29日にBTUの発展と情報交換の場として、

JASCAシンポジウムを開催する運びとなりました。

本シンポジウムでは、活躍するストレスケアカウンセラーの

発表を通じて、最新の知見や今後の展望について

深く掘り下げていく予定です。

今回のシンポジウムは Zoom で も聴講可能ですが、

ぜひ会場での参加をご検討ください。

会場での参加は直接交流することで、

オンラインでは得られない深いコミュニケーショ ンが可能です。

その場で質問や意見交換や五感を使った学びの機会を体験することができ、

日常の慌ただしさから離れ、学びに専念する時間を確保することができます。

シンポジウムの内容を最大限に活用し、貴重な交流の機会を得るためにも、

ぜひ会場 でのご参加をお勧めいたします。

 

〈受付開始〉【6月29日活動シンポジューム】「未来を担う子どもたちのリジリエンスを育てる ~教育の現場にバランスセラピー学~」JASCA研修 - 一般社団法人 日本ストレスケアカウンセラー協会 (jasca-btu.or.jp)

人が悩む理由のひとつは、判断しすぎる心にあります。

判断とは この仕事に意味がある、とか、ない。 

人は生きる価値がある、とか、ない。 

私と他人を比較して、優れている、劣っている。

「どうせ自分なんて」 「うまくいかないのでは」という不安や心配も判断です。

「好き、嫌い」も判断。

 こうした判断は、不満、憂鬱、心配事など、たくさんの悩みをつくっています。

 もし無用な判断をしなくなれば、心はスッキリ、そして軽くなります。

 

「こうあるべき」という人生のこだわりや、他者への期待も、ただの判断に過ぎません。

あたまの中にしか存在しないから、これは妄想です。

 本来「ない」ものを「ある」と思ってしまう。

判断を止めれば、人生の流れは変わっていきます。

道元は、心の反応から離れ、感覚に意識を向けることを「霊知」と述べています。

そこには、ある、ない、できる、できないの隔たりはないのです。

 

現代の子どもたちは、学校生活や家庭環境、社会的なプレッシャーなど、

さまざまなストレスにさらされています。

これらのストレスに対処し、困難を乗り越える力=レジリエンスを育むことは、

子どもたちの健やかな成長にとって非常に重要です。

本シンポジウムでは、教育現場におけるストレスケアの必要性や

実際の活用事例を通じて、子どものレジリエンスを高める方法について考察します。

 

【日 時】2024年6月29日(土) 10:30~13:00

【場 所】福岡本校 同ビル会議室(オンライン聴講可)

 

(発表者)

1.神奈川県ー小学校教員。

 

2.山形県ー県立高等養護学校校長。

 

3.佐賀県ー小学校教員(特殊学級担任)

 

4.山形県ー市教育委員。

 

5.宮崎県ー市教育委員。

 

6.福岡県ー小学校教員(特殊学級)。

 

7. 福岡県ー少年院面接委員

 

参加お申し込み、お問い合わせはJASCA事務局まで。

 

参加対象

JASCA会員、教育関係者、保護者、カウンセラー、その他子どもの成長に関心のある方

 

 

自己実現に関連する先駆的研究者は、

ゴルトシュタインとロジャーズ、ユング、

フランクル、マズローなどがあげられます。

 

ゴルトシュタインの教え子であるロジャーズは、

人が自己の内に潜在している可能性を

最大限に開発し実現して生きることとし、

「健全な人間は、人生に究極の目標を定め、

その実現のために努力する存在である」としたことで、

自己実現という言葉を使っています。

 

マズローの欲求段階説は、教育や経営の分野で利用されています。

「欲求段階説」において、自己実現の欲求を5階層の最上位に位置づけました。

・人間は自己実現に向かって絶えず成長する。

・自己の可能性を最大に引き出す。

これがマズローの「自己実現理論」です。

 

ユングは人が自らの「自己」を見出していくプロセスを「自己実現」と表現しました。

「うまく働いていない機能」を洗練したり強化したりしていく過程であり、

この生をいかに自分らしく生きるかというプロセスになります。

 

フランクルは、自己を中心とした欲求から描かれる成功の

・組織で高いポストにつきたい、

・起業して大成功したい、

・人から尊敬される成功者になりたい

を追い求めるのではなく、

自己超越を心がけ目の前にあるすべき事に没頭するような生き方を説いいます。

自分を忘れ、心のベクトルが自己を越えた存在に向けられることを、

フランクルは「自己超越」と呼んでいます。

そして、成功とは、自己超越の結果に過ぎないと述べています。

生きる意味を実現する自己超越の先に、私たちが求める成功があるとしたのです。

 

「成功を目指していけない。成功はそれを目指し目標にすればするほど、

遠ざかっていく。幸福と同じく、成功は追求できるものではない」。

 

