新春佐賀漫遊二日目。

 

城下散策を終えて、一の宮へ向かいます。

 

佐賀駅からタクシーで北上、10分程で嘉瀬川沿いの境内に着きます。

 

7年振り3度目のお参りです。

 

◆肥前国一の宮 與止日女神社◆

三の鳥居

(佐賀市指定重要文化財)

*読みは"ヨドヒメジンジャ"

 

淀姫神社とも表記され、"淀姫さん"の愛称で親しまれる一の宮です。

 

また、河上神社とも称され、川の守護でもあるお宮。

 

 

存在感抜群の肥前鳥居は慶長13年(1608)、初代藩主・鍋島勝茂による寄進。

 

この独特のフォルムに惚れ惚れ。

 

 

境内は巨木に囲まれ、右手には嘉瀬川が流れています。

 

大楠

 

参道を覆う、樹齢1450年の御神木。

 

金精さん

 

男女のシンボルの霊石。

 

神功皇后が三韓征伐の折、この男根型の石に触れたところ、與止日女神社の御祭神が子宝に恵まれたという伝承が残っているそうです。

 

手水舎

 

どこか仏教色漂う一風変わった手水鉢。

 

拝殿

<御祭神>

與止日女命

 

御祭神は神功皇后の妹神とも、神武天皇の祖母神・豊玉姫とも伝わる女神。

 

佐賀県、嘉瀬川を中心に九州北部に多く存在する、謂わば、ご当地神社です。

 

 

「肥前国風土記」によれば、欽明天皇25年(564)の創建とされ、その中で川を鮎が遡上する様子が描かれている事から、古代より水郷の国の守護として崇められてきた事が窺えます。

 

また、佐賀地方では鯰は御祭神の遣いとされ、食す事がないそうです。

 

 

ツンっと顎を突き出した狛犬さん。

 

 

拝殿内には250枚の天井絵。

 

平成27(2015)に奉納されたもので、山幸彦海幸彦の縁起絵巻が描かれています。

 

 

拝殿から参道を望む。

 

 

拝殿・中殿・本殿と続く造り。

 

御本殿

 

質素な造りながら、雄大な御本殿。

 

 

その静かな存在感の中に太古よりの歴史、空気を感じます。

 

嘉瀬川

 

御本殿脇から展望所に出られます。

 

 

かつて石垣に囲まれて勇姿を見せていた大楠ですが、文化10年(1813)、落雷により焼けてしまいました。

 

その遺構が今も御神木として崇められています。

 

西門

(国指定重要文化財)

 

元亀4年(1573)の建立です。

 

與止日女天満宮

(御祭神:菅原道真公)

 

社務所

 

オリジナル御朱印帳

 

丁度、西日本の一の宮用の御朱印帳がいっぱいになったので、拝受。

 

薄紫の色合いと川の流れの柄が美しい。

 

御朱印

 

同じく肥前国一の宮を称する千栗八幡宮とは、長きに渡り一の宮争いがあったそうです。

 

一方は川を護り、もう一方は東の隣国に睨みを効かせていた肥前国の一の宮。

 

佐賀の風土や歴史を感じるお参りでした。

 

時刻は13時過ぎ。

 

再びタクシーで駅に戻り、二日目の宿の待つ嬉野温泉に向かいます。

 

 

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