極私的映画と音楽のススメ -15ページ目

極私的映画と音楽のススメ

印象に残る映画には印象に残る音楽がある。
思い出の名場面に流れていた音楽、言葉などをご紹介


天才的な頭脳を持ちながらも

幼少時の虐待によって心をとざす少年




最愛の人をなくして失意の日々をおくり

心を閉じてしまった医師




この二人が出会い、語らい、そして心が安らいでいく


そんな心の微妙なゆれ動きを見事に描いた秀作といえるでしょう。




つらいことがあったとき


どうしても一人でいたくなってしまう

だって他人とあったとしてもうまく笑えないような気がするし

第一そんなときに何をはなせばいいのやら


そんな想いで

心を一定期間閉ざしてしまった経験は誰にでもあると思う。



けれど幼児虐待で負った傷の深さは

これとは比較しようもない



そういう痛手を負ったものと理解しあう第一歩

それは会話でしょうね。



会話して、理解しあうことで、

お互いの間に信頼感が生まれる。


そうするとすこしずつ

心の壁がとれていくんでしょう。




対話の大切さ


人と人のつながりは

サイバー上のつながりよりも何重にも重い。


だからこそ

親子であれば肌と肌のふれあいが必要なんですね。




みなさん

つながりをたいせつに





家族との関係。



先のブログでも、血は繋がっていなくても、感情の部分で繋がっていれば

それは家族じゃなかろうか?と書きました。



きっと、それは、どんな場面にも当てはまるんでしょうね。


そんなことをぼんやりと考えていたら、この映画を思い出しました。


先生と生徒が熱い信頼関係で結ばれている。

これだけで、キーティング先生と、生徒たちは家族同然なんだと思います。



この映画が単なる学園ものではなく、

幅広い世代の絶大な支持を集めた理由。



それは、きっと彼らの関係に、家族を見出しているからなのでしょうね。

そして、自分のことのように共感できるからかもしれません。



こんな雰囲気の教室。

田舎のほうにはまだあるのかもしれませんが、

都会の学校では、はたしてどうなんだろう・・・



現代の社会が失ってしまった大切なものを

ここでも見ることが出来ます。



キーティング先生が生徒に向けて言う、

「I do believe you」という言葉は、熱い信頼関係から出ているんだろうな。


だからこそ、強調の「do」を、使っているんだろうな。

そう思います。


熱い信頼関係で結ばれていること。

それこそ家族の証なんだろうと思います。



そういえば、日本の「学校」という映画。

この映画でもこんな信頼関係を見ることが出来ました。

「幸せ」について語る十数分。

彼らは家族のように、気持ちが通じ合っていたんだろうな。

http://ameblo.jp/bluenote7777/entry-10003589072.html



ロビン・ウィリアムスでは最高の作品だと思っています。




このブログは再録です。

ロビン・ウイリアムス出演作品をご紹介しています

(初投稿:2005/9/18、再投稿:2006/7/12)



笑うこと。
これって健康を維持するための秘訣なんですってね。

たえず微笑みや笑顔の絶えない家族の中で
そだっていった子供は必然的に健康なんだそうです。

きっとそれは笑うことで心が豊かになるからでしょうね。


そんな笑いを治療に取り入れた医者がいるとしたら??

