Thoroughbred World
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G1サラブレッドクラブ全頭斬り2024 61-68

61.タイムトラベリングの23(ポエティックフレア)★★

 

タイムフライヤーの弟になりますが、ずいぶんと当たりが出ておらず母は超高齢となってきました。常識的にはかなり狙いづらくなってきましたね。この血統の特徴としては募集時に見栄えする馬が少ないので判別が難しいです。

馬体は2月生まれの牡馬としてはちょっと薄いですね。トモの頂点が低く非力な印象が強いです。ポエティックフレアがどのような成長曲線を描くのか掴み切れていませんが、やや低いところからのスタートになりそうで、ギャンブル性の高い一頭です。

 

 

62.クロスセルの23(リアルスティール)★★

 

祖母のトップセラーからはG1で活躍馬を連発。4頭募集してすべて複数勝ちと素晴らしい相性の良さでした。そしてその孫にあたる本馬もノーザンファームからG1に提供してくれましたね。父はリアルスティールですが、母系の影響から芝馬タイプでしょうか。

馬体はかなり細身で膝下が長くすらっとした立ち姿。前後ともに筋肉量は及第点で出資馬のスティーロポリスの募集時のような雰囲気です。歩様は肩が立ち気味であった影響か、少し前肢の捌きがぎこちない歩様。これだとあまり距離も持たなそうなんですよね。

 

 

63.サマーローズの23(ミッキーアイル)★★

 

母系ティークリッパーですが、この一族もなかなかオープンクラスまでいけないレベルですし、勝ち上がり率も厳しくだいぶ厳しくなってきました。父ミッキーアイル×母父ハービンジャーはメイケイエールと同配合。

コンパクトな馬体でやや筋肉量に乏しく、直飛気味なこともあって、トモに容積がありません。動きは軽さもあってまずまず。血統的なことを考えるとなかなか強気にはなれませんね。

 

 

64.サイマーの23(シルバーステート)★★★★★

 

今年のクラシック路線で存在感を見せたサンライズジパングの妹。父がシルバーステートになったものの、3200万円募集であればそれほどの値上がりは感じません。

馬体は厚み抜群で胸も深く力強さを感じます。やや外弧歩様気味ではありますが、気になるところはそれぐらい。トモの筋肉量もよいですし、動きに重さがないのがいいですね。あとは大きくなりすぎないことを祈りたいです。

 

 

65.スアデラの23(ゴールドシップ)★★

 

地方オーナーズでの募集が主だったスアデラの仔ですが、2歳世代のパースウェイドを中央でデビューさせ、いきなり新馬戦を2着と頑張りました。母の年齢的にもこれからがピークですが、この馬はゴールドシップを迎えたことで社台ファームおなじみのサンデーサイレンス3×3が発生。ちょっとアベレージが下がっている印象がありますね。

馬体は前後ともにバランスが良く見せてはいるものの、前肢がムキムキすぎて異様に目立ちます。その分ガニ股になって硬い印象がありますね。ゴールドシップにしては腹袋が足りなくて重厚感もないので、そのあたりがもうちょっとついてくるとよりよいでしょうか。姉は完成度抜群だったので少し差があるように見えます。

 

 

66.ローズマンブリッジの23(ベンバトル)★★★

 

ドゥアイズの弟を再びG1へ。ノーザンファームの親心でしょうか。しかし、ベンバトルの初年度で、父はビッグレッドファームにいる馬ですから、なかなか産駒を見る機会がないですね。ドバウィですし、ドバイターフで日本馬を完封していますから、日本の馬場への適性も欧州オンリーの馬よりは良さそうです。

凛々しい顔立ちとすらりと伸びた胴、立ち姿のバランスは悪くありません。まだ筋肉は付ききっていないですが、トモの容積も十分です。ただ、歩かせるとかなり強い外弧歩様なので、それは気になります。良さそうな馬ではあるんですけどね。

 

 

67.ペアレンツプレアーの23(St.Mark’s Basillica)★★★★

 

St Mark’s Basilica×Kingmanと欧州の最強同士の配合。母も重賞勝ち馬ですし、血統構成はめちゃくちゃ豪華で文句なしの良血馬ですね。中内田厩舎所属で海外血統も得意ですし、非常の楽しみなプロフィール。

馬体は初仔だけあって若干サイズが足りないですが、トモの容積とフレームのバランスが非常にいいですね。ここからしっかり成長してこればかなりいい馬体に育っていきそう。あとは、日本への馬場適性がどれぐらいあるか。重いとか緩い感じはないだけにこなしてくれそうに見えますが。

 

 

68.フォークロアの23(Yaupon)★★

 

