日曜日の楽しみの一つがTBSラジオの「安住紳一郎の日曜天国」を聞くことです。パーソナリティの安住さんと中澤由美子さんの優しいお人柄と楽しいお話の中で、時々素晴らしいエピソードを紹介してくれます。
6月30日の放送で「北海道家庭学校」が紹介されました。詳細なストーリーはYouTubeで聞けますので聞いて下さい。このエピソードを聞くまで、「家庭学校」という存在すら知りませんでした。家庭学校とは、簡単に言ってしまうと生まれた境遇や家庭に問題があり、家では生活することが難しいと判断された子供たち(少年のみ)を更生させる学校と言う感じです。
北海道家庭学校の創設者は「留岡幸助」と言う方です。この方の「理念」と「願い」があまりにも素晴らしいので紹介します。以下はHPからの抜粋です。
小舎夫婦制
北海道家庭学校では、一つ一つの寮に夫婦の職員が住み込み、生徒たちは、職員夫婦と共に一つ屋根の下で生活をします。寮母さんと朝晩、語らいながら炊事をしたり、寮長先生と寮毎の畑や除雪の作業を協働したりすることで、生徒たちは責任を果たすことの大切さ・厳しさと、その喜びを学びます。夫婦制の小寮舎は、本校の教育の根幹というべきものです。昼夜をおかず少年たちに心を配る夫婦の職員の姿が、大きく少年を変えるのです。
自然の感化力
北海道家庭学校は自然を何よりも大切にして来ました。自然と人間が調和して、自然はいよいよ美しく、人間は優しく謙虚なのです。自然と人間が敵対すれば、自然はたちまち荒廃し、人間は退廃するのです。
三能主義
本校は三能主義を訴えて来ました。「よく働き、よく食べ、よく眠る。」それは不健康な生活では不可能なことです。健康な生活をしよう、留岡先生は最も平明な形で、日常の生活の基本を定められました。
流汗悟道
人間は汗を流して、初めて何かが分かってくるのです。多くの人々の世話になっていること、助けを受けていること等々、自ら汗を流して体験しなければ、何も分からないのです。怠惰では人の心やその活動を理解できないのです。私たちは多年にわたって、さまざまな生産活動に努力してきました。年若い少年諸君と共に、熱心に勤労の生活を続けて来ました。少年の心を養いたいと願ってきました。
難有
これは、ありがとうと読みます。難儀があることによって、それを私たち、職員と生徒が乗り越えようとします。私たち自身が強くなる。特に難儀を経験することに寄って、人の気持ちが分かるようになります。苦難も何も知らない人はだめだと言っているのです。苦しみの何もない楽な人生なんていうものは、いいことでもなんでもない。ありがとうということの本当の意味はなんでしょうか。ありがとうということは難儀が有るということを、留岡幸助先生はいつも私たちに言い、そして、私たちの努力と奮起を期待しました。
これは非行に走る少年に言っている言葉なのでしょうか?少なくとも自分には全然そのように聞こえませんでした。我々大人が今の時代こそ改めて自身に問いかけることなのではないかと思いました。子供達や会社の若い子達に恥ずかしくない大人になろう、その背中を見せようと思いました。
https://www.youtube.com/watch?v=TcydYEZagjc&t=956s