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東京ブレイズ二代目社長のつぶやきブログ

世間ではあまり知られていない「ろう付」を生業に、日本の科学技術の下支えに本気で取り組んでいる、中小企業の2代目社長が日頃思った中小企業経営やろう付技術と業界、その他さまざまなことについてつぶやきます。

先週末、無事にポーランドから帰国しました。復路もフランクフルト経由でしたが、乗り継ぎに2時間、フランクフルトから羽田まで12時間半と往路よりも早く着きましたが、結局ホテルを出てから自宅まで24時間の長旅でした。ちなみに復路は南周りで、黒海、カスピ海、アラル海そして中央アジアの上空を飛ぶルートでした。結果、欧州を往復すると北極点をぐるっと回るので、世界一周したことになります。

 

初めてポーランドに来た時から比べると、ポーランドの経済成長はすさまじいです。昔はソ連社会主義共産圏の色濃く残る街並みで無機質なアパートなどがたくさんありましたが、来るたびにどんどん資本主義化して新しくモダンなショッピングモールなどの建物が出来ました。しかし、ちゃんと昔の建物も残されていて、如何にもヨーロッパ然として、自分としてはドイツに似ている感じがします。

 

今回の旅行で気付いたのは、現地ではクレジットカードのタッチ決済がとても進んでいると言うことです。コンビニやスーパーはもちろん、博物館の入場料などほとんどの場所でタッチ決済が使えます。なので、今回現地で現金を全く換金しませんでした。これは旅行者には便利ですよね。ただ、現金を全く持っていないと少し不安になりますが…。

 

それとこちらのペットボトルのキャップは一体型になっていて、普通に飲む時には外すことができません。正直言ってちょっと飲みにくいです。あとで知ったのですが、実はEU(欧州連合)では今年の7月3日から、従来のキャップが外れるペットボトルの販売を禁止され、両者を切り離せられない「一体型」のみを販売可能にする規制が始まりました。キャップの回収率を高めて、海洋プラスチック汚染を抑えるのが狙いだそうです。帰りの便のCAさんが教えてくれました。CAさんは機内サービスで飲み物を提供する際、キャップが外れないのでとてもやりにくいそう。しかし、この流れはそのうちに日本でも採用されるのでしょうかね?

 

海外に来ると、必ず「この国はどのメーカーの車が多いのかな?」とか「どんな電気自動車が走っているのかな」と思って道行く車を眺めていますが、ポーランドは日本車がとても多いです。今回乗ったタクシーのほとんどが日本車でした。話を聞くとやはり日本車は燃費が良く、故障が少ないので人気の様ですね。ハイブリッドカーがとても多い印象でした。そして電気自動車ですが、ほとんど見かけませんでした。現地の人たちの話を聞くと、こちらでも電気代が非常に高く、充電インフラが整っていないのが電気自動車が普及しない理由だそうです。

 

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR301KW0Q4A630C2000000/

 

 

ヨーロッパのペットボトルとキャップは一生添い遂げる運命』|e ...

 

現在ポーランドに来ています。日本ではポーランドってあまり知られていない国ですよね。自分は2006年に来て以来、かれこれ6回くらい来ています。最初に来たときは、ポーランドがまだシェンゲン協定に加盟する前でしたので、ドイツを経由してポーランドで入国審査(パスポートチェック)がありました。今ではドイツで入国審査があるので、ポーランド入国時には何もありません。

 

ポーランドには仕事で来ています。弊社のろう付設備を買ってくれたお客さんがいるのです。そしてろう付材料も購入し続けてくれています。今回は設備のメンテナンスとろう付の諸問題についていろいろと相談に乗りに来ました。

 

前回に来た記録を見ると2017年でしたので、7年前に来たことになります。その時は日本を出た当日にポーランド入りすることができましたが、今は2日かかります。それはロシアのウクライナ侵攻の影響で、航空各社がロシア上空を飛べないため北極の向こう側を迂回して行くからです。それと、今回のフランクフルトでの乗り継ぎが5時間もありました。結局、家を出てからホテルに着くまで約28時間の長旅になってしまいました。

 

航空券も非常に高くなっています。今回はANAとそのコードシェアのルフトハンザでの往復ですが、7年前の約2.5倍もしました。一昔前ならビジネスクラスに乗れたかも知れません。これは、航空運賃自体が上がっているのももちろんですが、円安の影響も大きいと思います。

 

こちらの物価も以前と比べて高くなっています。7年前は何でも安かったのですが、今回は日本とほとんど変わらない感覚ですね。ジュースなどの飲み物は高く感じるくらいです。ただ、ビールは安いです。なぜかジュースと値段が変わりません。外食は総じて日本の方が安いですね。そして美味しい。外国人旅行者が日本で外食が安くて美味しいって言うのが分かる気がします。

 

次回はポーランドの現状について紹介します。

 

シェンゲン協定

 

 

皆さんは、海外旅行は好きですか?最後に海外旅行に行ったのはいつですか?

