勇気づけの嵐
ベストセラー書「嫌われる勇気」で大ブレークを果たしたアドラー心理学では、困難を克服する活力を与える「勇気づけ」をとても大切なものと考えています。
本ブログは、夫婦関係、子育て等の困難から救われた自らの経験を活かす為、幸福を目指すこの心理学の案内役となり、各種ワークショップやカウンセリング等への橋渡しができればとの思いでスタートしました。
また、勇気づいた人の象徴的存在である嵐の活動、旅や趣味の世界等についても合わせて綴っていますので、同好の方にお楽しみ頂けたらと思います。
巻き起こせ!
勇気づけの嵐
<重要なお知らせ>
【記事再掲載のご案内】
本ブログに移行して来る前の記事を現在時刻で再掲載したところ、多くの方にご覧頂き好評でした。
そこで、最初に戻って再々投稿して行きたいと思います。
既にご覧頂いている方々には、はなはだくどい事になってしまいますが、続けてすぐに新規の記事を投稿しますので、少々お待ち頂けると有難いです。
その際、本記事はオリジナル日付2018年4月10日に変更しこちらの記事一覧に加わって行く事になります。
<シリーズ・自由研究ノート>
【お断り】
「シリーズ・アドラー心理学キーワード」、長きにわたって閲覧有難うございました。
後を受けたアドラー関連の新シリーズですが、今回はアドラー心理学についておさらいをしておきます。
【勇気づけの嵐・2】
1. アドラー心理学とは
<概説>
「アドラー心理学」とは、オーストリアの医師アルフレッド・アドラー(1870-1937)とその後継者達により確立されました。
アドラーはフロイトに認められ、ウイーン精神分析学会の会長まで務めしたが、後に学説上の対立からユング等と同じ様に離脱します。
性衝動、トラウマ等を追求するフロイトは原因に固執していましたが、アドラーは、これからの心の持ち方で人生はいくらでも良い方向に変えられると考えています。
フロイトやユングと並ぶほどの心理学に大きな影響を与えた人ですが、後継者の多くがナチスに態度決定を迫られ、収容所で亡くなってしまった事や、アドラー自身が治療、講演、ミーティング等の活動に比べ、論文以外の著述に関心が薄かった事もあり、日本ではあまり知られていませんでした。
そこへ風穴を開けたのが岸見一郎先生のベストセラー書「嫌われる勇気」です。
体系として
1.思想
2.理論
3.技法
からなっていて、1.があるのが他の学派との大きな違いになっています。
<特徴>
1)みんなの心理学
アドラー自身が「生きる意味を求めて」という著書で次の様に述べています。
「神経症の予防措置を理解するには医学的知識が必要です。しかし、家庭、学校の教師、教育者らの援助を欠く事ができません。」
という訳で、アドラーが行った講演や議論に於いても、研究者向けの専門用語がほとんど出てこなかったと言います。
現在でもアドラー心理学は学者やカウンセラーだけが使うものではありません。
主婦やサラリーマン等からなる学習グループが、ワークショップをしながら、困難を克服する活力となる勇気づけの技法等を学び、盛んに使える様になる事を目指して活動しています。
2)長引かない
カウンセリングでは、勇気づけ技法で活力を付けてもらいながら代替案を提示し、クライアントの同意の上でこれを試しながら改善を進めて行きます。
上から目線で指示を出しておいて、これに従わないからと不満を顕わにしたりしませんし、逆に自立を妨げると言って非指示的なカウンセリングでクライアント任せっきりにしませんので、改善が比較的早く進みます。
家庭教育でもスパルタや放任は禁じ手です。
3)どんなときに有効なの?