ツアーバスの中でYauponが話題になり、この血を求めていたとのことですが、本当に求めていたのは母系の方じゃないかという気はしますね。コントレイルを産んだ牝系。3歳世代のミスティックロアも活躍していますし、ちょっと母は高齢ですがリスク承知で突っ込めるかというところでしょう。

馬体は大型なうえにトモが非常に高く、先々はかなりのサイズに成長しそう。さすがにちょっとオーバーペースです。歩かせると右前脚が内向気味で、故障リスクも高まりそうですね。

胸が深く肺活量はOKですから、短めの距離が良さそう。なんとかノートラブルでいって、規格外の活躍を見せてほしいところです。

G1サラブレッドクラブ全頭斬り2024 51-60

51.ジュエルタワーの23(マインドユアビスケッツ)★★★

 

ゴールデンサッシュ牝系ですが、プリンセスゴールドからはなかなか大物が出ていません。母ジュエルタワーは1勝止まり。マインドユアビスケッツ×クロフネなので、牝馬に出たのが惜しいです。マインドユアビスケッツは母父サンデーかミスプロで上位独占されているので、その点も狙いづらい。

馬体は初仔ながらサイズは十分。まだトモが高くさらに成長しそうであまり心配はいらないでしょう。前後のバランスでいうとちょっとトモに幅が足りない印象はありますね。ここが成長とともに整ってくるとさらによしです。歩様も若干硬めですが、ダート路線と決まっているなら許容範囲でしょう。

 

 

52.イッツオンリーアクティングダッドの23(ルヴァンスレーヴ)★★

 

3頭連続のG1サラブレッドクラブ募集ですが、上はともに未勝利。特にイッツオンリーユーは募集時かなり良く見えて期待したものの、惜敗連発で勝ち上がれませんでした。手塚貴久厩舎から寺島良厩舎へ変更となるのでグレードダウンしている感は否めません。

4/30生まれで馬体はまだまだ子供っぽいものの、管囲はあるので成長は期待できそう。可動域も十分ですが、右前が被り気味でちょっとぎこちないんですよね。これが非常に気になります。

 

 

53.ソロダンサーの23(ルヴァンスレーヴ)★★★★

 

低価格帯で見栄えのする馬体を毎年輩出するソロダンサーの仔。初仔のスクーバーが3勝を挙げていいスタートを切りましたが、ブレイキンが腰フラで未出走引退。全兄のバルジールは順調に進んでいるようですね。

今年は初の牝馬ということもあって、これまでの産駒と比べるとちょっと軽さがある方でしょうか。でも5月生まれの牝馬としては上々でしょう。トモが大きく、後肢の入りはとてもよいですが、前肢は繋ぎが短いこともあってか、ちょっと硬めです。ダート路線の牝馬なので狙いづらいですが、このお値段なら回収できる可能性もありそうですね。

 

54.マエストラーレの23(ナダル)★★

 

ルヴァンスレーヴを産んだマエストラーレですが、その後は徐々に繁殖成績を切り下げており、本馬は17歳時の産駒。そろそろ活力的にも難しくなってきました。父がナダルでサイズは出そうではあったのですが、中サイズぐらいですね。

馬体は管囲18.8cmがダートで戦うにしては気になるポイント。厚みは十分で上体だけなら完全なダート馬ですね。あとは、繋ぎが緩いところもダートではちょっとマイナスでしょうか。歩様はまずまずで、ダートで戦うにはちょうどいい硬さでしょうか。

 

 

55.アルアマーナの23(ナダル)★★★★

 

2年連続のナダル産駒ですね。オネストリーダーリンの血はディアマイダーリン以外がイマイチで、そのディアマイダーリンの仔ですらちょっと不振気味なので、母系の勢いとしては微妙です。母は2009年産ですから、年齢的にもここぐらいまでがギリギリの範囲でしょうか。

馬体はナダルにしてはちょっと小さいかなという気はしますが、生まれを考慮すれば平均的なサイズ感。まだまだ伸びしろを残している体つきなので先々は良さそうです。

踏込もしっかりしていて、首を使えるし活力があるようですね。

前肢の出し方がバラバラでほんの少し右前脚が内向気味なのが気になりますが、そこさえ持てばお値段以上の活躍を期待できるのではないでしょうか。

 

 

56.ターフェルムジークの23(アドマイヤマーズ)★★

 

母系はプアプー。オーシャンブルー、アルメリアブルームから長らく当たりは出ていません。母はタフに26戦走り抜いたこともあり初年度からはサイズの小さい子が出てくるのかと思いきや大柄。この馬も胸囲がしっかりしていてサイズの心配はありません。