 

日本を訪れる外国人観光客は過去最高ペースで増え続けています。訪日外国人はコロナ前の2019年は3,188万人でしたが、2024年は1~6月で過去最高の1,778万人、年間では3,500万人と試算されています。

 

一方で日本人の、特に若者の海外旅行離れが進んでいるそうです。出国する日本人は、2019年は約2,008万人でしたが、2023年は約962万人と4年で半減しました。

 

パスポートの所有者も減っています。2019年のパスポート保有者は23.8%でしたが、2023年は17%で約6人に一人まで減少しています。海外と比較してみると、アメリカは50%以上、韓国は約40%、台湾は約60%ですので、日本のパスポート所有者の少なさは顕著です。

 

日本のパスポートはビザなしで194ヶ国に入国でき、世界でもシンガポールに続いて2位(2024年)の強さを誇るのですが、それもあまり活用されていないように感じてしまいます。それではなぜ日本人は海外に行かなくなったのでしょう。

 

街でのインタビューでは以下の様な意見が聞かれました。

 

60代男性:旅行は好きだが、円安なので行きづらい。ラーメン一杯3000円などと聞くと、「そこまでして行くか」と言う気持ちになる。

 

20代女性:フライトが長いのが苦痛だし、言葉が通じなくて不便なので行きたくない。

 

20代女性:高いお金を出してまで、海外を体験したいと思わない。出来ることと金額が見合っていないと思う。

 

特にZ世代では海外に行きたいと思わない人が増えているそうです。19~25歳の男女に「海外旅行に行きたいか」を聞いた調査では、「行きたいと思わない」が57.3%、「行きたいが社会情勢が不安」が23.0%でした。

 

その理由は、「海外は治安が悪いイメージがある」、「良いところよりも悪いところが目に付く」、「海外にある大体の食べ物は日本でも食べられるし、日本の方が日本人好みに合わせられていそう」などです。

 

留学に関してはどうでしょうか。日本人留学生の数は、2019年度に10万7346人でしたが、2022年度はコロナの影響もあって5万8162人と半減しています。

 

やはり円安や世界的な物価高のせいで、金銭的なハードルが上がっていると思われます。航空運賃やホテル代などすべてが上がっています。さらに国内でもインフレが進んでいて、給与もなかなか上がらない状況では、海外旅行に行くなど余裕がない人が多いことも容易に想像できます。。

 

また、YouTubeなどのメディアで海外の情報があふれかえっているので、実際に行かなくても行った気になれるのも海外旅行に行かなくても良いという考えにつながるのではないでしょうか。

 

自分が若いころは今よりもっと気軽に海外旅行に行けました。そして、日本では経験できないことをいろいろと経験した思い出があります。若い時の経験はお金を払ってでもしろとは言いますが、今の若い子達には通用しないのかも知れませんね。

 

日本人は強いパスポートがあるのにもったいないと思いますが、逆に考えるとそれだけ日本が良い国なのでしょう。安全清潔で物価が安く食事が美味しい。最近は訪日外国人が多くて場所によっては外国にいるような気すらします。でも、やっぱり海外旅行っていいんですよ。

 

と言うことで、私は今週末からポーランドへ行って来ます(出張ですが…)。

 

家族旅行のイラスト「飛行機でお出かけ」

先日、出身大学の学園祭に家族を連れて行って来ました。コロナの前に行って以来の母校への里帰りで、子どもたちも普段行くことのない広大な大学のキャンパスと学生の熱気に大興奮でした。

 

例年、この学園祭の時期に出身学科の4年生の卒業論文中間報告会と同窓会の総会があります。今年もその両方に参加して来ました。今でも現役の学生と触れ合えるのは楽しいですし、これからの若い子達の将来が楽しみです。

 

一方で学科および同窓会ですが大きな動きがあり、総会ではその議論で持ち切りでした。実は、自分の出身学科が学科再編のため無くなってしまうのです。全体的な学生減少も一因ですが、さらに材料科学(以前は金属材料工学)と言う学問を専攻する学生が年々少なくなってきているのです。

 

私の出身大学は、創立者が当時日本の電話通信分野で優れたケーブルを開発し、その報奨金で始めたのが建学のいきさつだそうです。そして、その開発の背景には金属材料の知識が大切だとのことで、金属材料工学科を設置したと聞いています。そして次期の大学総長(創立者の息子さんに当たります)は金属材料工学を専攻し専門家になりました。

