実は今、航空業界が大きく変わってきているそうです。それは欧州の航空会社が中国路線を続々と停止する動きがあるのです。
LOTポーランド航空、ルフトハンザドイツ航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、英ヴァージン・アトランティック航空、北欧のスカンジナビア航空が10月下旬から11月にかけて北京線や上海線の運航を停止または一時停止すると報じられました。
通常航空各社では年2回、春から秋にかけての「夏ダイヤ」と秋から春にかけての「冬ダイヤ」の改正が行われ、各社は不採算路線を廃止したり、より収益性の高い路線に航空機と乗員を割り当るなどの調整を行っています。
その上で、欧州の航空会社が「集団になって」2024年冬ダイヤで中国路線を停止または一時停止する原因として、まず「ロシア」を挙げることができます。「ロシアがウクライナとの戦争開始以来、欧州を含む36の国と地域に対して空域を閉鎖した結果、中国に向かう欧州の航空会社の便は迂回(うかい)を余儀なくされ、飛行時間は長くなり、費用も大幅に高くなっているからです。
ロンドンから北京までの便を例に挙げると、飛行時間が2時間余り増え、燃料消費量も増え、より多くの乗員が必要になりました。スカンジナビア航空とヴァージン・アトランティック航空は、迂回にかかる費用が高額なため、これらのルートは維持不可能なものになっていると述べています。
二つ目の原因としては「中国の航空会社との競争に勝てない」ことが挙げられます。「ロシアは欧州諸国に対して領空を閉鎖していますが、中国との特別な関係により、中国の航空会社は迂回する必要がなく、通常通りロシア領空を通過できます。そのため、中国の航空会社の飛行時間が短く、燃料消費量が少なく、運賃が安いという優位性が突出するようになっているのでです。
三つ目の原因は「客不足で航空券が売れない」ことで、LOTポーランド航空が運航停止に関する声明で、ワルシャワ―北京線の販売実績について満足のいくものではないとし、運航便数が増えるほど損失が大きくなったと説明しました。
そう言えば来月出張でポーランドに行きますが、ロシアとウクライナの戦争前は時差の関係で日本から出発しても当日の夜にはポーランドの目的地に着くことができました。しかし、今回航空券を手配しましたが、それができないのです。それは欧州便がロシア上空を迂回しなければならないので、到着時間が遅れるのです。
さらに、航空券代も高騰しています。円安の影響もありますが、10年前と比べて約3~4倍になっていました。正直かなり高いです。今は簡単に海外へ旅行できなくなってきているのでしょう。
日本は今、円安も手伝ってかインバウンドが好調で海外からたくさんの旅行者が来ています。なので日本路線が減ることはしばらくないのでしょうが、いつ世界情勢の変化で状業が変わっても不思議ではありません。ちょっと前までは10万円ちょっとで欧州に行けた時代がありましたが、もうそんな時代は来ないのでしょうか。さみしいですね。