馬体はがっちりして、前後とも筋肉量は豊富。ですが、右前肢の肢軸にちょっとズレがあるように見えます。歩かせても少し癖が強いので、体重が増えてくると逆に心配。馬力は十分だけど、脚が持つか…というタイプでしょうか。

 

 

57.サーティーンスクエアドの23(イスラボニータ)★★★

 

上2頭はShowcasing、Vekomaとなかなか適性を読みづらい配合。ようやく日本の種馬とのカップリングになりました。兄のオンザスクエアは福島デビュー予定。1歳の11月で山元に移動したことが話題になりましたね。

4月生まれでまだトモが高く、成長余地は十分残していますが、現状ではややトモが薄く、前傾姿勢になっています。歩様は外弧気味ですが、横から見るとシャキッと歩くことはできています。全体的にももうちょっとパンプアップしてもらいたいですね。

 

 

58.トロイメントの23(サトノクラウン)★★★★

 

ブラックタイプはどんどん増えていきますが、ずいぶん遠いところの話。トラウムからがこの母系の実質的なスタートで、勝ち上がり率も悪くなくお値段以上の評価はしたいところ。母のトロイメントは22年1月まで走って繁殖入り、生まれから逆算しても即種付けしていることは間違いなく、その点は気になります。

馬体はがっちりしていて父のいいところが出ているようには思います。踏込が相当深くグイグイ進むような感じ。背中も長め、首も長めで推進力がありますから、芝の中距離以上で楽しみなタイプでしょうか。

 

 

59.オールポッシブルの23(ニューイヤーズデイ)★★

 

ディフィカルト牝系。ダート路線で活躍してきた馬が多い中にあって、母は異色の芝馬タイプの活躍馬。短距離を主戦場としてきましたし、ダート馬でも走れると言われる新潟直千で好走実績を出してきたのはここへの布石となりそう。新種牡馬リーディングで3位と良いスタートを切った父の産駒ですが、ダート路線なので、むしろ活躍はこれからでしょう。

馬体は非常にバランスがよく、綺麗な造り。逆に言うとがっちりとした筋肉はありません。血統的にダートですから、もうちょっと筋肉量を増やしたいところですね。トモが薄く踏込も浅め。気合が乗っていないような感じもします。

 

 

60.カラフルデイズの23(シスキン)★★

 

ドレフォン産駒のカラフルキューブが活躍。母系はアベレージ型で大活躍する馬は少ないものの、みんな複数勝ちぐらいまではいけるという点では優秀。本馬15歳時の仔ということもあって、ちょっとギリギリかなという気はしますね。

1月生まれということもあってすでに相当でかいのですが、さらに大きくなりそうな雰囲気のトモ高があります。背中が長くて緩い造りで、完成系でもずいぶん緩いままなのではという気はしますね。

G1サラブレッドクラブ全頭斬り2024 41-50

41.サトノガーネットの23(エピファネイア)★★

 

祖母のビートリックスキッドは中堅クラスの繁殖牝馬。その中でもサトノガーネットは稼ぎ頭で中日新聞杯を制覇。血統的にはよくあるエピファネイア×ディープインパクトですが、数の割にはホームランこそちょっと少ないかもしれないですね。まだ若い時期のディープインパクト肌ですからどうしてもサイズの懸念は気になります。

馬体は背中が長く、頭が高い立ち姿。ちょっと頭が上擦った歩様をしますし、背中の甘さを感じます。頭が高い分肩の可動域が足りない感じもありますね。エピファネイアの牡馬にしてはちょっと安い感じもありますし、ちょっと自信がないのかな…。

 

 

42.セウラサーリの23(エピファネイア)★★★

 

サマーナイトシティ母系の3勝馬。GⅠ馬2頭の下になりますので、イメージ以上に良血馬ということになると思います。芝の中距離路線同士のカップリングでこの馬もそういった路線になりそうです。

やっぱり初仔ということもあって、全体的に尺が足りないですね。トモ高ではありますが、幼いというイメージはそれほどなく整った馬体ですので、あまり大きくなるとは思えません。トモの容積があって瞬発力は秘めていそう。能力はありそうですが、それを発揮できるような成長ができるかがポイントになりそうです。

 

 

43.パシフィックギャルの23(ロードカナロア)★★★

 

POG人気もした母は大人気アイランドファッションの母系。産駒も走りそうな雰囲気がプンプンしていたのですが、思ったほどこれという産駒が出ていないのが現状。頭数もそれなりに出ているので、そろそろ活躍馬が出てこないと厳しい立ち位置になりそうですね。

馬体は脚が長く、背中が短めのコンパクトな造り。コンパクトではありますが、遅生まれで幼いという印象はそれほどありません。トモがやや薄く、頭が高いところがありますが、パンプアップとともに良化してきそうな雰囲気はあります。

