国立新美術館で開催されている”メトロポリタン美術館展”を鑑賞した後は、美術館内にあるフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』に移動する。
メトロポリタン美術館展(三部作)の記事はこちら。
15時から絵画展を鑑賞し、会場を出た時間は17時を少し過ぎてしまった。
実はレストランの予約時間は17時。
『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』はこの上。
この写真を撮影していると、背中に感じる視線。
振り向くと、エレベーターの中から彼女が手を振っている。
急いでエレベーターに走り込み、二人揃って三階のレストランに向かう。
入口で松尾支配人に迎えられ、遅れ馳せながらの新年のご挨拶。
何時ものテーブルに案内される。
今夜の話題は何と言っても”メトロポリタン美術館展”。
パンフレットを見ながら、西洋絵画が好きな彼女の質問に答えるのが楽しい。
陽が長くなり、17時過ぎでも外はまだ明るい。
でも降り続く雪に煙り、何時もははっきり見える六本木ヒルズの森タワーが霞んでいる。
今夜は植田シェフがどんな料理を出してくれるのか楽しみだ。
松尾支配人がシャンパーニュを注いでくれる。
ドゥラモット、シャンパーニュ、ブリュット、プール・ヒラマツ。
綺麗な泡立ち。
サロンの姉妹メゾンのシャンパーニュは美味い。
セパージュは、シャルドネ50%、ピノ・ノワール30%、ピノ・ムニエ20%。
バゲットが届く。
バゲットのお共は、カレー風味の鶏のリエット。
とても美味しく、バゲットが進んでしまう。
フランス産鴨フォアグラのポワレ、ポトフ仕立て、マッシュルームのフランと季節の野菜添え。
『ポール・ボキューズ』ではコースの中に必ずフォアグラが含まれている。
日本に輸入されるフォアグラの大部分はハンガリー産だが、ここでは高価なフランス産が使われている。
マッシュルームのフランがどこにあるのかと思ったら、フォアグラの下に隠れていた。
寒い冬には温かいスープ仕立ての料理が胃と心に沁みる。
今夜の白ワインは、ムルソーで注目の造り手、ミシェル・ブーズロー・エ・フィスが造る、ブルゴーニュ、コート・ドール、シャルドネ、2018年。
ムルソーとピュリニィ・モンラッシェのぶどうをブレンドして造られた、村名クラスに匹敵するワイン。
レモン、ライム、ハーブの爽やかな香り。
口に含むと、青リンゴや洋ナシのニュアンス、綺麗なミネラルと酸が果実味と上手くバランスし、洗練されたボディを形作っている。
熟成は、樽(新樽15%)で12ヶ月間、さらにタンクで2ヶ月間。
やはりブーズローのワインは上質で美味い。
仙台産ヒラメとオマール海老のパイ包み焼き、ソース・ショロン。
この料理はリヨンの『ポール・ボキューズ』のスペシャリティ、スズキのパイ包み焼き、ソース・ショロンの変化形。
パイの中には、ヒラメとオマール海老がぎっしりと詰まっている。
ソース・ショロンを合わせるととても美味。
彼女と過ごす、国立新美術館の『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』の楽しい夜は続きます。