![]() 海賊とよばれた男(上) (講談社文庫) [ 百田尚樹 ] |
![]() 海賊とよばれた男(下) (講談社文庫) [ 百田尚樹 ] |
を読みました。著者1作目の作品である
![]() 永遠の0 (講談社文庫) [ 百田尚樹 ] |
と対をなす作品ですね。
出光興産創業者の、出光佐三さんの生涯をたどりながら、
日本の戦前、戦中、戦後の日本経済を描いています。
特に、石油をめぐる、日本の戦いを描いています。
僕は、大東亜戦争当時、
「インドネシアの油田をほほ無傷で奪取しておきながら、
なぜこれほど呆気なく、日本は負けたのか?」
という疑問をあげておきました。
参考「「空の神兵と呼ばれた男たち」書評 ~ なぜ大東亜戦争は起きたのか?」
この2本の小説を読むことで、僕は概ねこの疑問を解決することが出来ました。
先ずは、ミッドウェー海戦でのまさかの敗北が大きいですね。
参考「「永遠の0」から学んだこと」
これをきっかけに、主力空母を失った日本は、
制空権、制海権をじょじょに失っていくのです。
ですが、原因はそれだけではありません。
日本海軍は、局地的な戦闘には勝とうとするのですが、
戦争に勝とうとはしないのです。
どういうことかというと、
戦争に勝とうとするならば、
敵軍の補給を如何に絶つか?
自軍の補給を如何に守るか?
が、何よりも大切なはず。
ところが、日本軍は敵軍との局地的な戦闘に勝つと、
敵の補給路を断たずに、撤退してしまうのです。
また、敵を撃破することばかりを考えていて、
味方の補給のどう確保するかを、
あまり考えていません。
つまり、
恐らく海軍は戦闘に勝つことを目的に作られた組織で、
そのために作られた業務分担表に応じて、
縦割りに分割された組織構造の元、
各自の分担に忠実に業務を遂行している感じなんです。
そこには、戦争に勝つために、全体を俯瞰している人が皆無なんです。
だから、優秀な兵士と武器送り込んだって、
兵士の食料も続かなければ、武器を動かす石油もない。
この状態では、いくら現場が必死になって戦ったって、
それを総力戦とは言わないですよ。
つまり、
アメリカ軍は補給を含め総力戦をやっておるのに、
そもそも日本軍は、総力戦がやれていないのです。
総力戦でも勝てそうもないところに、
総力戦出来てないんだから、勝てるわけないですわ。
参考「「昭和16年夏の敗戦」を読みました」
そんな状況で、空母を失い制海権を失いつつある中、
往復6時間、戦闘時間10分なんていう、
パイロットの負担ばかりが大きく戦果のみ込めない、
ガダルカナル攻撃みたいな無謀な作戦を敢行して、
歴戦の兵士を失っていく。
これは、
東南アジアから、日本本土への物資の補給にも言えていて、
始めから物資の供給が苦しいことは分かっていたのに、
軍は戦闘に勝つことばかりを考えていて、
補給路の防御をないがしろにしていたとしか思えません。
参考「いきなり真珠湾攻撃って、どうなのよ?」
参考「いきなり真珠湾攻撃に関する専門家の意見」
アメリカの潜水艦は軍艦ではなく、
南方からの物資を運ぶ、ほとんど護衛のつかない輸送船を、
優先的に狙ったんだそうです。
これら、民間の徴用船の致死率は43%と推察され、
陸軍軍人の約20%、海軍軍人の約16%をはるかに上回る。
だそうです。
日本人の戦い全体に言えることなんですが、
戦闘に勝つことばかりを考えていて、
戦争に勝つために必要な防御の方法を全く考えていません。
勝っているときはめっぽう強かったけど、
負け始めたら、一気に潰れた。
ということのようです。
日本人らしい、潔い戦い方とは、言えますが。。。
あと、「海賊とよばれた男」は、
戦前並びに、戦後の石油を巡る戦いも記述されており、
これもなかなか興味深かったです。
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