沈みこむリヤ
後輪が路面にトルクを叩きつけ、短い下りの一瞬で車体と慣性が臨戦態勢に移行する
(よっと)
クンっとケツをアウトに振りだして、上体を伏せる
握ったレバーごと 前輪でアスファルトを擦り上げ
右に周りながら落ちるセンターラインに"徹す"場所をイメージして、直線を曲線に
加速
ブルっと来る
快感に一瞬だけ酔いながら、すぐに現れた左に向けて車体を立て
爪先と踝で車体を蹴りながら、切り返しとバンクを流れるように
左はコンクリート
右は谷間
全身を包む風と深緑の揺りかご
眼下に伸びる、山間のワインディングが
何処までも誘う
(やっぱり、イイな。この道)
アベレージスピードが絶妙だった
忙し過ぎず、飽きも来ない
1000ccを振り回すのにも充分な道幅は
引き絞った弓のような突っ込みからの加速で、アウトいっぱいな立ち上がりを"わざわざ"やりたくなる楽しさ
絶妙についたカント(傾斜)に後輪を乗せて
斜めになったまま、発射台からロケットのように全身を撃ち出すと
キュっと締まったスピードの奔流の中で、目にも鮮やかな緑が視界いっぱいに流れて行く
さぼる
長めの緩やかにうねる直線で
左の崖下に、棚田が広がったかと思うと
すぐに谷川に変わり
農家の並ぶ村は、すぐに遅咲きの桜のトンネルへ
車をパスする
きちんと距離を取って、抜き様にゆっくりと左手を上げ
"ありがとう"
わざわざ左に寄って減速し、ハザードを炊いてくれる人もいる
Gは張っているけど、心はシェスタでも楽しんでいるような
「・・・ありゃ?」
長い直線の向こう
たくさんのバイクの気配
1台だけ
しっかりと着いてきてたカトーを振り返りると
フルフェイスが小さく前に傾ぐ
減速し
左折
バイク乗りは
こういう時、何故か嬉しいもんである
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遅れる」






