友人の香織ちゃんが描くネコは、いつも表情豊かで可愛らしい。優しい笑顔、秘めた決意、感謝の気持ちとはにかみ・・・・。


ボルネオ7番のブログ-香織ちゃん1


以前、香織ちゃんに「ボクをイメージしたネコちゃんを描いてよ!」と頼んだことがある。しばらくして、こういうネコちゃんが届いた(↓) 家族に見せたら、「こんなに可愛くないけど、色はピッタリね」と言われた(笑)


ボルネオ7番のブログ-香織ちゃん2


その香織ちゃんから、新作の栞(しおり)が届いた。今回のネコちゃんたちはワンパク丸出しで、今にも栞から飛び出してきそうだ。


ボルネオ7番のブログ-香織ちゃんしおり


さて、この「栞」だが、語源を調べたら「枝折り」とあった。帰りの道に迷わないよう、木の枝を折り、目印に置いていったものが、いつしか本の「栞」という意味でも使われ始めたらしい。


道に迷わないための目印・・・そう思って改めて眺めると、「あのね、ボルさん、あなたは元々ワンパクが取り柄なんやから、それをなくしたら迫力ないっすよ」と、ネコちゃんたちに諭されているように思えてきた。確かに、「ネズミ捕らぬネコ」では面目が立たない。


う~ん、香織ちゃん、いいタイミングで栞を送ってくれたかも。ありがとう(^O^)/

サザエさん症候群というのがある。日曜夜のサザエさんを見ている内に、「あぁ、休みが終わってしまう」と憂鬱な気分になってしまうことだ。


これと似たような気分を下山途中で感じることがある。山の中では日常のことなど忘れているが、下界が近付き道が平坦になってくると余計なことを考え出す。「二合目症候群」とでも言おうか(笑) 私の場合はちょっと厄介な仕事を思い出すことが多く、予想される時間や手間を考えると気が重くなったりする。


今回の登山では久し振りにこの「二合目症候群」に陥った。急な坂を下り降り、休憩しているときのことだ。これからヤマ場を迎える仕事のことを思い出してしまった。関係してくる人の顔が浮かび、話をする順番や話す内容が気になってくる。しかし、一番気に掛かるのはどれだけ時間を要するかだ。果たしてちゃんと終わるんだろうか。


そんなとき、仙丈ケ岳を愛する会のN山会長の声が聞こえてきた。メンバーの一人が下山してきた山を見上げ、「この道から仙丈ケ岳に登るのは大変そうですね」と言ったときのことだ。N山会長はこう答えられたのだ。


「そんなことはないですよ。右足と左足を交互に出せば前に進む。それを繰り返していれば必ず頂上に着きます」


聞いた瞬間、夢から現実に呼び戻されたような気がした。全くその通りだ。未だ来てもいない先のことを思い煩う間に十歩でも二十歩でも歩いた方が目標に近付ける。しかし、案外、私たちは勝手に想像した困難に白旗を掲げ、実際の困難にぶち当たる前に立ち止まってしまうことが多いのかも知れない。


ボルネオ7番のブログ-登山靴
ぼちぼち出発するぞ!準備はええな?

歩幅の小さい分は回転数で補う。

ただ、お前ら、同時に前に出るなよ。交互でええねん(笑)

三つ目は命ある者の共存共栄の難しさか。


仙丈ケ岳は南アルプスの女王と呼ばれ、そのなだらかで美しい姿と共に、さまざまな高山植物が咲き誇るお花畑が人々から愛されてきたとのこと。ところが、そのお花畑が、ニホンシカの繁殖による食害を受け、草原化しているという。


現在はニホンシカの進入を防ぐ防御ネットが張られ、その内側では確かに植物の復活が始まっているが、それだけでは追い付かず、銃によるニホンシカの捕獲も試みられたらしい。捕獲と言うが生け捕りではなさそうだから、それを思うと、今度はニホンシカが気の毒になってくる。


ボルネオ7番のブログ-シカ
(丹沢大山で見かけたシカ)


高山植物からすればニホンシカは「天敵」で、高山植物を愛する人からすればニホンしかによる「食害」となる。しかし、ニホンシカからすれば生きるために食べるのは当然で、もし言葉が喋れたら、「肥満体は圧倒的にシカより人間に多い。必要以上に食べているのは人間だ。偉そうに言うな!」と言われそうだ(笑)


その人間は、「生態系を守る」とか、「生物の多様性を維持する」とか言っているが、そもそも、そういうものを一番乱してきたのが人間のようにも思うし、どんな理屈をこねようが、最後まで生き残るのは人間なんだという大前提があるように思う。地球への登場が遅かった割には厚かまし過ぎないか?


そんなことを考えながら仙丈小屋に入り、夕食の時間を迎えた。お味噌汁の良い香り、炊き立てのご飯、そして美味しそうなハンバーグ。そこに、管理人さんの声が響く。「残さずに食べて下さい。残したら1000円の罰金です」。


ボルネオ7番のブログ-夕食


当然だろう。こういう食材を山小屋まで運ぶだけでも大変なことだし、何より、地球上の生きもので最も深刻な食害を起こしているのは人間に違いない。それを思えば、せめて「いただきます」と感謝してきれいに食べるのが他の生きものへの礼儀というものだろう。


日本の人口は減少中だが、世界の人口は増え続けている。しかし、農地面積は砂漠化などにより減少しているので、いずれ食糧難の時代が来ると言われている。人間同士も共存共栄を考えねばならない時代が来ているのだ。