 

 

44.メリオーラの23(ロードカナロア)★★★

 

シュヴァルグラン産駒でリステッド入着というなかなかの活躍ぶりを見せています。それ以外の産駒はそれほど結果が出ていませんが、ちょっと種牡馬に恵まれていなかったからかなというのはあると思います。父がロードカナロアになりますが、サンデーを持たない牝馬というのがどうなるでしょうね。

馬体はトモが圧倒的に高く、まさに成長途上の造り。トモが高すぎて容積が足りず、背中もちょっと短く見えます。踏込もちょっと硬めなイメージがありますが、これが短距離ということならOK。母系は中距離ですが、父の方にキャラクターが寄っていきそうです。

 

 

45.ワンダーオブリップスの23(キズナ)★★★★★★

 

今年話題になったキズナ×デインヒルの配合。母からは早速ブラックタイプ馬が登場し、まだまだ若いなかで早速成果を出しました。父がジャスタウェイからキズナということなので、種牡馬的にはジャンプアップ。これで確実に走るわけではないところが競馬の難しいところですが、まず走ってきそうだなという雰囲気がありますね。

馬体はいかにもクラシック向きで四肢のバランスがいい造りです。踏込が鋭く可動域も十分で、トモの入りもかなり深くスムーズさも感じます。

高性能のエンジンを積んでいそうで、決め手の違いで飲み込んでしまいそうですね。

 

 

46.ヴィクトリーマーチの23(モーリス)★★★

 

すでにベテランの域に達しているヴィクトリーマーチの産駒。ビーオンザマーチは早期デビューして3勝と頑張りましたが、残りが低調で成績としては微妙です。アグネスタキオンの肌で体質の面に問題があるかもしれません。

馬体はモーリス産駒らしくいい尺で成長曲線としてはOK。大きな歩様で力強く歩くことができています。肩が立ち気味で前肢が硬めなので、距離適性は短め。頭が高いので、もう少しトモに筋肉がついてくるといいですね、

 

 

47.ザガールインザットソングの23(ブリックスアンドモルタル)★★

 

母の産駒はシングザットソングが重賞制覇。それ以外が低調。ブリックスアンドモルタル産駒も急激に影が薄くなったように、値段の割にちょっと買いづらさを感じる一頭です。本馬はサンデーもキンカメも持たないので日本競馬への適性はやや疑問が残ります。

馬体は4月下旬生まれとしてはしっかりしていて及第点。比較的大柄になりやすい血統構成なのでそこは問題ないでしょう。トモが若干薄めに見えて、さらに外弧歩様というのが気になるポイント。成長とともに解消してくると良いですが、現時点ではちょっと弱めですね。

 

 

48.フィーユダムールの23(ブリックスアンドモルタル)★★

 

障害の活躍馬ブラゾンダムールこそいるものの、産駒成績が低調なメダリアダムール牝系。母は1勝。産駒は生まれているはずですが情報なし、どこにいってしまったのか…。3頭連続で競走馬になれていないということですよね。

5月中旬生まれですがサイズ的には十分。成長は早いように見えます。肩が立ち気味なのですが、歩かせてもやっぱりかなり窮屈に見えますね。トモはちょっと薄めですが、逆に動きは良いです。右前肢がちょっと内向気味なので、脚元もやや不安が残ります。

 

 

49.レジネッタの23(レイデオロ)★★

 

レイデオロにフレンチデピュティですから、やや硬質な馬が出そうな組み合わせ。母は桜花賞馬レジネッタで、産駒もまずまず頑張っていますね。突き抜けるものはないですが、安定して3勝する馬が多めです。ただ、相当高齢になってきているので、活力的には疑問が残りますね。

馬体は2月上旬生まれとしては細身ですっきりした形。脚も細めでちょっとサイズも足りないかなという印象。繋ぎの柔軟性に乏しく、トモの返しは素晴らしいですが、前肢が負重に対してい沈んでいかないので、フレンチデピュティの良くないところが出てるかなといったところでしょうか。

 

 

50.アプリコットフィズの23(オルフェーヴル)★★

 

名門牝系出身の重賞勝ち馬の母の産駒。とはいえ、これといった活躍馬を輩出できぬまま、かなり高齢になってきました。未出走のまま引退した馬もいますが、デビューした馬はとにかくタフに走り続けているので、産駒によって体質にばらつきがあるように感じます。

馬体はやっぱり毛ヅヤが悪くちょっと怖さが先行しますね。全体的なバランスは整っているように感じられます。背中が少し長めで距離が持ちそうなのですが、肩は立ち気味でちょっと前肢は硬く映ります。距離適性もどっちか読みづらさがありますね。

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