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次回(第3話)は8月10日(水)深夜!
昨日の記事に引き続きドラマ「僕の姉ちゃん」の話である。
公式サイトのイントロダクションのみ再掲するので、その他の情報および第1話の感想については昨日の記事を参照されたい。
▼ドラマ「僕の姉ちゃん」公式サイト:イントロダクション
※主演の黒木華と杉野遥亮、原作者のコメントあり
ユーモラスで辛辣な姉・白井ちはる(黒木華)と、姉に翻弄されるが素直に話を聞いてくれる弟・白井順平(杉野遥亮)は、両親不在のつかの間、二人暮らしをしている。
仕事を終え帰宅した部屋で、お酒を飲み、それぞれ好きなものを食べながら、恋・仕事・趣味・人生にまつわる会話を繰り広げる。姉弟だからこそのぶっちゃけトークで炸裂する“姉ちゃんの本音“は、一見ひねくれていて意地悪なように聞こえるが、実はしごく真っ当で、順平は妙に納得してしまう。※上記公式サイトのイントロダクションより引用
---以下、ネタばれあり注意---
ということで、第2話の内容に触れてから、第3話の感想に進みたいと思う。
今日は「簡単に触れて」とは書かないでおく。(笑)
▼第2話 指の毛
このタイトルがまず、
「なんじゃ~?」
という感じであった。
恐らくこれがまた、会話の中の核心と結びついているのだろう。
この回の冒頭の小話は弟の順平(杉野遥亮)がテーブルで「人生を豊かにする 魔法の名言 201」という本を読んでいるところから始まる。
テーブルの反対側では姉のちはる(黒木華)がビールを飲みながらラーメンを食べている。
「姉ちゃんの一番好きな言葉って何?」と順平はちはるに訊く。
やっぱりこういう本を読んでる時って、これを訊いちゃうよなぁ。
ちはる役の黒木華さんは、「おみやげ」と可愛いらしく答えた。
なかなか答えに人柄の表れる質問であり、この答えもなかなか珍しいように思った。
自分だったら「おみやげ」よりは「オマケ」かなと思ったところに、ちょっとした親近感があった。
さて、この第2話は順平の恋バナがメインである。
順平が気になっている相手は、会社で同期の可愛い女の子である。
ちはるはその女の子の言動の話を聞いて、裏に見える女子の本音を諭していく。
後日、会社から帰ってきた順平はちはるに明日、件の女の子と映画に行くことになったと報告する。
あからさまに嬉しそうな順平に“姉ちゃんの本音“が炸裂する。
「女の本気度は毛でわかることもある!」
その心は、本気なら指の毛もぬかりなく処理してくるはずだということであった。
指の毛きた~、
ここできた~
翌日のデートで、指の毛を確認する順平。
指の毛は処理されているように見えたものの、デートの流れは午前中に映画を観て食事もせずにお茶だけして午後の早い時刻に帰ってきた流れを、ちはるにやんわりと指摘される。
同じように脈がなかったことを感じていた順平は、何も言い返さずにため息をついてから、
「人生でさぁ、一番大事なことってなんだろう?」
と訊くのだった。
ちはるは、
「えぇ?」
と、一呼吸ついてから、
「生きていることじゃないの」
と答えた。
順平は一呼吸ついてから、軽く微笑んだだけだった。
どうしてなかなか魅せる描き方であった。
このデートが人生の一大事だった順平はそれを淡々と批評する姉に、訊いてみたかったのか、言ってやりたかったのか。
それが、人生で大切な事は何かということであった。
ちはるは、何で今それを訊く?、とかなり唐突な質問に感じたのではないだろうか。
その後の一呼吸の間にちはるが順平の意図を察したかどうかは定かではないが、答えはあまりにも当たり前の内容だった。
そして順平も一呼吸つく。
この後の順平の軽い微笑みの意味は何だろうかと思って、三回ぐらい見返した。
この姉に訊いたのが間違いだったと思ったのか、姉ちゃんらしいと思ったのか、これを言われちゃぁなぁと思ったのか、姉の感じている通りそこまで大したことじゃないと思ったのか、自分の質問が的外れだと思ったのか……
姉ちゃんらしいと思ったんだろうなぁ、きっと。
そして、当たり障りない慰めの言葉よりも救われた感じがあったんじゃないかなぁと思った。
こういう救われ方もあるねぇ。
やっぱり案外長くなったねぇ。(笑)
ということで、明日の記事に更に続きます。
▼益田ミリの原作マンガ「僕の姉ちゃん」マガジンハウス2011