2月下旬。
8年振りに福井を巡りました。
今年は北陸推し予定ですが、その第一弾。
かつて巡った地の再訪と新たに巡った一の宮と重伝建。
そんな新旧交えた福井県漫遊でした。
<旅の行程>
1日目:敦賀→小浜
2日目:小浜→熊川→若狭世久見
3日目:今庄→一乗谷→越前大野
4日目:越前大野→福井
米原まで新幹線、そこから特急で敦賀入り。
9時前に敦賀着。
琵琶湖の真上、敦賀湾に面した県中央の都市で、古代、大陸との交易で栄えた港町です。
まずは一の宮へお参り。
◆越前国一の宮 氣比神宮◆
大通りに面して広がる社頭。
大鳥居
(国指定重要文化財)
正保2年(1645)の建立。
"氣比の大鳥居"とも呼ばれ、"日本三大鳥居"にも数えられる両部鳥居です。
*他の二大は春日大社と厳島神社(諸説あり)
猿田彦神社
(御祭神:猿田彦大神)
参道途中の導きの神を祀る末社。
社務所
真新しい社務所は平成23年(2011)の再建。
長命水
大宝2年(702)、社殿修営の際に地下から湧き出たと伝わります。
手水舎
旗掲松
延元元年(1336)の南北朝時代、後醍醐天皇を奉じ神旗を掲げたと伝わり、この松は二代目。
中鳥居
鳥居をくぐり回廊に囲まれた御神前へ。
外拝殿
<御祭神>
伊奢沙別命
仲哀天皇・神功皇后
応神天皇・日本武尊・玉姫命・武内宿禰命
紀元前、主祭神である伊奢沙別命がこの地に降臨したと伝わり、三韓征伐の折、神功皇后が神託により社殿を建立した事が創祀とされています。
そして、後に他の6柱が合祀されました。
伊奢沙別命は氣比大神や御食津大神とも称される、氣比神宮特有の神。
*読みは"イザサワケノミコト"
「古事記」によれば、"御食(ミケツ)"が"氣比(ケヒ)"に転じたそうです。
また、「古事記」には、伊奢沙別命と応神天皇が名を交換したと書かれていて、八幡神との繋がりや主従関係も窺える、古代ミステリー溢れるお宮。
越前国一の宮としてのみならず、北陸道総鎮守としても崇敬されました。
その社領は新潟まで及んでいたそうです。
回廊から望む。
拝殿の傍に連なる境内社。
続いて、境内裏手を巡ります。
角鹿神社
(御祭神:都怒我阿羅斯等命)
*読みは"ツヌガアラシトノミコト"
都怒我阿羅斯等命は古代朝鮮加羅国の王子。
額に角が生えた人物と伝わり、それが地名・角鹿の由来となり、後に現在の敦賀に転じたそうです。
まさに敦賀発祥の地。
それが渡来人の名に由来というところに、敦賀の交易の歴史の深さを感じます。
境内の端、鳥居の先に伊奢沙別命が降臨した地と伝わる塚があります。
土公
隣接の学校の敷地内という立地。
奥宮か元宮とも言える聖地。
天を仰ぐ狛犬。
芭蕉像・芭蕉句碑
「おくのほそ道」でこの地を訪れた芭蕉は、中秋の名月の句を詠みました。
御朱印
その歴史の中に、古代朝鮮や八幡神との深くミステリアスな繋がりを垣間見るお参り。
古代、この地でどのような交易や交流が行われていたか…
悠久の時に想いを馳せて。
境内を後にして、港方面を巡ります。
続く。
***一の宮まとめ***
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