 

そんな歴史のある学科でしたが、押し寄せる時代の波にはかないませんでした。材料科学科の先生方は、機械学科や応用化学科などに研究室を吸収され、来年の3月に最後の卒業生を送り出した後はバラバラになってしまうのです。

 

同窓会はどうするのか。機械学科や応用化学科と合流する案も出ましたが、やはり長い歴史で別々の活動をしていた同窓会が一緒になるのは簡単ではありません。結局のところ、新しい卒業生が入ってくることはありませんが、これまでの卒業生で出来る限り運営を続けて行こうと言う結論になりました。

 

さて、世の中から一つの歴史ある学科が消えようとしています。そうすると、これまでの歴史もなくなってしまうと言うことに直面しました。今まで学部、大学院修士、大学院博士の各課程を修了してきた卒業生の論文が段ボール箱何十箱もあるのですが、それを保管する場所もなくなると言うのです。そして、それらを電子データ化して保存しようと言う動きも(お金も)大学には無いため、来年の3月までに逐次処分されてしまうとのことでした。

 

自分たちの歴史と故郷がなくなってしまうようで、何だかすごく寂しい気持ちになりました。いつかはそうなってしまうことかも知れませんが、それを目の当たりにするとは思っていなかったのです。来年の3月は本当の意味で卒業と言うことになるでしょう。これまで何度も学園祭の時期に母校を訪れ、自分の学生時代を懐かしみ、今の学生たちからエネルギーをもらってきていましたが、恐らく来年からは違った景色になってしまうのかな。

 

卒業式のイラスト「袴を履いた女性」

 

実は今、航空業界が大きく変わってきているそうです。それは欧州の航空会社が中国路線を続々と停止する動きがあるのです。

 

LOTポーランド航空、ルフトハンザドイツ航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、英ヴァージン・アトランティック航空、北欧のスカンジナビア航空が10月下旬から11月にかけて北京線や上海線の運航を停止または一時停止すると報じられました。

 

通常航空各社では年2回、春から秋にかけての「夏ダイヤ」と秋から春にかけての「冬ダイヤ」の改正が行われ、各社は不採算路線を廃止したり、より収益性の高い路線に航空機と乗員を割り当るなどの調整を行っています。

 

その上で、欧州の航空会社が「集団になって」2024年冬ダイヤで中国路線を停止または一時停止する原因として、まず「ロシア」を挙げることができます。「ロシアがウクライナとの戦争開始以来、欧州を含む36の国と地域に対して空域を閉鎖した結果、中国に向かう欧州の航空会社の便は迂回(うかい)を余儀なくされ、飛行時間は長くなり、費用も大幅に高くなっているからです。

 

ロンドンから北京までの便を例に挙げると、飛行時間が2時間余り増え、燃料消費量も増え、より多くの乗員が必要になりました。スカンジナビア航空とヴァージン・アトランティック航空は、迂回にかかる費用が高額なため、これらのルートは維持不可能なものになっていると述べています。

 

二つ目の原因としては「中国の航空会社との競争に勝てない」ことが挙げられます。「ロシアは欧州諸国に対して領空を閉鎖していますが、中国との特別な関係により、中国の航空会社は迂回する必要がなく、通常通りロシア領空を通過できます。そのため、中国の航空会社の飛行時間が短く、燃料消費量が少なく、運賃が安いという優位性が突出するようになっているのでです。

 

三つ目の原因は「客不足で航空券が売れない」ことで、LOTポーランド航空が運航停止に関する声明で、ワルシャワ―北京線の販売実績について満足のいくものではないとし、運航便数が増えるほど損失が大きくなったと説明しました。

 

そう言えば来月出張でポーランドに行きますが、ロシアとウクライナの戦争前は時差の関係で日本から出発しても当日の夜にはポーランドの目的地に着くことができました。しかし、今回航空券を手配しましたが、それができないのです。それは欧州便がロシア上空を迂回しなければならないので、到着時間が遅れるのです。

 

さらに、航空券代も高騰しています。円安の影響もありますが、10年前と比べて約3~4倍になっていました。正直かなり高いです。今は簡単に海外へ旅行できなくなってきているのでしょう。

 

日本は今、円安も手伝ってかインバウンドが好調で海外からたくさんの旅行者が来ています。なので日本路線が減ることはしばらくないのでしょうが、いつ世界情勢の変化で状業が変わっても不思議ではありません。ちょっと前までは10万円ちょっとで欧州に行けた時代がありましたが、もうそんな時代は来ないのでしょうか。さみしいですね。

 

家族旅行のイラスト「飛行機でお出かけ」