一言で言うと幸福を目指しています。
育児、教育、家族・職場等の対人関係の改善に有効で、技法が多く確立していますので、すぐに使って効果を確かめる事ができます。
勿論、神経症や精神病の治療にも使われます。
アドラー心理学では人生の課題を対人関係上の問題であると考えていて、親疎の関係から次の3つに区別していて、それぞれに有効です。
(1)仕事のタスク:永続しない人間関係。
(2)交友のタスク:永続するが、運命をともにしない人間関係。
(3)愛のタスク:永続し、運命をともにする人間関係。
岩井俊憲先生が代表取締役を務めるヒューマンギルドが開発した、勇気づけ勉強会のワーク「ELM」の巻頭言に、アドラー心理学の有効性がまとめられているのでご紹介します。
(1) 精神的な健康さに役立つ心理学です。問題行動は適切な行動を学べば、いつでも軌道修正可能と考えています。
(2) 個人の主体性を尊重する心理学です。主体性を引き出すお手伝いをします。
(3) 人生や行動の目的を問う心理学です。今からできる事は何かと未来志向で臨みます。
(4) 困難を克服する活力を与える心理学です。勇気づけこそが今求められています。
(続く)
【アドラー心理学と信仰・愛について(対神関係論)・2】
1. アドラー心理学とは
<理論の概要>
ヒューマンギルド刊の、「アドラー心理学教科書」(野田俊作先生監修)に詳しい解説が載っていますが、ここではごく簡単にご紹介します。
以下の項目が全てで、すっきりして分かり易いものになっています。
1)人間主義
人間の精神は、物理法則や生理法則だけでは説明し切れません。
人間は一人一人個性的な存在です。
動かしている個別的な法則を知ると、人間は良い方向に向かうきっかけが得られます。
2)機能主義
人生とは運動です。
アドラー心理学は精神の内部構造を静的に分析するよりも、個人の人生を貫く運動の法則(=ライフスタイル)、さらに行動の意味を知り、より良い方向に、人生の流れを変える事ができる様、援助します。
3)目的論
人間は原因によって後押しされて生きているのではなく、自ら目標を設定して、それを主体的に追求して生きてゆきます。
但し行動の目的は無意識的である事が多く、自分より他人の方が気づきが多くあったりします。
人生目標と、そこに向かう道筋の設計図がライフスタイルです。
究極目標を意識化できれば、同じ目標で同じ行動をするか、別のより効果的・合理的・建設的な行動を試みるか、さらには目標を新しいものに置き換えるかを選択して生きてゆけます。
4)実存主義
人間は自分の運命の主人公であり、いつでも自分を変える事ができます。
又行動によって状況を変革できます。
吉高由里子さん主演のTVドラマ「美丘」でも、アドラー心理学が前面に打ち出されていましたが、例え不治の病の床にあって、病気そのものはどうしようもなくても、その状況にどう対処するかを決断する余地は、最後まで残されています。
5)責任性
健全な人は、人生の課題を自分の責任として引き受け、常に建設的に対処しようとします。
不健全な人は、口実を設けて責任転嫁しつつ、課題への取り組みを避けようとします。
他の心理学は、しばしば責任回避の片棒を担いでいます。
「私が神経症になったのはスキンシップをしなかった母親のせいで、私には何の責任もない。」等。
6)全体論
人間の内部には分裂や葛藤はありません。
意識も無意識も一丸となって目標を追求します。
それはちょうど車のアクセルとブレーキの様なもので、たとえ逆向きの作用をしていても、全体として相補的に働いて目的地に向かいます。
神経症は、意識・無意識の葛藤の結果ではなく、全体としての運転の仕方が回避的で誤っていると捉えます。
迷いは葛藤と言うよりも、目的や手段を選んでいる過程ですね。
優柔不断は、決定を先送りしたいという目的の為に使っている手段です。
更に、心と体、思考と感情等も葛藤するものでなく、全体としてとらえます。
アドラー心理学は、別名個人心理学と言いますが、これは、この全体論が示している様に、個人同士は分割できても、個人そのものはそれ以上分割できない存在であると考え、人間の生を、個人という全体が個人の必要な機能等を使って目的に向かって行動している、というふうに考えているところから来ています。
7)対人関係論
人間の行動はいつも他者に向けられています。
自傷行為も他者への無意識的な復讐ととらえたりします。
人間は相互に影響し合って行動を変えます。
この事を分かっている健全な人は「どうすれば共に幸福になれるか」と相手の利害をも考慮します。
又、自ら先ず変われば、相手も変わって来る事があり得ます。
8)使用の心理学
人は目標追求に向けて、自分を道具として使用します。
重要なのは、何を持っているかではなく、持っているものをどう使っているかです。
ライフスタイルは個人が所有している物のカタログではなく、それを使用する時の特徴なのです。
ですから、ライフスタイルを変えるとは、所有物の交換ではなく、それのより良い使用法を学び実践する事です。
9)現象学
人間にとって現実とは、主観的に現実だと信じているものに過ぎません。
この主観の意味づけ-色メガネが人それぞれ違っているので、同じ事態に対しても、対処は異なってきます。
自己や世界についての、個人の意味づけの全体像がライフスタイルです。
