4社が乱立する越中国一の宮。

 

今回の漫遊で雄山神社と高瀬神社に初参拝、射水神社は3度目。

 

そして、

 

8年振り2度目の氣多神社にお参りです。

 

急勾配の坂の上に石段が続いています。

 

◆越中国一の宮 氣多神社◆

 

最寄のJR越中国分駅から徒歩15分、JR伏木駅からは同25分程。

 

伏木一の宮バス停からは徒歩10分。

 

いずれも本数が極めて少なく、徒歩だと時間が掛かるのに加え、最後に急坂という立地…

 

氣多神社の清泉

(富山県選定とやまの名水)

 

社頭の湧水地です。

 

 

"水の王国とやま"を謳い、県内の名水として66件が選定されています。

 

 

雨がりの境内。

 

緑が潤い、一層深淵な雰囲気。

 

 

見上げれば、豊かな緑。

 

下に目を向ければ、萌える苔。

 

 

石灯籠に導かれ先に進みます。

 

 

幽玄な風景の先に社殿が見えてきました。

 

拝殿

<御祭神>

大己貴命

奴奈加波比売命

 

大己貴命(大国主命)は出雲の神で、奴奈加波比売命はその妃神。

*読みは"ヌナカワヒメノミコト"

 

奴奈加波比売命は翡翠の女神とも知られ、富山県に隣接した新潟県糸魚川は翡翠の産地として有名。

 

古代の出雲〜越国の繋がりが窺える御祭神。

 

 

社伝によれば、養老元年(717)の創建。

 

越中国の一の宮は氣多大社でしたが、越中国から能登国が分立して氣多大社が能登国一の宮となった後、分霊を請けて創建されたのが氣多神社。

 

この史実に基き、創建は天平宝字元年(757)頃という説もあります。

 

御本殿

(国指定重要文化財)

 

永禄年間(1558〜1570)の再建と伝わります。

 

屋根から庇へ美しい曲線を魅せる流造り。

 

御輿堂

 

春季例大祭の"にらみ獅子"は高岡市無形民俗文化財。

 

大伴神社

(御祭神:大伴家持公)

 

越中国司として伏木に赴任した大伴家持を祀っています。

 

昭和60年(1985)、地元の有志による創建です。

 

 

左手の広場は越中総社跡の伝承地。

 

 

最後に境内の展望所へ。

 

 

伏木の町並みと富山湾を望めます。

(この日は靄で眺望はイマイチ)

 

御朱印

*御朱印は社頭の宮司宅に書置きあり

 

霊峰立山を御神体とする雄山神社、高岡城本丸跡に鎮座する射水神社、南部砺波の開拓神を祀る高瀬神社。

(神階は射水・高瀬が最高位)

 

そして、国府に鎮座する氣多神社。

(延喜式では4社中、唯一の名神大社)

 

それぞれの信仰、歴史を誇り、一宮であり続けた4社。

 

素晴らしい4社巡りとなりました。

 

ところで、

 

旧国府、伏木には他にも見所がたくさん。

 

越中国分寺跡(薬師堂)

 

伏木神社

(主祭神:天照大御神・豊受大御神・応神天皇・菅原道真公)

 

伏木曳山際で知られるお社です。

 

高岡市伏木北前船資料館(旧秋元家住宅)

(高岡市指定有形文化財)

*観覧料¥300

 

北前船で財を成した廻船問屋、秋元家の旧宅です。

 

高岡市伏木気象資料館(旧伏木測候所)

(国登録有形文化財)

*観覧料¥300

 

明治16年(1883)建立の気象観測所で、今も現役の施設です。

 

如意の渡

 

伏木駅前の「義経記」の"如意の渡"の場面の銅像。

 

弁慶の機転で義経を救ったシーンが描かれています。

 

今回、時間の都合で伏木巡りは不完全燃焼。

 

次回の宿題です。

 

駅からタクシーで対岸の吉久へ向かいます。

 

続く。

 

 

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