諏訪大社巡り、三宮目は下社秋宮。
恐らく、諏訪大社と聞いて思い浮かぶのはこの秋宮でしょう。
下諏訪には下社の春宮と秋宮が座していて、2月〜7月に春宮、8月〜1月に秋宮に御祭神が祀られ、毎年2/1と8/1に御霊代の遷座が行われます。
下諏訪駅から徒歩10分程。
ゆるやかな坂の参道の先に秋宮は鎮座しています。
◆信濃国一の宮 諏訪大社 下社秋宮◆
清々しい空気の流れに誘われて…
杉並木の参道を抜けると、正面に杉の巨木がそびえています。
根入りの杉
樹齢800年の御神木で、丑三つ時に枝葉を垂れていびきをかいて寝入ると伝わります。
V字に分かれた参道。
神楽殿
(国指定重要文化財)
迫力の神楽殿に見事な注連縄。
天保6年(1835)に造営されました。
両脇には、青銅製としては日本一の大きさを誇る狛犬。
出雲の御子神を祀る神社らしい風格。
高鳴る胸の鼓動を感じながら、その先へ。
長年憧れていたあの諏訪大社まであと数歩…
遂にその時が実現する瞬間。
弊拝殿
(国指定重要文化財)
<御祭神>
建御名方神
八坂刀売神
八重事代主神
上社同様、創建年代は不詳。
日本最古の神社とも言われ、4つ存在するお宮の歴史は何ともミステリアス。
現在の社殿は安永10年(1781)、立川流の宮大工により造られました。
その重厚な色合いに見事な装飾。
醸し出される荘厳な雰囲気に吸い込まれて…
東宝殿
諏訪大社は上社前宮以外は御本殿を持ちません。
眩しい朝陽を浴びて境内を振り返る。
天に伸びる御柱と杉の巨木を見上げて。
その空気をたっぷり心身に充填。
続いて、境内社巡り。
皇大神宮社・若宮社・稲荷社
八坂社・加茂社・子安社・鹿島社
諏訪大神の宿敵である鹿島(建御雷神)が祀られているのが面白い。
古来より、"東の軍神、鹿島・香取・諏訪の宮"と称えられました。
(いずれも軍艦名になっていますね)
社頭の塚にもお社が座しています。
八幡社
(御祭神:八幡大神)
秋宮恵比寿社
(御祭神:大国主神・事代主神)
境内の西側には、今では駐車場となっている城址があります。
手塚城(霞ヶ城)跡
諏訪湖を一望出来る絶景ポイントでもあります。
社務所
坂の参道からの眺望。
境内の雰囲気やこの坂の風景、どことなく出雲に似ている。
御朱印・四社まいり記念品マスク
四社をお参りして御朱印を頂くと、記念品のマスクが頂けます。
春と秋を起点としてお宮を分けている事からも、稲作を意識したお宮なのでしょう。
縄文時代の狩猟民族的な性質を持つ上社に対し、弥生時代以降の農耕民族的な性質を持つ下社。
守矢氏・諏訪氏、それぞれの民族的背景を反映した信仰が融合して、今も生き続ける。
歴史の不思議とロマンに浸るお参りでした。
次回、早朝の秋宮の風景を送ります。
続く。
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