日米★つまみ食い育児ログ
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伝統技能の修行に学ぶ

狂言師・野村萬斎が、その生い立ちから1999年までの活動を綴った半生記『萬斎でござる』。巻末は「狂言入門」になっていて、長く使えそうな一冊。
今日は、その最初の章「狂言師・野村萬斎の誕生」より。

[子役の]子どもは…とにかく舞台の上を走り回ります。その間、大人たちは深刻に芝居をしているわけです。そういう空気を知ることや、謡のリズム、音階を知るということも、子どもにとっては大切な経験になるのです。(p.16)

「まだ小さいからわからない」と決めつけずに、幼時から“本物”の中に身を置かせること。
一見、別次元の話のようにも思えるけれど、大人たちが真剣に議論したり集中したりしている姿を見せることは、普通の家庭でも十分可能なことだ。

稽古は、小さい子どものうちは集中力がありませんから、30分か40分、場合によっては20分くらいだったのではないでしょうか。小学校に上がるころになって、やっと1時間ぐらいだったと記憶しています。(p.18)

子どもが集中できる時間は、年齢プラスなんとか、という公式がどこかにあったような…。

二番目の姉・朗子(さえこ)(p.16)

…これは内容とは関係ないのですが、「朗子」と書いて「さえこ」と読ませるなんて、素敵な名前ですね。
萬斎氏の本名「野村武司」も、姓名判断ではとても強運のパーフェクトな名前なのだそうです。

親離れ・子離れ

窓際のトットちゃん

今年最初の育児関連書。


著者: 黒柳 徹子
タイトル: 窓ぎわのトットちゃん

子どもとつくる


古本屋で運良く田中周子『型紙のない子育て―やってみる・考えてみる』を見つける。
相沢康夫『おもちゃの王様―世界中で愛され続ける定番ベストガイド』で古セーターをリサイクルして作る可愛いセーター人形を見て以来、その「型紙」がついているというこの本が欲しいと思っていた。

読んでいくうち、田中さんの子育て法は、まさにモンテッソーリ的だと思った。
子どもをよく観察し、今やりたがっていることを察し、親が少し手助けをしてその興味を伸ばしてあげようという考え方。
この本は、そのときどきに、どんな材料とどんな「お仕事」(これはモンテッソーリ的な言い方だが)を与えたかという具体例と、実際の作り方がいくつも載っており、より実践的なモンテッソーリ教育の本といえるだろう。
また、やりたがることは何でも、というのではなく、親として大人として、こういう生活技術を身につけていってほしい、という願いを加味しながら、子どもの興味を巧みに軌道修正してゆく配慮にも感心させられる。

セーター人形の作り方は、大月書店の「子どもとつくる」シリーズに入った田中さんの本『針と糸でつくる』にも載っている。
このシリーズにも、紙・粘土・タイル・ガラスなど、新しい素材にたいする子どもの興味を、親子で楽しく深めていけるような工作のアイディアが揃っている。

マイナス環境にあっても


椎名篤子『凍りついた瞳が見つめるもの―被虐待児からのメッセージ』を読む。
育児書・教育書というものは、概して、親が子どもに対して自然に行なっている愛情表現に何がしかの“プラスアルファ”のはたらきかけを提案するものだ。
ふだんそういう本ばかり読んでいる私にとって、この本で明かされる親子関係・近親関係は、まさに衝撃だった。
学校に行かせない、家でも勉強どころじゃない、と教育的に“マイナス”どころか、ご飯もろくに食べさせない、激しい暴力や水責めなど、生命の危険さえ感じさせるような虐待の記録が、次々と出てくる。・・・
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