初心者のための作詞講座 -6ページ目

擬人化する

昔、「泳げタイヤキくん」なんていう歌がヒットしました。シングルの売上げ記録は未だに破られていないそうです。

この歌では、「毎日毎日 ぼくらは 鉄板の上で焼かれて イヤになっちゃうよ」と、思い切り擬人化がされています。このようなフレーズは心に残るものです。

「旅人のマントを脱がせるのに太陽と北風が勝負をした」なんていうのもそうですね。

何か身の回りにあるものをしゃべらせたり、動かしたりして、擬人化してみましょう。結構、インパクトのあるフレーズが出来上がるものです。


フレーズの使い分け

詞のフレーズには次の3種類があります。まず、

・情景描写

たとえば「ことばでズーム・イン、ズームアウトをする」でお話したテクニックを使うことができます。どちらかといえばAメロで多用されます。

また、詞の主人公がどこにいて、それがいつなのか(季節や時間帯)を描写します。たとえば、「オレンジに染まる木々の葉」とか「真っ青な水平線」など。


次に、

・動作の描写

Aメロの後半やBメロで使われます。たとえば、「悲しくなって目を伏せた」、「何もかも忘れたくなってテレビのボリュームを上げた」など。主人公の心境を想像させるようなフレーズを考えましょう。


最後に、

・気持ちの描写

サビに使うと効果的です。「なぜ時は待ってくれないのか」「分かるだろう お前がいなくて寂しいんだ」「出会いはいつも一瞬の出来事」などなど。




好きな瞬間や嫌いな瞬間

誰にでも「好きな瞬間」や「嫌いな瞬間」があると思います。「好きな瞬間」は、たとえば人のぬくもりを感じられたときとか、おいしい物を食べたときなど。「嫌いな瞬間」は、たとえば人の心の醜い面を垣間見たときとか、爪で壁を引っ掻いたときなど。

このような場面に遭遇したときは、どう感じたかなどをネタ帳に書き込んでおきましょう。それらを比喩として使うと歌詞になります。たとえば、「あなたの温もりを感じられたあの日の夜」、「爪で壁を引っ掻いたように沈む心」などです。「まるで~のようだ」のような表現は、つきつめれば擬人法にもなります。「あなたに抱かれて私は蝶になる」などそうですね。

ともかくひたすらネタ帳に書き込む習慣をつけましょう。そうすると、どこかで「繋がるフレーズ」というのを発見できるはずです。