坊主・落語 OFFICIAL BLOG -12ページ目
ぶっきらぼうで
ぶきような
これぞ昭和の親父という
そんな町のおじいさんでした。
「信仰心なんてないから」と
お経は短くしてくれ
本堂にも滅多にあがらない。
ただ、
お寺の庭そうじだけは
ことあるごとにやって来て
1人で黙々してくれていました。
理由を聞いたら
「子どもの時に、悪さばかりしとったから」
とそれだけ言うと立ち去ってしまう。
みんなの輪に入らず
そうじが終わったら
「じゃっ」と自転車にまたがる
ぶっきらぼうで口べたな
おじいさんでした。
そんなおじいさんが
私は大好きでした。
私にとっての
ぶっきらぼう菩薩さまでした。
また来世で。
久しぶりに再会した友と
久しぶりに語りあいました。
気づけば
2年ぶりの再会!
魂がしずかに
喜ぶそんな時間でした。
「一期一会」。
一生に一度の出会い。
毎日会う家族や友人であったとしても
言葉をかわすその一瞬一瞬は
一期一会であり
一生に一度の出会いとのこと。
この人生で、あと何回、
今日の友と
今日のような語らいができるかな。
そんなことを想うと
今日の
時間にしてみれば2時間でしたが
私の人生の宝物だと
心からそう感じました。
再会に、ありがとうございます。
今月、初めて水呑町で落語。
地域サロンにお邪魔いたしました。
同じ話を
お客さんの年代は変わらなくても
地域や場所、人が変わると
こうも反応が違うのか...
手応えがなかった。
逆にいうと今までが
よくウケてたなあ。
去年からはじめた素人落語なのに。
と、よくよく振り返ってみたら
そういえば、場に1人や2人は
盛り上げてくれる
ひょうきんなおじいがいた。
「ひょうきんだなぁ」と思ってたおじいに
気づかぬうちに、自分の実力以上のものを
引き出してもらっていたとは、恐るべしおじい。
そう想うと
あの場所も、あの場所も。
良い場所・人に、
どれだけ巡り会えていたか
助けてもらっていたかに
人知れず、胸が熱くなりました。
手応えなかった今回も
こうやって振り返ることができた
大切な一席でした。

