今年のゴールデンウィークは最大11連休の大型連休なんて言われていましたが、これってメディアの悪いところですよね。実際は飛び石連休になっていて、学校も会社も普通に動いていたと思います。また昨今の物価高で国内の消費も鈍く、結局は巣ごもりのゴールデンウィークだったと思います。
連休後、次にメディアで目立ったのが「五月病」と若者の退職の話題でした。ゴールデンウィーク明けの出社初日、体調不良を訴える人が増えて、新学期や新年度の環境変化によるストレスで、「五月病」が発症するのです。これも毎年メディアで取り上げられていますが、毎度毎度余計なネガティブ情報を流さなければいいのにと思います。
そして、最近は若者の中で「退職代行サービス」を利用して辞める人が急増しているとメディアで報じられています。果たして本当にそうなのでしょうか。
ある企業では、大卒の総合職ではそういう非常識な辞め方をする社員はいないそうです。ただ、高卒のオペレーターやパート社員では、ごくまれに退職代行を利用するケースもある様です。
またある大手企業では、過去に1人だけ退職代行を利用して辞めた従業員がいますが、数千人の従業員がいてたった1人だそうです。あたかも退職代行が大流行しているかのような最近のメディアの報道には違和感を覚えると人事担当者は言っています。
なお、東京商工リサーチが2024年6月に発表したアンケート調査では、全5149社中、約1割の会社で利用があったという結果でした。
では、退職代行を通して従業員から退職の意思表示をされたら、人事担当者はどう受け止めるのでしょうか。まず、多く人事担当者は”大迷惑”と言っています。
「本人は退職してスッキリでしょうが、こちらはその後も、給与・ボーナスの精算、貸与物の返却、社内手続きなどがあり、本人とやり取りをする必要があります。ところが、退職した従業員とは連絡が取れず、退職代行業者も知らん顔。事後処理が滞り、大迷惑でした。」
なお、退職代行という行為は合法ですし、それ自体を否定しているわけではありません。また、会社と利用者の間に入って綿密にコミュニケーションを取ってくれる業者もあるようです。
人事担当者は他にどういう印象を持っているでしょうか。
「お客様や関係者の迷惑を省みず突然行方をくらますって、社会人としていかがなものでしょうか。たとえ新人であっても、意思表示くらいは自分でちゃんとするべきで、擁護の余地がないと思います。」
「退職代行を使うのは、『私は礼儀も常識もなく、最低限のコミュニケーションもできません』と宣言しているようなもの。呆れると同時に、その後の人生がどうなるのか、ちょっと心配してしまいます。」
一方で、会社側にも反省するべき点があります。
「若手が上司に相談せずいきなり辞めるというのは、明らかに職場のコミュニケーションに問題があります。各職場には、辞めた従業員を非難するのではなく、パワハラなど職場運営に問題がないかを点検するようお願いしています。」
退職代行を利用した退職者が会社に戻ってくることはまずありません。退職代行の利用という結果を嘆くよりも、その原因となっている自社の問題点に目を向ける必要があるでしょう。
最後に、退職代行ビジネスを肯定的に捉えるメディアや社会の風潮、また行政の無作為に憤りを感じている人が多くいます。
「ブラック企業が存在する以上は必要なサービスだ、などと退職代行を肯定するメディアがあるようですが、納得できません。関係者は迷惑を被るし、退職する本人にとっても決してプラスにならないと思います。」
「退職代行って、いわゆる情弱ビジネスですよね。さすがに業者の活動を規制できないでしょうが、厚生労働省は、若い人たちに『安易に利用すると、その後の人生に大きな不利益があります』と注意喚起くらいはするべきだと思います。」
退職代行もメディア報道も、それ自体が「悪」ではありません。問題はそれをどう使いどう受け止めるかです。退職代行の是非とメディアの功罪、皆さんはどう思いますか?




