こんにちは。
「カムイのうた」を観ました。
カムイのうたは、アイヌ民族に伝わる伝承詩のこと。
実話をもとにした映画です。
北海道の大自然の映像から始まります。
雄大で美しい。
大自然への敬意も込められていました。
公式サイト…
あらすじ
アイヌ語が禁止されていた時代に、ユーカラ、カムイユーカラ(アイヌの昔話や神話、叙事詩を歌に乗せて語る)を初めて記録した知里幸恵の生涯。のちに「アイヌ神謡集」として出版される。
1917年(大正6年)にアイヌ民族の北里テル(吉田美月喜)は女子職業学校に優秀な成績で合格。アイヌ民族初の入学生だ。
しかし、和人(日本人)の学生たちから差別され、いじめられる。幼馴染の一三四(ひさし)(望月歩)に励まされるテル。
テルは叔母のイヌイェマツ(島田歌穂)と北海道で二人暮らし。イヌイェマツはカムイユーカラ(アイヌの口頭伝承詩)の達人で、テルもカムイユーカラを歌える。
ある日、東京から兼田教授がカムイユーカラを取材に来る。アイヌ民族に心から敬意を示し、熱心にメモする兼田教授(加藤雅也)。差別しない兼田教授に感激するテル。
その兼田教授に勧められ、テルは上京する。カムイユーカラを日本語に訳そうと奮闘するが…。
知里幸恵さんが書いた「アイヌ神謡集」の序文の朗読が胸を打つ。深い愛情と悲しみ。なんて胸にしみるのでしょうか。
(予告編にも少し出ています!)
ユーカラを(本業がミュージカル歌手の)島田歌穂さんが家の土間で朗々と歌っておられて、泣きそうになりました。
カムイユーカラは節をつけて歌う!
こんなふうに。
ただ語るのではなくて、歌うのです。
土間に座り、拍子を取りながら
うっとりと聞きほれるアイヌたち。
私も聞きほれました。
アイヌの人々は文字を持たなかったけれど、アイヌの神話や昔話、人としてどう生きるか、大自然の恵みに感謝する心を、カムイユーカラを聞いて育ち、学ぶことができたそうです。
文字を持たなくても口頭で千を超えるユーカラを代々伝承してきたそうです。すごいなあ。全部、覚えているのです。
しかし、日本人(和人)は北海道を侵略し、アイヌ民族から土地を奪い、アイヌ語を禁じ、アイヌ民族の子どもたちを日本語の小学校に通わせます。小学校でアイヌ語を話すと、教師に殴られたり。そして教育勅語を暗唱させられたり。
「あ、イヌの子が来た」とバカにしたり、
暴力をふるったり。
そういうアイヌ民族への和人の差別も描かれていて胸が痛くなりました。本当にごめんなさい。
幼いころから差別され続けて、テルは「アイヌはダメなんだ」と思い、自分を卑下します。そんなことないのに!
差別は、差別する方が100%まちがっているのです。
まちがった情報(アイヌは差別していいと)を与えられ、まちがいを教え込まれて、まちがったことをしているのです。
生まれた瞬間から「差別しよう!」と思っている赤ちゃんはいないと思います。周囲の人から教え込まれて、差別するようになってしまうのです。。
当時、「アイヌだから」という理由で入学を拒否されたり、入学できた学校でもいじめられたり。
道を歩いていても追いかけられていじめられたり。
日本人の研究者がアイヌのお墓を暴いて遺骨やお墓に収めた宝物を盗んでいったり。ひどい。
しかし、兼田教授はちがった。
テルたちに心から敬意を示し、礼儀正しく接し、「アイヌ民族は素晴らしい」と明言した。その姿を見てテルが「アイヌであることを恥じなくていいのですか」と驚くシーンで、涙が。。
恥じるどころか、堂々としていいのです。本当は。
あんなにいじめられたら堂々とするのはむずかしいかもしれないけど…。
いじめられるどころか、虐殺されてもきているのですから、どんなにこわかったことでしょう。
アイヌとして生きているだけでこわいでしょう。
いつ何をされるかわからないのですから。
命の危険さえあったのです。
兼田教授とその奥さんは、上京したテルを自宅に居候させて大切にします。
二人の優しさが嬉しかったです。
兼田教授と奥さんの関係も、よく見ると対等でよかったです。
ところどころにアイヌの神さま、フクロウの映像が出てくるのも素敵でした。
足のわるい叔母さんの家に、当たり前のように薪を届けるシーンも好きです。💖
そして、アイヌの青年、一三四(ひさし)の声が透き通っていて、光か星か清風のよう。
憎しみも邪心もない声色。
ただただ澄んでいる。
あんなにいじめられてるのに、憎しみも邪心もない。
悲しみといたわりはある。
さりげなく目立たないのですが、その声の澄んだ響き方に胸を打たれました。
役者さんすごい。
演技なのだろうか。それとも本当にそういう人なのだろうか。
でもそういう部分がなかったら、そういう声は出せないよなあ…
最後の方の、一三四の決心にも胸が痛くなりました。
この先、どんな大変さが待っていることだろうかと。
厳しい歴史を生き抜いてきたアイヌの人たちが、これからうんと大切にされていくことを願っています。
そして、どの人も大切にされる世の中を作っていきたいです。
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赤ちゃん~子ども時代に教え込まないためにできることがあります!
「アイヌ神謡集」
銀のしずく記念館
知里幸恵さんの記念館です。ぜひ一度行ってみたい!
・「アイヌの結婚式」・
「チセ・アカラ ~われらいえをつくる」をみて
ドキュメンタリー映画です。すべて自然素材で家を建てる。
・「チロンヌㇷ゚カムイ イオマンテ」をみて
ドキュメンタリー映画です。
最後のイオマンテ(神送り)かもしれない。
・「大地よ アイヌとして生きる」
ドキュメンタリー映画です、宇梶静江さんの話です。
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