成功は、自分個人より重要な何ものかへの個人の献身の果てに生じた

予期しない副産物のよう結果として生じるものだからであると説いています。

 

フランクルのいう「自己超越」という概念は、

ストレスケアに通底する哲学でもあります。

 

子どもは、生活面や精神面で自立してないので、

主体的自己決定が難しく、周りの大人の影響を

大きく受けています。

 

無意識は抑圧された考えや満たされない

願望の貯蔵庫であると説いたフロイトは、

無意識のものを意識化することが人々の病的行動を変える上で

重要であることを見いだし、精神分析学を誕生させました。

また、家族性に起因する無意識的な行動、生物学的な影響は、

自分たちの意思から大きくかけ離れた本能的欲求と

初期の生活体験という両者の相互作用によって現在の自分自身が

形成されていることになります。

つまり、このように自分自身を運命づけるように作用している力に対して、

私たちの自由意思(自己決定)は、大人になってこれに対処するための

「術・(知識と技術)」を新たに身につけようと

決意したときにしか発揮されないのです。

 

私たちが成人になってから、真の自分自身のための学びが始まります。

そして、この学びは生涯続き、学びのプロセスに人生の

目的があるのではないかと考えることができます。

 

※ 自由とは自分の思い通りに過ごすことではない。

  ある意味、この自由は本能の奴隷に近いもの。

  真の自由とは、自分の意思決定に基づいた、

  目標や目的を遂行していく行動のことである。

  

 

 

 

カウンセリングと仏教は、心の働きや自己認識に焦点を当てています。

カウンセリングでは相談者が自分自身や自分の感情、思考、

信念を理解するためのプロセスから気づきを促し、

仏教では瞑想や内省を通じて、自己認識力を高め、

心の平静や叡智を発展させることを目指します。

仏教と心理学は、異なるアプローチを持ちながらも、

人間の心や幸福について深く考察し、向上させるための共通の目標が存在しています。

 

認知療法は、重要な仏教用語であるサティ(パーリー語)の

訳語として英語のマインドフルネスを使用しています。

サティの意味は要約すると「気づき」といってよいでしょう。

行動療法の創始者ベックは仏教の道元をヒントに、

ユングは密教のマンダラを参考に研究しています。

アドラー心理学もどうすれば幸福になれるかということを

課題(心理社会的問題)としている点、仏教と同じ知の体系です。

 

人の心に扉があるとすれば、その取っ手は心の内側にしかついていません。

カウンセリングや心理学の専門書だけでは、心の扉を開けることは困難です。

 

シッダールタ・ゴータマ(釈迦)は、

行動変容を目的とした人類初の優れたカウンセラーであったに違いありません。

心理学やカウンセリングをより深く学びたい人におすすめの書籍を紹介します。

 

「ブッタのことば スッタニパータ」「龍樹」 中村元 著

心の回復力について

心理的リスク管理に必要なことは、感情をコントロールすること。

楽観主義には、あきらめない、根気と粘り強さを持ち、

自分の人生をコントロールしている感覚が必要。

そして、思考より行動と感情のコントロールが要になる。

 

ホメオストレッチと幸せホルモンの出し方

①       コミュニケーション、幸福ホルモンはセロトニンとドーパミン、オキシトシン。

ドーパミンン機能の不調は、社会心理的疼痛症候群や腰痛や体調不良につながる。

②       ホメオストレッチで幸せホルモン「セロトニン」が分泌され、

幸福感が膨らみ、そして、大切な気づきを促していく。

③       ドーパミン機能が正常化して、オピオイドの作用で抗炎症特性により、

オキシトシン濃度が上昇すると、頭痛、痙攣痛、全身の痛み等あらゆる痛みが

和らぐことも明らかにされている。驚くべきオキシトシンの効能である。

 

④       実行の起点になるのは生命、覚醒、姿勢をつかさどる脳幹。

ここが刺激されると覚醒し、意識が高まる。

さらに、行動の動機づけをする大脳の基底核を経て、

信号が前頭皮質、運動皮質に届き、前頭葉を動かす。

この脳幹から前頭皮質までの経路が重要で、

このシステムにより意欲が高まる。

つまり、抗重力筋が脳を刺激し、気分を好転する循環が起こる。

気分は脳内で覚醒を促すノルアドレナリン、快楽を生むドーパミン、

衝動を賦活、抑制させるセロトニンの作用で生み出されるもので、

その混ざり具合で意欲的になったり、不安になったり、攻撃的になったりしている。

 

ポイント

リラクセーションとは単にくつろいでいる状態ではなく、

感覚を集中させる訓練法であること。

 

