皆さんは、安定って好きですか?
私はあまり好きではないですが、そんなことは脇に置いて身体の安定性のお話をご紹介します。
物理的な安定性も大きなフィードバック
精神の安定性、というのは良く言われます。しかし、こと人体のバランスについては、余り論じられることはありません。
人体のバランスも、精神の安定性と同等、むしろその何倍も重要な要素です。
人間の体には骨がありますが、この骨が歪んでいることでも不安定性を助長し、精神の不安定感を際立ててしまうことになります。筋肉もアンバランスにつけることで、精神に異状を来たすことが研究結果で分かっています。
歯が数本抜けるだけで精神的に大きな不安定感を招くということも近年より確かなレベルで検証されてきていますので、その点も他の身体の各部と同じです。
このように、身体は部分の集まりで出来ているわけではなく、全体で一つの機能を果たせるように出来ているのです。そのため、どこか一部分に問題が発生していれば、それは全体の機能の低下を意味します。
それに加えて、物理的な不安定性というのは、精神的な安定性に大きく影響を与えます。皆さん歯の治療なんかをしたときに、一時的に歯が無くなったり詰め物を取られたりしてとても気持ち悪い体験をしたことが無いですか?何日も経っても意外と最初の違和感がぬぐい去れなかったりします。
それも身体のホメオスタシスの影響です。身体は全体で一つの機能を全うするようにできていますので、どこか一部分でも不調があると全体として最大限力を発揮することが出来なくなります。
このことをホリスティック(統合志向)と言い、健康学や栄養学、スポーツ理論などで広く用いられていますが、こここでは詳細については触れません。そういうものもあると認識して頂ければ十分です。
話が少し逸れましたが、要するに物理的な不安定性も精神に強く影響を与えているということですね。
もうひとつ具体例を挙げると、不安定な足場の上を歩いていると、物凄く精神が掻き乱され大きなストレスとなります。酸素が薄い部屋に閉じ込められると、その不安定な酸素供給によってパニックに陥ったりします。
そういう外部環境の不安定性に大きく左右されるのが人間なのです。そのことを理解しているか、していないかと言うのは、ご自身の健康に大きく関わってくることですので、精神的な面からの安定性を求めるのはもちろん、物理的な面からの安定性にも気を配るようにされて見てください。