8月下旬、京都と北近畿を巡りました。
伊根や城崎温泉などの再訪に初訪問の地も混ぜて良き漫遊でした。
<旅の行程>
1日目:亀岡→嵯峨野
2日目:嵐山→宮津→伊根
3日目:伊根→城崎温泉
4日目:城崎温泉→与謝野→福知山
まず向かったのは一の宮。
かつて、山城・丹波・丹後と3つの国から成っていた現在の京都府。
新横浜から京都まで新幹線で向かい、在来線に乗り換えて亀岡市の千代川駅へ。
駅からはタクシー利用。
御蔭山の麓に鎮座する出雲の神様です。
◆丹波国一の宮 出雲大神宮◆
一千年宮鳥居
出雲大社が杵築大社と呼ばれていた時代から"出雲"を名乗っていた事や、出雲大神宮から勧請されて杵築大社が出雲大社になったいう社伝から、"元出雲"とも称されます。
江戸時代までは"出雲"と言えば、この出雲大神宮を指していたのだとか。
社号標は出雲大社の宮司・千家からの寄進。
手水舎
御神水が湧き、境内を潤しています。
真名井の泉
参道を進むと、舞殿風社殿が見えてきます。
拝殿
<御祭神>
大国主神
三穂津姫尊
創建年代は不詳ですが、周辺からは古墳が出土していて、御蔭山を御神体として崇敬していた古代豪族が存在していたようです。
この亀岡の地は出雲と大和の両勢力の境界線だったそうです。
その為、"元出雲"と称されるような社伝が残されているのかもしれませんね。
真実は古代ミステリーに包まれたままですが、このお宮が一宮である事がこの地がいかに重要であったかを物語っています。
御本殿を囲む瑞垣と正面の拝所。
舟岩
奇岩と松の共演。
社殿の脇から鎮守の杜へ入れます。
崇神天皇社
(御祭神:崇神天皇)
第10代崇神天皇により再興されたという社伝に由来する境内社。
御本殿
(国指定重要文化財)
和銅2年(709)、社殿が建立されます。
現在の御本殿は室町時代前期、足利尊氏による寄進です。
檜皮葺の美しい流造。
御本殿裏手には、古代の息吹を感じる史跡が残っています。
春日社
(御祭神:武御雷之男神)
春日大社からの勧請で、出雲に国譲りをさせた神を祀ります。
これは春日神を祖神とする藤原氏の一族、一条家が領家職に就いていた事に由来します。
ここでも絡み合う出雲と大和…
磐座
古代の磐座信仰を彷彿とさせます。
絶えぬ事の無い御神水。
石段を数分上がると、杜の中に佇むお社に辿り着きます。
上の社
(御祭神:素戔嗚尊・櫛稲田姫尊)
出雲と言えば、大国主命と素戔嗚尊。
文化10年(1813)の建立です。
この先は禁足地。
上がった所に磐座があります。
坂を戻ります。
社務所
御朱印
京都の地に鎮座する出雲の神。
時代の流れの中、複雑に絡み合う古代豪族の歴史と系譜。
壮大な古代ミステリーに浸れるお宮でした。
亀岡から嵐山へ向かいます。
続く。
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