あごひげ
久々の 不精 あごひげ
白い ひげ 混じるのに
改めて 気づく
髪の 白いは 慣れっこで
白い ひげに 驚くのは
傍目から見れば おかしかろうが
過ぎ去りし日
白いあごひげ 四角に はやした
おっさんが 飲み屋の 二階で
暴れていた
しらふでは おとなしい
そういう よくある ことで
指輪はずした 奥様達や
伸び悩んだ 美大志望や
美術趣味 高じた おじさんたちと
汗 にじみ出る
冷房のない 飲み屋の二階で
暴れた 白い あごひげ
抑える 皆の衆
困り顔の 講師
時を経
若者達と カラオケの
おおとりに
「人生が2度あれば」を
私に うたわせた
若者
過ぎ去りし日
自分の なじみの店で
「おら東京さ行くだ」を
私に うたわせた
同郷 の先生
そうやって
そうやって
あごひげ ながめて
思い出した
かなり前と ちょっと前
良かろう
私は
あと 三倍 生きるから




