえるように思います。

息子がPomona Collegeに通っていた4年間には、この槌音のないときは一度もなかったように記憶しています。いつも、工事をしていて、学生にとっては、それなりに不便もあるのですが、新校舎が完成するごとに、学生がその恩恵をうけていったわけですね。夏休み中には、寮の建物の改装が、毎年順番に行われていましたから、本当に一年中工事をしていたわけですね。これは、息子が卒業してからも変わらず、不況にもめげず、続いています。そういえば、この大学では今度は駐車場のビル建築にも取り掛かっています。

こじつけのような、指標ですが、現況では、かなりの確度で大学の状態を判断できるのではないかと、思っています。いかがでしょうか?

”US News & WR 2011 BEST COLLEGE” のよいところ

目の前に今年板の雑誌特集があります。これまでにも、お話しているように、この雑誌が主催して決めているランキングに頼った進学先の決定は1面的で危険があると、私は感じているのでお勧めできないのですが、この中の記事には、使えるものがあるように思います。今回はそのいくつかについて紹介します。

まずは、ランキングを算出するもとのデータ、これはCommon Data Setと同じ内容だと思いますが、同じページのなかで一覧できることは、それぞれの大学についての検索の時間が節約できるように思います。卒業率、初年度の学生の帰還率といったものは、親としては興味があるところです。

また、A+ School for B Studentsの記事も面白いですし、さらに、有益だと思ったのは、高校のカレッジカウンセラーからのアンケートから作られた、リストでした。グループ化されたリストのこちらのほうが私のGut Feelingから納得するものに近いという印象を持っています。たぶん、この雑誌のランキングとカウンセラーのランキングの違いは、特定の生徒にとってどうかという判断ではなく、一般論としてAとBの大学のどちらがよいのかを大学関係者の評定によって決めたものと、特定の生徒にとってどの大学がよいのかという視点からみたランキングの総和の違いではないののかという感想を私は持っています。

留学生にとっては、The Foreign Student Factorという項目のランキングもあり、留学生の比率の多い大学がNational UniversityとNational Liberal Arts Colleges別にリストになっています。また、Seeking Diversityの記事とランキングもアジア系の志望者にとっては、避けるべき大学の目安となるかもしれません。

息子がUCLAの修士課程に在学していた今年の春、授業のなかで、この雑誌の大学ランキングの話がでたそうです。教授の話によると、購買者のNo.1は、アッパーミドルクラスの白人の親、No.2はアジア系の親だそうです。

追記 10-06-2011

KenHさんから、2012のランキングが出ているとのお知らせがあった内容を貼っておきます。

National University:

http://colleges.usnews.rankingsandreviews.com/best-colleges/rankings/national-universities/spp+25

National Liberal Arts College:

http://colleges.usnews.rankingsandreviews.com/best-colleges/rankings/national-liberal-arts-colleges/spp+25

茶飲み話の話題にはなるかもしれません。

KenHさん、いつもお世話になっています。ありがとうございます。

Ph Dから泥棒まで

この間、釣り場の友達、知人のことに思いをめぐらしていたら、そのなかには、Ph Dから泥棒までいることに気がついて、笑ってしまいました。博士のほうは、心臓の疾患を血液検査で探知するという研究をしているそうですが、泥棒のほうは、最近郡の拘置所から娑婆にもどってきたそうで、最近またあの湖に顔を出すようになりました。この両極の二人のあいだに、ほかの友人知人たちがおさまっているというのが、私の交友関係図です、本当に釣り場は社会の縮図とは、うまくいったものです。ただ、野郎ばかりの世界ですので、正確には半分の縮図ですね。

民族的には、アイルランド系、ポルトガル系、、アフリカ系、カンボジア系、ベトナム系、フィリッピン系、中国系、
台湾系、香港系、カナダ系、ドイツ系、メキシコ系、日系、太平洋諸島系、などの人々が白人一般多数派以外にもいます。インド系とユダヤ系がほとんどいないのは、偶然なのかどうかわかりません。

収入レベルとしては、ポンコツの車からピカピカの小ベンツ、レクサスまでというレベルです。大金持ちはいませんね。政治的な傾向としては、圧倒的に民主党支持、サンフランシスコ ベイエリアは、民主党の牙城で、金持ちの共和党はいるものの、地方選挙では力がありません。職能組合に所属していて、退職した人も結構います。

さて、泥棒君の話ですが、彼は、ドラッグの問題を抱えていて、その習慣を維持するために、職場から、釣りのえさなどを失敬していたようで、それを、あの湖の釣り人に「奉仕価格」で売っていました。定価が5ドルのものを2ドルで売っていたのですが、その規模は、だんだん大きくなって、最後には、ケースごと持ち込んで売りさばいていたので、このときには、皆、「商品」はやばい品物(Hot Stuff-盗品)だと分かっていたようでした。私の対応は少数派で、彼から買い物をすることが、窃盗を助長するという思いがあったので、一品も買ったことはありませんでしたが、周りでは、商売繁盛の様子でした。

さて、彼の商売も、「仕入れ」がうまくいかない時もあったので、彼は釣り人たちから、将来の納品を約束して借金をしていたのですが、ある日から雲隠れ、皆で、彼の行きすえのうわさをしていたら、1年ぶりにひょっこりと現れて、実は、拘置所でお勤めをしてきたという話が判明したわけです。これから、彼はしばらくの間、借金取りに追い回されることになると思います。落ちがどう着くのか、ちょっと楽しみにしています。



C-Studentsはどうするか?

