こんにちは!
アラフィフ、ワーママのなおです。
障害を持つ5歳の男の子を育てています。
 
 
ブログを訪問してくださり、
ありがとうございます。
 
 
 
私のことを知っていただくために
ストーリーを書き始めました。
 
 
 
ここまでのストーリーはこちらから
 
 
 
 
 
 
 
 
親元を離れて上京し、
憧れの大学でのキャンパスライフが始まりました。
 
 
ボンジュールとメルシーくらいしか知らず、
海外経験ゼロの私に対し、
周囲は中学からフランス語やってましたって子や
帰国子女や留学経験者がほとんど。
 
 
フランス語の授業は、
1クラス30名という少人数制で週に15コマもあり、
月曜~土曜までビッシリ入っていました。
 
 
当然、先生は学生の顔と名前も覚えているし、
授業中は何度も当てられるし、毎回宿題は出るし、
本当に厳しくて、ついていくのに必死。
 
 
空き時間にも勉強しているような
地味~な学生生活でしたが、
まったくゼロから始めた外国語を
だんだんと習得していけるのは楽しかったです。
 
 
2年生になると、クラスの中で留学に向けて
準備を始める子が出てきました。
 
 
大学には提携を結んでいる海外の大学と
単位交換できる制度がありました。
 
基礎固めができた3年生の1年間を海外で過ごし、
戻ってきてから4年生の授業を受ければ、
休学せずに4年間で卒業できるわけです。
 
 
大学に入る前から留学したいと考えていたので
両親に相談すると、快く「行っておいで」と
言ってくれました。
 
 
 
1990年2月、私はフランスへ飛び立ちました。
 
初めての海外でした。
 
 
 
私が留学したのはアンジェという
パリからTGVで1時間ほどのフランス西部にある
田舎町でした。
 
 
シスターが運営する女子寮に滞在していて
世界各国からの留学生、フランス人学生もいました。
 
 
 
 
2年間、大学でみっちり勉強していったものの、
全然聞き取れず、それでもたくましい留学生たちは
たどたどしいフランス語で
ガンガンしゃべっていたけれど、
元来の引っ込み思案な性分がここに来て出てきてしまい、
なかなか自分から話しかけられませんでした。
 
 
授業でも貝のように口をつぐんでいて、
先生からしょっちゅう
「なおの声が聞こえないわよ」と言われていました。
 
 
留学生向けのコースに在籍していたので、
同じクラスの人たちもフランス語のネイティブでは
ありません。
だけど、しゃべる、しゃべる、本当によくしゃべる…
 
まさにカルチャーショックでした。
 
 
 
「このままじゃ何のために留学に来てるのかわからん!」と
自分を奮い立たせ、寮の食事のときに、
話したことがないフランス人学生が座る
テーブルに入り、
自分から話しかけたりしていました。
 
 
 
 
皆さんはフランス人ってどんなイメージでしょうか?
 
私の留学前のイメージは
個人主義でクールで物事をはっきり言う人たち…
だったんです。
人にやさしいとか親切という印象はありませんでした。
(フランス人に対してめっちゃ失礼ですね、ごめんなさい)
 
 
実際に接してみると、
確かに最初はとっつきにくいです。
見るからにオープンな雰囲気ではないし、
向こうから積極的に声をかけてくるわけでも
ありません。
 
 
だけど、一度親しくなると、とてもオープンで
すぐに家に招待してくれ
家族みんなで歓迎してくれたり、
親身になって相談に乗ってくれたり、
とても愛情が深い人たちだとわかりました。
 
 
 
いろんな国の人と話していると、
育ってきた文化や言葉は違うけれど、
同じようなことで喜んだり悩んだり、
みんな同じ人間なんだなと親近感を持ちました。
 
 
その人たちにとって初めて接した日本人が私!
という場合もあり、質問攻めにされたことも。
「日本ではどうなの?」
「日本人はどのように思ってるの?」
なんて聞かれたら、私はまさに日本代表として答えてるようなもの滝汗
 
 
 
それに日本のことを訊かれて初めて
自分は日本のことをよく知らないことに気づかされました。
 
 
こんなに日本のことを勉強したいと思ったことなかったです。
 

 
 
 
 
寮や学校で出会った人たちの中には、
高校を卒業して、すぐに大学に入らずに来た人、
社会人経験を経て、
仕事を辞めて来ている人もいました。
 
 
特に年上の社会人経験がある人と
深く語り合えたのはよかったです。
 

 
 
いろんな生き方があっていい、
一度就職しても辞めたっていい
決められたレールなんてないんだって思えました。
 
 
街を歩いていても
人目を気にせず、
自由にふるまえる自分がいました。
 
 
日本だと歩き食いは下品って思う自分がいて
(小さい頃に親に厳しく言われた)
でもフランスだとバゲットかじりながら歩いてたって
誰も気にしない。
 
 
友人が紹介してくれた男性のアパートに
泊めてもらって
パリ観光したこともありました。
 
 
もちろん何もありませんでしたが、
会ったことのない男性の家に泊めてもらうなんて
日本では考えられなかった!
 
 

 
 
 
日本を離れている間に、
こうじゃなきゃっていう枠が外れて
自由になれたような気がします。
 
 
 
優等生タイプで
親や先生の期待に応えなきゃ!
しっかりしなくちゃ!と
自分をがんじがらめにしがちだった私。
 
 
初めて日本を出て1年間過ごしたことで、
自分の生き方は自分で決めていいのだと
思えるようになっていました。
 
 

 
 
この1年間があったことで、
私のその後の人生は大きく変わっていくのです。