良いライフスタイルは、人間共同体にとって有益と合意できる様な意味づけである、共通感覚に則っています。
10)価値の心理学
ライフスタイルは又、個人の価値観の体系でもあります。
正しい価値観とは、横並び協力の共同体感覚です。
ただこれには絶対的な基準がある訳ではありません。
なぜなら、人間はどこまで行っても不完全な存在であり、常に過ちを犯す危険性があるからです。
その事を謙虚に認めた上で、少しづつでも人類全体が良い方向に向かう様に試行錯誤するしかありません。
真理を追い求める科学、自ら科学と称していたフロイトの精神分析学、過激な宗教等と一線を画すのは、こういったところでしょうか。
真理学は棚上げして置いて、もしアドラー心理学の物の見方で生きてみて、それで快適なら、それで良いのです。
11)実践主義
アドラー心理学は、抽象的な原因論よりも、実践上の技法を重んじます。
人間でありながら、どうすれば幸福になれるのか。
この答えを発見する事が、究極の存在理由です。
人間について深く知るよりも、一人でも多くの人を幸福にするのが目的です。
12)場の理論
人は共同体の中でのみ生きていけます。
ここへの積極的な所属と参加の感覚を共同体感覚と言います。
細かく言うと自己肯定感、他者への基本的信頼感、貢献感です。
これらは後の項で説明しますが、互いに関連し合っています。
アドラー心理学によって共同体感覚が育成されると、共同体の利益にとって好ましい、さらには共同体への貢献によってやる気を見い出すだす様な、建設的な生き方ができます。
回避的・支配的でなく、信頼・貢献の共同体感覚を持って劣等克服する生き方をし、心も体も健康な幸福を目指すのが、アドラー心理学です。
(続く)
<シリーズ・アメブロ過去記事の復刻>
【音記事2】
前回の【音記事1】で内田修先生の膨大なジャズコレクションの事書きましたが、私はと言えば、かつて別冊スイングジャーナルで紹介されていた名盤を少し集めた程度の貧弱さです。
が、思い出の品がやはり有ります。
東京の出先に応援赴任してた頃、休日に神保町のジャズ喫茶「響」に居たら、いきなりエルビン・ジョーンズさんが入店して来てびっくりしましたが、慌てて近所で購入して来たのにサインをして頂きました。
心地良い演奏の方は後年、名古屋に戻ってからカミさんと「ラブリー」で間近に観ています。
もう一枚も高円寺のジャズ喫茶絡み。
ローランド・カークと言うジャズ界の奇才がいました。
鼻で瞬間息継ぎするノンブレス奏法をしたり、何本ものリード楽器を同時に吹きまくる凄い人です。
スーパーショウと言う映像作品では、クラプトンやバディガイと言ったロック界・ブルース界の超大物達と白熱のセッションを繰り広げているので、ご存じの方も多いと思います。
さて、ジャズ喫茶で聴いていたそのローランド・カークのバックから、聞き覚えのあるブルースハープが聞こえて来るではないですか。
店で尋ねそびれ、またネットの無い時代だったので、以後、中古盤の店に入る度に捜しましたが、希少盤らしく、一向に見つかりません。
ところが、名古屋に戻り、諦めて大分たった頃、突然目の前に現れました。
しかもお手頃価格で。
それが「カーク・イン・コペンハーゲン」。
契約の関係で正式なクレジットはありませんが、たまたま同じ街にツアーで来ていたサニーボーイ・ウィリアムスンが飛び入り参加。
ブルースと前衛ジャズ、異色バトルの記録です。
今も嵐の新譜でお世話になっている新星堂さんが「ジャズ・コレクターズ・スペシャル」としてリイシューした中の一枚なんですね。
何と今では、ネットで聴ける有難い時代になりました。
今年の2/24発売、サニーボーイ・ウィリアムスンを特集した雑誌「BLUES & SOUL RECORDS」でも紹介されています。
<シリーズ・オリエント急行の旅・2>
JR九州の「七つ星」号を皮切りに豪華クルーズ・トレインが大人気だそうです。
でも、ワーキング&年金・プアの時代に差し掛かる今、一体どんな方が乗るんだろうと、正に別世界の出来事と思えてしまいます。
日テレ系の番組、笑神様でも紹介されてましたが、JR九州の列車は、水戸岡鋭治さんデザインの優れものが多く、熊本電鉄や肥薩線SL人吉号を訪ねた帰りに乗った、「リレーつばめ」セミコンパートメントのテーブル付き座席が良い雰囲気で、カミさんと一杯やりながらまた乗ってみたいなと思ってました。
なので、あそこまで豪華じゃなくても、結構工夫次第で水戸岡列車楽しめそうですよ。
さて、七つ星がらみのニュースで流れた海外の豪華列車の中にも、前回触れたオリエント急行がありました。
では、本シリーズ、東海道線・熱田駅のイベントから発車です。
その頃、やはり熱田駅近辺で探し回った味噌スパゲティと同様、洋和のコラボです。
日立とタイアップして行われた、フジテレビ開局30周年記念イベントで、来日したオリエント急行車両の展示が行われていたのです。
オリエント急行と言うのは、ヨーロッパとアジアの入り口を結ぶ長距離夜行列車で、一旦廃止になりましたが、クラシカルな外観と豪華な内装を備えた車両を復活させ、今もツアー客用にヨーロッパで運行されています。
この車両が何と熱田駅に現れたんですね。
近くの電気店で整理券を入手し、車内見学をさせて頂きました。
その時の写真を載っけます。
(続く)
<鉄道動画集>
YOU TUBE「スヌーピー1」からご覧下さい。