新聞のTV欄にあったドラマの紹介。


「ミスター・ラグビー」の平尾誠二と、ノーベル賞受賞の山中伸弥の友情を描いた特別ドラマ。



平尾誠二は私の7年下の後輩にあたる。同志社大学ラグビー部が大学選手権三連覇を果たしたときに在籍し、華麗なステップやデンジャラスゾーンへのキックで我々をワクワクさせてくれた。しかし、今も記憶に残る彼のプレーは、横浜外人クラブで行われた7人制ラグビーで彼が見せた強烈なタックルだ。突進してきた相手の選手を正面から浴びせ倒した。「こいつは逃げへん男なんや」と彼のことが好きになった。

そんな平尾と、一度だけ電話で20分ほど話したことがある。当時、OB会報の編集に携わっていた私は、ジャパンの遠征から帰国した林 敏之、大八木敦史、平尾誠二のインタビュー記事を企画した。携帯電話などない時代で、私は勤務先で平尾の電話を受けた。電話を取り次いだ女性の社員が「あの・・神戸製鋼の平尾さんだとおっしゃってますけど・・ひょっとして、あの平尾さんですか?」と興奮するくらい、超人気の選手だった。

予め、彼には質問内容を伝えていたから、彼はすらすらと私の質問に答えてくれた。又、私の追加の質問にも分かりやすく親切に答えてくれた。そんな彼の回答から、印象に残った彼の言葉をひたすらメモしていたのだが、電話を切って見返したとき、それらの言葉をつなぐだけで立派な記事になることが分かった。

それに気付き、平尾は私がどのようなインタビュー記事にしたいと思っているか、平尾、林、大八木という性格の異なる三人の中で、私が平尾に何を期待しているのかを考え、私のために協力してくれたのだと分かった。

以後、平尾のことを尋ねられたら、私は横浜外人クラブでのタックルと電話インタビューでの対応を話し、「私が知る彼の一部です」と話すことにしている。

毎日新聞に面白い記事があった。「孤立した働きアリの寿命は短くなる」という調査結果だ。


(今年もコスモスがきれい!)


研究チームによると、同じ飼育条件の下、働きアリを一匹だけにした場合(孤立アリ)、十匹にした場合(グループアリ)で経過観察したところ、孤立アリは初日から巣を模した屋根付きのスペースで過ごす時間が短くなり、飼育箱の壁際にいる時間が長くなった。この行動は、孤立アリが不安を感じていたことを示すものらしい。


そして、24時間後に遺伝子を調べたところ、グループアリに比べ、孤立アリには大量の活性酸素が作られていたことが判明した。活性酸素は細胞に高い酸化ストレスを与えるから、これが孤立アリの寿命を縮める原因になったらしい。


記事は「アリの研究を通じて孤立影響のメカニズムを解明し、人間の社会でストレス緩和や健康寿命を延ばす研究につなげたい」と結んでいたから、私も孤立アリのようになってはいけないなと心配し始めたのだが、回りに相談したら、「働きアリと言えるほど働いていたっけ?」と言われそうだから、ともかく、孤立しないよう心掛けたい。

ラグビーW杯の決勝では、ノートライの南アフリカがニュージーランドを一点差で抑え、2年連続の優勝を果たした。元々、南アフリカを応援していたので、嬉しいことは嬉しいのだが、敗れたニュージーランドからすると、長い時間を14人で戦い、トライも奪っていたことから、選手たちは負けた気がしなかったのでは、と少し気の毒に思った。



今回のW杯では目を見張るゴールキックやペナルティゴールの応酬に溜め息が出たが、たとえ自陣ゴール前でなくても、下手な反則ができなくなった。それは良かったように思うが、やはり、ラグビーの醍醐味は15人対15人という高い人口密度の中をすり抜ける選手が出てきたり、なぜか選手の一人がノーマークになってしまうトリッキーなサインプレーによる大きなゲインがあったりすることだと思う。


そんな思いから、もちろん勝利することが最終目的だとしても、トライを取りに行くことに智恵を絞り、執念を燃やして欲しいと思った次第。ラグビーから離れて30年の気楽な立場から言わせてもらえば、トライの5点を7点、ゴールの2点を3点にするのはどうだろう。3PGで0対9と先行されても、中央のトライで逆転できる。そういう可能性がより知的で攻撃的なラグビーにするのではないかと思う。