雲見のセミ鯨 | 献食菜集

雲見のセミ鯨

雲見の湾に 
まだ 子供のセミ鯨が
迷い込み


浅瀬にのりあげ
自分の体重で 胸を押し付けてしまい
死んでしまった


雲見の優しい人たちは
死んだ セミ鯨を
湾から引き上げ

 

和歌山の 捕鯨の歴史をもつ 人たちと
セミ鯨を 解体し


骨を 資料館 に展示し

石碑を建てて 弔った 


建物一杯 に広がる
大きな 子供の セミ鯨 の 骨格標本


彼の親は ある日 突然いなくなった
自分の子が 
おだやかな雲見の湾に眠るのを
知るだろうか


冥福を 祈る


安らかに 眠れ
雲見 の セミ鯨