大学、大学とわいわい言ってきたのですが、CCを含む大学に行けるのは、高卒の半数で4年制の大学となると、この割合は30%くらいですから、CCの資格あるいは、準学士をとらない50%の高卒はどうするのかという疑問があります。彼らのうちで、目先の効く生徒は、職業訓練校にはいって、手に職をつけていくわけですが、この州では、Regionごとに、Occupation Training Programがあり、そこで、大工、溶接工、車の修理工などの訓練をうけることできます。これは多分州と地域が共同でおこなっている教育機関でしょうから、授業料があったとしても、最低の料金だと記憶しています。

これ以外には、職能組合がおこなっている訓練プログラムがあります。これはこの州ではCAL APPRENTICESHIPと呼ばれていて、ここでの課程を修了してから、正式の組合員となり、ギルドの一員となるわけです。手を使う仕事ですが、職種は広範囲なものがあり、その数は44にも上っています。これらの仕事のよいところは、絶対にほかの国には外注不可能ですから、まずは将来も安泰だということでしょうね。この訓練を経てきた人とだいぶ昔に話しをしたことがありますが、その時代(30年ほど前)には、訓練生は人並みの扱いを受けれずに、Sub Humanの待遇だと彼は、言っていました。これも時代の流れで変わってきているとは思いますが、現在はどうなのか、興味のあるところです。大昔のサンフランシスコの大工組合の初期には、北欧の出身者だけしか登録できない時期もあったそうですから、今とは大違いですね。

これ以上見ずらい、サイトはないくらいのできの悪いHPですが、Cal Apprenticeshipのサイトは

http://www.calapprenticeship.org/

私の友達には、Union 建設工。車の修理工、板金工、電気工、鉛管工、変り種のMillwight(設備据付工)やIron Workerなどがいますが、生活には不自由のない賃金はもらっているようです。

詳しくはないのですが、たしか、このApprenticeshipに合格するにも試験があり、競争率も大学並みに高かったように、記憶しています。

また、CCのなかには、職能組合と提携して、授業の科目として職業訓練をし始めているところもあるようです。あとは、私立の専門学校がありますが、こちらのほうは、授業料の分は、政府の学生ローンを組まされて、卒業はしたけれど、職がない、借金だけがのこったという苦情が絶えないようですから、入学する際には細心の注意が必要だと思います。

コミカレから州立大学の値段と中身(低所得州民の場合)

読者の皆さんはご存知のように、これまで息子が通っていたPomona Collegeを例にして、この国のリベラルアーツカレッジ(LAC)についてお話してきました。この大学の優れている点、劣っている点など私としては、できるだけ公平な視点にたって考えてきたつもりです。州立大学との比較などもしてきましたが、学生を教育をする機関の大学としてどちらが優れているかという観点からばかりの論証だったので、これでは片手落ちではないのかという気がしていました。というのは、学生の誰もが、LACか州立大学かという選択をできるわけではなく、経済的、学力的にあるいはその両方で州立だけしか行けないという多くの学生にとっては、この比較そのものが意味を成さないからです。

経済的に無理がなく、学力を踏まえて進学が可能なベストの大学というのは、それぞれの学生によって違います。そして現実をみれば、カリフォルニア州でも州立大学の学生は50万人を超え、州内のLACの大学生(たぶん1万に満たない)に比べて圧倒的な多数となっています。これらの大学は、研究機関としての顔のほかに、この州が必要とする、さまざまな技能労働者を育成する目的が主で運営されているわけです。建前としてこの州では、家庭環境にかかわりなく、学生に能力と熱意があれば、大学教育が受けられる(た?)制度となっています。この制度の根幹は、コミュニティカレッジとの連携で、あるCCによれば、今期は、低所得者(年収39999ドル以下、家族4名)のばあいには、Grantが4500ドルほど供与されるので、6500ドルが自宅通学の総経費だそうです。この金額は、学生がパートで働きながらのCC通学が十分可能な金額だと思います。

ただ、CCで一生懸命勉強してよい成績をとっても、今はその先が問題となってきています。UCに編入できたとしたら、年間総経費約32000ドル(寮)のうちの、17500ドルほどは、連邦政府のPell Grantと州のCal Grantから給付されるものの、残りの15000ドル近くは、自前で学生ローンを組まなくてはいけません。このローンの問題は本人しだいですが、いずれにせよ本人が望めば、新車一台分30000ドルくらいのローンが残るものの、UC卒業も夢ではないことが、カリフォルニアの高等教育の要だと思います。これまでに、UCLAとPomonaの比較をしてきていますが、これはあくまでも比較の問題で、UCLAは、アメリカの全国のなかでも優等、有意の学生を集めた州立大学の一方の雄ですし、その教育も、十分以上のものを施していると、私は理解しています。

CCのあとで、職業訓練的な面がUCよりも強いCSUに行った場合は、経費的には、年間17000ドル(自宅通学)くらいで、そのうちの10000ドル程度がPell GrantとCal Grantでカバーされるために、自己負担が7000ドル程度と、CCとあまり変わりません。この大学には勤労学生(古いかなア)が多く、働きながら大学に通っている学生が多いのですが、この理由としては、少ない自己負担で通学できる大学であることが挙げられると思います。私の住んでいる比較的近くには、SF State, SJ State, Cal State East BayなどのCSUがありますが、これらは学生が求める知識、技能をきちんと授けている普通の大学です。日本語学校での私の教え子の数名がここを卒業して銀行員になったり、デパートに勤めたり、会計士になったりしてましすがちゃんと、即戦力になると職場で認められるだけの教育はしているようですね。

どうして、こんなお話をしているかというと、実は所得の低いメキシコ人の仲良しの子供の大学進学の相談をうけたので、ちょっと調べてみたら、上のことが判明したので、皆さんには関わりのない状況かもしれませんが、お知らせしてみたわけです。