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次回(第7話)は9月7日(水)深夜1時!
第5話の記事に引き続きドラマ「僕の姉ちゃん」の話である。
第6話「わたしが別れる理由」は第5話「浮気ライン」に続いて姉ちゃんの恋愛話であり、第5話の記事を書いた以上は、今回も書かないと気持ち悪い。(笑)
ということで、公式サイトのイントロダクションのみ再掲して第6話の感想に進む。
その他の情報および感想等については過去の記事を参照されたい。
▼ドラマ「僕の姉ちゃん」公式サイト:イントロダクション
※主演の黒木華と杉野遥亮、原作者のコメントあり
ユーモラスで辛辣な姉・白井ちはる(黒木華)と、姉に翻弄されるが素直に話を聞いてくれる弟・白井順平(杉野遥亮)は、両親不在のつかの間、二人暮らしをしている。
仕事を終え帰宅した部屋で、お酒を飲み、それぞれ好きなものを食べながら、恋・仕事・趣味・人生にまつわる会話を繰り広げる。姉弟だからこそのぶっちゃけトークで炸裂する“姉ちゃんの本音“は、一見ひねくれていて意地悪なように聞こえるが、実はしごく真っ当で、順平は妙に納得してしまう。※上記公式サイトのイントロダクションより引用
▼このシリーズの過去の記事
---以下、ネタばれあり注意---
▼第6話 わたしが別れる理由
前回に引き続き姉ちゃんの恋愛話がメインである。
ある日の夜、風呂上りの姉・ちはる(黒木華)は冷蔵庫から出した牛乳を注ぎなら言う。
「思ったんだけどさぁ。」
うんうん、風呂に入ってるといろいろ思うよねぇ。
「元カレたちの良い所をギュッと絞って一人の男にしたとするじゃん。」
「それでも、もうやっぱり興味ないわ。」
いつものテーブルで本を読んでいた弟・順平(杉野遥亮)が何と返すかと思ったら、
「なら語るなよ。」
と案外、素気なかった。
自分の思ったことを誰かに言ってみるということを、自分が話したい時に話す姉、その意味がわからないから語るなよと言えてしまう弟。
姉弟だねぇ。
ちはるは何を言いたかったのか。
自分が思ったことを人に言ってみて何を確認したかったのか。
自分が誰かと付き合うということは、条件的なことではなくて、気持ちが冷めたら終わりということを確認したかったのだろうなぁ。
この後は、ちはるの恋愛物語が描かれるかと思いきや、同僚の好きな女性にアプローチするが上手くいかない順平の会社での日々に続いた。
一方、ちはるはある日の晩、買ってきた口紅を順平に嬉しそうに見せるのだった。
「今夜、わたしが買ってきたのは口紅一本だじゃぁないのだぞ、胸の高鳴りも買ってきたのだぞ。」
テーブルに座っている弟の前でこう言ってから、
「新しい口紅をどんな男子に落としてもらえるのかなぁ~なんて。」
と続けるちはるに順平は、
「俺、完璧にフラれたみたい。」
言った。
そして、
「最後にもう一回メール送るのってくどい?」
と訊く順平に、ちはるは即座に、
「くどい!」
と返した。
しかし、
「でも、すればいいさ。」
とも言った。
ここで“姉ちゃんの本音“が炸裂する。
「一つの恋が消えようとしてんだぜ、アンタのためじゃなく、その恋のためにしてやんなよ。」
恐らくちはるは、自分自身にも同じことを言っていたのだろうと思う。
ここのところは自分も、消えゆく恋のために新しい恋を始める儀式をしているのだがら。
順平の失恋模様を描きながら、順平とのやりとりでちはるの気持ちの変化を語っている。
上手いなぁ。
ちはるの話を聞いて順平は、
「消えていくなら、何のための恋だったのかな。」
と言った。
「何のためでもないのが恋。」
と答えたちはるに、順平はハッとしたような表情になって、
「うん。」
と答えた。
何のためでもないのが恋。
恋は何かの目的のためにするのではないのだ。
もう後は、姉ちゃんの失恋話に向かっていくだけだわな。
次の日の夜、ちはるが家に帰ると順平がチャーシューを煮ていた。
「フラれて焼けるよりしょっぱそう。」
ちはるはそう言いながらながら、してきたばかりのネイルアートを見せた。
そして、感想を言う順平に、
「今日、アンタ、何の日か知ってる?」
と訊くのだった。
虚を突かれたように、
「なんかの日だっけ?」
と順平が訊き返すとちはるは、
「男と別れた日、アタシが。」
と言った。
黙っている順平に、
「理由、聴きたいよね。」
とちはるは自分で話を進めていく。
ちはるは、どんな理由だと思うか順平に訊くが的外れな答えばかりの順平。
ヒントは番組の冒頭の会話にあるが、順平はそれに気づきはしない。
でも、ドラマとしてはそれでいいのである。
テーブルで出来たチャーシューをつつきながら、二人の会話は続く。
「なんで別れたの?」
と順平が聞いたのは、チャーシューの残りが半分くらいになった頃だった。
「一緒にいても楽しくないから。」
冒頭の会話から予想された答えではあったが、順平は、
「それだけ?」
と不思議そうに訊き返した。
「それ以外に別れる理由ある?」
狐につままれたような時の表情とはこういうのを言うのだろうかなぁ、というような顔つきで順平は、
「ねえかも。」
と答えた。
翌日の帰り道で、ちはるはなぜか彷徨っている野良カメを見つけて、家に拾ってくる。
そしてエンディングが始まった。
不思議だ。(笑)
何の意味があるのだろうなぁ。
ここはまぁ、ゆっくりいこう、ということだと思っておくことにした。
エンディング後のエピローグ的な短い会話シーンで、順平が訊く。
「運命の反対語って何だと思う?」
ちはるの答えは、
「自由」
だった。
普通に答えると「偶然」だろうと思うが、ここで「自由」とした意味は何だろうなぁ。
順平が、好きになった女性は運命の相手ではなく偶然の出会いだったのだろうかと考えているのを、見透かしたということだろうか。
まぁいずれにせよ、姉ちゃんは自由だね。(笑)
▼次回(第7話)は9月7日(水)深夜1時!
▼Amazon Prime(全話独占配信)
▼益田ミリの原作マンガ「僕の姉ちゃん」マガジンハウス2011