新春岡山県漫遊2日目。
津山から岡山に戻り、在来線で一の宮巡り。
<旅の行程>
1日目:岡山→津山
2日目:津山→備前一宮・吉備津→倉敷
3日目:倉敷→備中高梁→吹屋
4日目:吹屋→備中高梁
古代、岡山県は吉備国として出雲国と並ぶ強大な勢力を誇っていました。
そして、ヤマト王権により備前・備中・備後に分割され、更に備前から美作が独立します。
そんな古代の巨大豪族の軌跡巡りです。
岡山から10分程の備前一宮駅で下車。
◆備前国一の宮 吉備津彦神社◆
見事な備前焼の狛犬が神域を守っています。
参道を振り返る。
その左右は神池に囲まれています。
随神門
(岡山県指定有形文化財)
元禄10年(1697)建立の寺院風な門。
手水舎
石畳から続く石段へ進みます。
石造大灯籠
(岡山県指定有形文化財)
安政4年(1857)建造で、日本一の高さ11mを誇る石灯籠。
石段上から振り返る。
その正面に拝殿。
拝殿
<御祭神>
大吉備津彦命
御祭神は第7代孝霊天皇の皇子で、吉備地方を制圧した四道将軍の一人。
ご存知、桃太郎のモデルとされています。
7世紀初頭、推古天皇の御代、神体山・吉備の中山の麓にあった御祭神のお宮跡に吉備津神社(備中国一の宮)が建立され、吉備が備前・備中・備後に分割された際、分霊を請けて創建されました。
夏至の日の出には太陽の光が社殿内の御鏡に射し込むことから、"朝日の宮"とも称されます。
個人的にお気に入りNo.1の狛犬。
拝殿・祭文殿・渡殿・御本殿という、珍しい4連結な造り。
祭文殿
御祈祷が行われる社殿です。
祭文殿と渡殿は昭和5年(1930)の火災による焼失後、昭和11(1936)の再建。
渡殿
例祭でお供えがされる幣殿的な建物。
地下通路で反対側に抜けられます。
御本殿
(岡山県指定有形文化財)
元禄10年(1697)、岡山藩主・池田綱政による再建。
流麗な流造りの屋根に魅入ります。
平安の杉
樹齢1000年の御神木。
昭和5年(1930)の火災の被害を乗り越え、今もそびえています。
子安神社
(御祭神:木花佐久夜姫命・伊邪那岐命・伊邪那美命)
(岡山県指定有形文化財)
境内最古の社殿で、寛文12年(1672)の建立。
子宝祈願で建立したところ、名君として知られる池田光政が産まれたという逸話が伝わっています。
御朱印①
桃太郎神楽の御朱印には、桃太郎(大吉備津彦命)と温羅(鬼)が描かれています。
御朱印②
伝説では悪役とされる温羅(鬼)ですが、歴史とは常に覇者の視点により編纂・改竄されるもの。
出雲と同じく、大陸から伝播した製鉄技術により強大な勢力を誇った吉備。
そこを治めていた豪族(温羅)は果たして伝承通りの存在だったのだろうか…
そんな歴史の真相に思いを馳せて。
境内を後にして、吉備の中山の西側に鎮座する備中国一の宮へ向かいます。
続く。
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