以前、お取引きのあった会社が倒産したという噂を聞いた。そんなことから、タイトルに目を引かれた。



特に印象に残り、考えさせられる倒産が3件あった。

①子供服の製造・小売り
マーケットの隙間を突き、見事な成長を遂げていた会社がある。しかし、2013年に記録した20円以上の円安と、産地であった中国の人件費高騰から、成長の原動力になっていたビジネスモデルが通用しなくなる。

②水産加工卸し
東日本大震災の津波で工場が全壊するが、補助金を活用して再建に取り組む。しかし、内陸部への移住者や引退した人が増えたことから人手不足となり、又、2015年からは水産物の記録的な不漁に遭遇してしまう。

③自動販売機の設置や整備の請負い
大手飲料メーカーや日本専売公社から自販機の設置や整備を請負っていたが、煙草の自販機購入にはタスポカードが必要になったこと、コンビニが淹れたてのコーヒーを売り始めたことからコンビニに客を奪われる。

以上、急な円安も、記録的な不漁も、タスポやコンビニコーヒーの登場も、各々の会社からすると不可抗力のようにも思えるが、これらの変化も大きな時代の流れだと認識し、それに応じる変化を自らに課さないといけなかったのか。経営者とは厳しいものだとつくづく思う。

下手な説明は不要かと思う。ジム・ロジャースさんがおっしゃっていた言葉で、特に気になったものをいくつかご紹介する。



「次の覇権国は中国になる」


「米ドルが世界の基軸通貨だが、アメリカは過去最高の借金を背負っており、安全通貨ではなくなっている」


「ロシアや中国と西側諸国の間に『経済の壁』ができてしまったら、中国の製造業、ロシアのエネルギーや食糧などが西側先進国の豊かな生活を支えていたことに気付くだろう」


「中国で毎年輩出されるエンジニアの数はアメリカの10倍以上。テンセント、アリババ、バイドウがGAFAより多くのイノベーションを起こす日が来る」

 

ジム・ロジャースさんは日本がお好きらしいが、容赦なく次のようにコメントされている。

 

「これから日本は確実に貧しくなっていく。財政赤字が膨らんでいく一方で、日銀が金融緩和でお金を刷り続けている以上、将来、円の価値は確実に下がる」

 

「私が10才の日本人だったら、海外に脱出するか、自動小銃を携帯する(これは2019年の発言で、大きな反響を呼んだ)」

 

2040年の出生数は70万人の予想。一方、2040年に70才を迎える人は200万人いるらしい。支える側が少なくなれば、社会保障制度は維持できなくなるだろうし、国の活力も低下しそうだ。さて、どうしたものか。

一気に読んだ。

副題は「大学ラグビー部員たちの生と死」、帯には「戦争に翻弄されたラガーマンたちの青春の秘史」とあり、読み進むにつれ、戦争で命を落とされたラガーマンや、ラグビーを途中で諦めざるを得なかったラガーマンに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。



救いは三つあった。一つは、私の現役時代、指導に来てくださっていた京大ラグビー部OBの星名 泰先生のエピソードだ。話には聞いていたが、星名先生はテキサス生れだったことから「テキさん」と呼ばれていたこと、京大卒業後は満鉄に就職され「特急アジア号」の設計に携われたこと、敗戦後は日本に引き揚げる人たちのために尽力されたこと等が紹介されていた。星名先生は温厚な学者肌の紳士にしか見えなかったが、厳しい時代を戦い抜かれたラガーマンだっのだ。

 

二つ目は、敵性語の「ラグビー」が「闘球」と呼ばれるようになり、更には学徒出陣の断行や公式リーグ戦の中止から試合ができなくなった京大、東大のラグビー部が、「戦死する前に最後の定期戦をやろう」と国にも学校にも伏せて「秘密の定期戦」を実現されたエピソードだ。「試合後、両チームの選手たちは互いに肩を組み合って慟哭し、そして笑い、最後には声を合わせて唄った」というくだりで目頭が熱くなったが、ラガーマンの不屈の精神や潔さを物語るエピソードだ。

 

三つめは、広島で被爆された京大OB白水聖親さんのエピソードだ。昭和19年、陸軍に入隊された白水さんは広島の陸軍被服支廠に赴任される。原爆投下の日は市内に居られなかったので命拾いされるが、被災者救援のため市内に入って被爆される。それでも周りには被爆者であることを言わず、生来の明るく愉快な性格から周りの方々をいつも笑わせ、九州の迷惑ラグビー倶楽部では応援団長を長らく務めて若者を励まされ、多くの方から敬愛されていたそうだ。その白水さんが病床で息を引き取られる寸前、息子さんの「おい、中洲、行くぞ」という呼びかけに「うん」と頷かれ、その場にいた看護師さんまで思わず笑われたのだとか。最後の時まで周りを明るくされるとは、なんとも素敵なラガーマンではないか。

 

早稲田でラグビーをしていた父も学徒出陣しているので、あぁ、父はどんな気持ちでいたんだろうと、父の気持ちも想像しながら読んだ。平和な時代に生まれたことに感謝。