2020年に女性の半数が50歳超えました。

今年2024年は国民の3人に一人が65歳以上になります。

2026年になると高齢者の5人に1人が認知症患者になると予測されています。

また、社会面では2030年頃には地方からデパート、銀行、大学が消えていき、

2033年になると3戸に1戸が空き家の状況になり、

2040年になると自治体の半数が消滅、自治体の22.9%に人口40%減。

2055年は4人に一人が75歳以上、2065年には、

2.5人に一人が高齢者になるという政府の予測です。

本格的な高齢化社会は、始まったばかりです。

 

脳の老化の進行を遅らせ、活性化させる。

高齢化は脳の老化を伴います。現在、脳の老化の進行を抑えるだけでなく、

脳を活性化させて若返らせる科学的な方法が研究されています。

その一つが、繰り返しの刺激によって脳の機能が変化する「使用依存的可塑性」です。

この使用依存的可塑性は、リハビリテーション医学でも今注目されています。

その方法は、反復訓練が機能回復の重要な神経基盤であることから、

ホメオストレッチを繰り返し行なうことによって、

より早く機能回復を実現できることが可能になります。

実際、リハビリでホメオストレッチを活用した効果が家庭や医療の臨床事例で報告されています。

 

否定からは何も生まれない。脳を老化させない脱識別と自己受容。

脳はイメージと現実を区別しません。

また、別の表現をすれば、脳には「主語」がないとも言えます。

つまり、他者の悪口や批判は、全て自分に返ってくるということです。

人を攻撃している人の殆どに自己評価が低く、

自己嫌悪に陥るのはそのためです。

だから、学生に否定から肯定への変容を提言します。

でも、この時に少し注意しなければならないことがあります。

それは、その肯定が自分を否定していないかという問題です。

少々、難しい話になりますが、自己肯定にも落とし穴があります。

それは、未熟な部分を気にせず(蓋をして)、無理な自信を持って積極的な態度になり、

自信過剰に陥ってしまうことです。

また、本心で感じている感情と、口から発する言葉との落差に

違和感があるときもあります。

では、どうすればよいのか。

それは、否定や肯定という価値判断から離れ、

ひたすら自己受容に取り組んでいくことです

 

更年期の年齢は個人差が大きく、40歳代前半に迎える女性もいれば、

50歳代後半になっても迎えない女性もいるため

更年期の年齢は個人差があります。

検査を行っても特に異常がなくても症状がひどくなり、

日常生活に支障をきたす状態を更年期障害といいます。

更年期になるとエストロゲン(男性はテストステロン)の分泌量が減少します。

これを脳が感知すると自律神経バランスに乱れが生じ、

それに加えて身体的(加齢など)、心理的(性格など)、

社会的(職場や家庭の人間関係など)な要因などが関与することで、

更年期障害を引き起こすと考えられています。

 

血管運動症状

のぼせ、顔のほてり(ホットフラッシュ)、

発汗、動悸、息苦しさ、疲労感、頭痛、肩こり、めまいなど

 

精神的症状

気分の落ち込み、倦怠感、イライラ、意欲の低下、

不眠、食欲低下など

 

身体的症状

腰痛、関節・筋肉痛、冷え、しびれ、疲れやすさ、

湿疹、かゆみ、排尿障害、頻尿など

 

最もつらい症状

<女性>

1位:精神不安定(イライラ・不安)

2位:発汗・のぼせ・顔の赤み

3位:倦怠感

4位:頭痛

5位:睡眠不良(不眠・寝不足)

<男性>

1位:精神不安定(イライラ・不安)

2位:腰痛

3位:睡眠不良(不眠・寝不足)

4位:首や肩のコリ

5位:便秘や下痢、おなかのハリなど便通の不調

 

上手な付き合い方
更年期の症状は病気ではないので治療法はありません。

薬やホルモン補充療法で軽くすることができても、

副作用を考えると自然な方法で克服していきたいものです。

 

薬を使わない3つの方法をご紹介します。
・生活習慣の見直し
・家族や職場の人間関係の改善
・家庭や職場の環境改善


なんといっても一番おすすめしたいのは、ストレスケアです。

ストレスは更年期の症状を悪化させる誘因になっています。

また、睡眠の質を高めるために朝の光をしっかり浴びるところから始め、

バランスのよい食事適度な運動を毎日心がけてください。

できれば家族にも更年期で辛い状態であることを伝えて、

家事など協力してもらえると良いでしょう。

特に配偶者やパートナーの理解はとても大切です。

職場での人間関係の改善負荷のかかる仕事の見直し

なども行えると症状が軽減します。

 

そして、最も大切なことは、更年期という人生の大きな節目

を自己成長の機会にすることです。

確かに心身の不具合で辛い状態ですが、病気ではありません。

新しい学びにチャレンジする、人生の目標を再設計する、

自分自身を振り返り、自己肯定感や自己評価を高めていくなど、

「この時だからこそできること」に取り組んでみることです。

そうすることで、たとえ更年期であっても活力と笑顔を手に入れることができます。