子どもとつくる | 日米★つまみ食い育児ログ

子どもとつくる


古本屋で運良く田中周子『型紙のない子育て―やってみる・考えてみる』を見つける。
相沢康夫『おもちゃの王様―世界中で愛され続ける定番ベストガイド』で古セーターをリサイクルして作る可愛いセーター人形を見て以来、その「型紙」がついているというこの本が欲しいと思っていた。

読んでいくうち、田中さんの子育て法は、まさにモンテッソーリ的だと思った。
子どもをよく観察し、今やりたがっていることを察し、親が少し手助けをしてその興味を伸ばしてあげようという考え方。
この本は、そのときどきに、どんな材料とどんな「お仕事」(これはモンテッソーリ的な言い方だが)を与えたかという具体例と、実際の作り方がいくつも載っており、より実践的なモンテッソーリ教育の本といえるだろう。
また、やりたがることは何でも、というのではなく、親として大人として、こういう生活技術を身につけていってほしい、という願いを加味しながら、子どもの興味を巧みに軌道修正してゆく配慮にも感心させられる。

セーター人形の作り方は、大月書店の「子どもとつくる」シリーズに入った田中さんの本『針と糸でつくる』にも載っている。
このシリーズにも、紙・粘土・タイル・ガラスなど、新しい素材にたいする子どもの興味を、親子で楽しく深めていけるような工作のアイディアが揃っている。