定年退職して2年と少し過ぎた私だが、おかげさまでそれなりに忙しく過ごしている。音楽を聴くのはもっぱらサブスクで、洗濯物を干す間と車に乗っている時(ようやくBluetoothが使いこなせるようになった✌️)くらいである。基本いつも宏美さんを流しっ放しなのだが、先月10日からちょっと浮気している。そう、デビュー55周年を記念して、ちあきなおみさんの楽曲全425曲が一斉サブスク解禁となったからだ。持っているちあきさんのCDはベスト企画のBOXモノがほとんどで、オリジナルアルバムは数枚しか持っていなかった。名盤と言われるものを聞いてみたかったのだが、主だった楽曲はBOXに収められており、購入を躊躇していた。そこへこの嬉しい解禁。聞いたことのなかった彼女の楽曲を楽しんでいる。

 

 このサブスク解禁に先立って、BSテレ東で『ちあきなおみ デビュー55周年~心を照らす不滅の歌声~』が放送された。この時の目玉の一つだったのが、未公開映像だった「18才の彼」。宏美さんも吹き込んだお馴染みのシャンソンである。宏美さんver.とは別の訳詞でアレンジも全く違い、新鮮な感動があった。私の中では、しばらくちあきなおみブームが続きそうである。😊

 

 

 さて、今日の表題曲はセイコーのイメージソング、「時代とハートを動かすセイコー」である。2014年5月、SEIKOのグループスローガン、「時代とハートを動かすSEIKO」が制定された。このスローガンには、常に時代を牽引し、 顧客の心に響く存在でありたいという思いと、物質的な価値だけではなく、「遊び心」「ワクワク感」「ドキドキ感」といった精神的な価値も発信していくというグループの熱い意志が込められているそうだ。

 

 グループスローガンを、社員の一体感の醸成や社外に向けたPR活動に積極的に活用していくにあたり、そのコミュニケーション活動の一環として、「時代とハートを動かすSEIKO」のイメージに合った楽曲を制作する運びとなる。グループの思いを体現した歌詞を社員から公募し、グループスローガンをイメージしたフレーズを出し合い、 社員の思いとして一つの作品にまとめ上げた。その歌詞に、グループトップの服部真二さんが自ら作曲したメロディーを乗せ、プロの作編曲家のアレンジを得て楽曲の完成を見た。

 

 このイメージソングは、さまざまな著名なアーティストが競うように吹き込んでいる。われわれ世代におなじみの方を数名挙げるだけでも、森山良子、布施明、マリーン、サーカス、渡辺真知子、EPO(敬称略)といった錚々たるメンバーである。また、それぞれのバージョンによりアレンジが全く異なっており、アーティストの個性が引き立つようになっている。さすがSEIKO、である。まずは曲をお聴きください。

 

 

 宏美さんバージョンは、2019年4月に発表された。編曲は「プロポーズのとき」「あかぺら」「タカラモノ!」で宏美さんとコラボしている光田健一さん。その光田さん率いるコーラスグループ「ザ・ハモーレ・エ・カンターレ!」の演奏・コーラスにのせて、一日のはじまりにピッタリの宏美さんの軽やかなヴォーカルが展開するのだ。レコーディングメンバーをご紹介しておこう。

 

岩崎宏美(Vo)、長谷川友二(Cho,Gt)
、加藤慶之(Cho)
、荒井健一(Cho)、
光田健一(Cho,Pf)

 

光田健一さんのオフィシャルサイトより

 

 イントロはシャッフルのリズムにのせて、軽快なコーラスから始まる。この曲のように、多くのアーティストの方々の演奏を聴いた後に宏美ver.を聴くと、歌い出しのお声で、「ああ、やっぱり私は宏美さんのこの歌声がたまらなく好きなのだ」と改めて再認識するのだ。「♪ 一日のはじまりに〜」というたった4小節の歌い出しだけでも、Little Glee Monster ver.はⅠ - Ⅳ - Ⅰ - Ⅳ - 、LE VELVETS ver.はⅠ - - - Ⅰ aug - - - 、そして宏美ver.がⅠ - Ⅰ6 - ⅠM7 - Ⅰ6 - とコード進行が全く違い、同じ曲でも実に多様な顔を見せてくれる。光田さんアレンジのものは、他の2つと比べるといかにも肩の力が抜けてナチュラルで爽やか、宏美さんのヴォーカルもそれに呼応するように実に清々しい。😊

 

 2コーラス目のAメロの「♪ 嬉しい時 辛い時/いつだってそばにいる」では、宏美さんと光田さんの美味しいデュエットが聴ける。ライオンズマンションのイメージソングだった「Romantic Realist」を思い出してニンマリしてしまう私、コアなファンの皆様ならご賛同いただけるであろう。

 

 2コーラス終わった後のブリッジの部分「♪ 僕達は信じてる〜」では、一瞬無伴奏のア・カペラになり、「ザ・ハモーレ・エ・カンターレ!」と宏美さんの聴かせどころである。最後のリフレインでは、あるあるだがコーラスが英詞となり「♪ We can do it together 」とオサレ感を醸し出す。トドメはアウトロの宏美さんのハイトーン・コーラスだ。何度でもリピしたくなる、清涼感溢れる佳作である。

 

 

 この曲はWeb上でしか聞けない未CD化曲、という捉えで良いのだろうか。それとも「その先もつないで」「舞踏会」のように、社員さんや顧客に配られるような非売品CDが存在するのだろうか。SEIKO関連会社の皆さん!何か情報あったら教えてくださいね。😉

 

(2019.4. SEIKO イメージソング)