病気じゃなくっても一度はお会いしてみたくなってしまいます。
でも実はその方は存在したんだそう。
ハンター・アダムスさんがそう。


彼は、笑いや微笑が、病気によってもたらされる鬱状態に勝ることを発見し
以後、治療に取り入れていったんですって。


おそらくこの治療方法に行き着くまでには彼自身、
つらい過去があったに違いありません。

その過去から立ち直ることが出来たのはきっと
笑いがあったからなんでしょうね。



なんとなくつらいとき、
疲れたとき
うつむきがちになってしまうとき

そんなときは思い切って笑ってみよう。


そうすると悩んでいたことがとてもちっぽけなものにみえてきて
リフレッシュすることができるはず。



笑いのある日々。
次世代の子供たちに伝えていけるだろうか。
現時点での課題です。


ジャック・レモンとシャーリー・マクレーンの

気ままなコメディです。



自分の部屋を上司の逢引の場として提供していた男。

そんなある日、上司とともにその部屋を訪れたのは

思いを寄せていた彼女だった・・



そんなことから始まるストーリー。



昔の映画のいいところって、何かなあって考えてみることがあります。


それは印象深い台詞やシーンが必ずあるということ

これは現代の映画には、とくにハリウッド超大作には

まったく見られません。



たとえば・・・

・Here's lookin' at you kidとか

・シェーン!カムバック!とか

・鏡台に口紅で書かれた別れの言葉とか

・霧に煙る町をほのかに照らすガス塔とか

・夢の中のシーンがダリの描く風景だったりとか

・広い並木道。向こうから歩いてい来る女性と、車を止めて待つ男性。

 でも女性はそのまま通り過ぎていくシーンとか

・人生に必要なのは愛と勇気と少しのお金という台詞とか

・胎児のように包まるジェームス・ディーンに

・湖に沈んでいく車

・エレヴェーターに恋人が閉じ込められているときに

 絶望した表情で町を歩くジャンヌ・モロー・・・

そして

・rain drops fallin' on my head♪に

・タラのテーマ♪



この映画では

・帽子をかぶり道化を演じるジャックレモンと

・コンパクトに写るシャーリーマクレーンの涙でしょうね



いやーいい映画ですよこれは。

クラシック映画を見ながらゆっくりとした午後を過ごすなんて

おつなものですよ。


シャルロット・ゲンズブールを見たくて見に行った映画です。

この映画のシャルロット・ゲンズブールは素晴らしい演技を披露しています。
おそらく彼女の作品の中でも1,2を争う出来なのではないでしょうか。

とくに冒頭のタバコをすって、歩いてくるシーンは素敵でしたもの!

しばらく見とれてしまいました・・


確かセザール賞の助演女優賞をとったんですよね~


この映画で描かれるのは、ごくごく普通の家族の風景。

夫の不倫に悩む妻。
孤独にさまよう妹。


家族間だけでなく、自分自身にも問題を抱える人々。

彼らをつないでいた紐のねじれが、自然にほどけていく。

クリスマスに家族の間にできていた溝がしだいに埋まり、
家族の距離が近づいていく。


そして、新たな旅立ちも訪れる。



単純なストーリーだけに、ぐっとくるものがありました。


クリスマスには、こういうほっとできる映画がいいですよね。
ぜひご覧になってくださいね。



●シャルロット・ゲンズブール出演作

『僕の妻は、シャルロット・ゲンズブール』

http://ameblo.jp/bluenote7777/entry-10003202493.html



個人的に大好きなシャルロット・ゲンズブール主演作。


夫のイヴァン・アタルが監督&出演してます。

両者実名で、自分自身を演じております。

シャルロット・ゲンズブールといえば、

両親はセルジュ・ゲンズブールとジェーン・バーキン。


セルジュ・ゲンズブールは、多方面で根強い支持を得ていますね。

(メロディセンスがあって、どの曲もメロディがすばらしい)

彼の曲をJAZZ風にアレンジして演奏しているピエール・アラン・クアルチュという

方のCDもお勧めです。

http://www.aaaa.co.jp/item/00000425713.html


シャルロット・ゲンズブールを最初に見たのは「ブッシュ・ド・ノエル」なんですが、

さりげなくタバコをすいながら歩いて登場する場面が

とても素敵で、すぐにファンになってしまいました。


あ、映画とは関係ない話になってしまいましたが、

コメディタッチなんで、のほほんとした昼間にいいかもしれません。
仲睦まじい様子がうかがえて、ほほえましいです。


フランスっぽくない感じなんだけど、

映像とか、構図とかがフランスチック。


フランス映画が苦手な方にはいいかもしれませんね。




このブログは再録です。

シャルロット・ゲンズブール作品をご紹介しています

(初投稿:2005/8/1、再投稿:2006/7/4)


パトリス・ルコント監督の作品です。


これまた非常にフランス的な映画ですね。


舞台はとある遊園地。

遊園地というのは、昼間は家族連れや子供たちでわいわいがやがや

にぎわっています。


夜になるにつれて明かりがともり始め

そのイルミネーションは美しく輝きます。


そして・・

閉園後には暗闇がやってきます。

これまでの喧騒がうそだったかのように

静かな時間がおとずれます



そして翌日にはまた

開園を迎える。



そんな遊園地の一日の流れと

フェリックスとローラの心の揺れ動きを重ねて

捉えた秀作といえるでしょう。



この映画で一番すきなのは

ラストのシャルロット・ゲンズブールの表情。


すべてを理解し、分かり合った末にみせる

あの微笑。



これまでの出来事をすべて水に流せるかのような

アカルイ希望にみちた微笑みでした。



ちょっとしたことで壁にぶちあたって

悩んでいる方にこそ見てほしい作品です。



シャルロット・ゲンズブールのコート姿が

かっこいいですよ!!


人は、他人をみるとき、往々にして外見に惑わされてしまう。


ボロをまとっているもの、汚らしいもの、やんごとなき理由により犯罪を犯してしまったもの(一方的な悪意ではなく)、そんな人たちに関して、冷たい視線を送ってしまう。


もちろん他人であれば仕方ない部分もあるんだけど・・



でも、ここまで極端な例を持ち出さなくても、

大体外見で判断してしまいますよね。


かっこいいとかかわいいとか、笑顔がいいとか、スタイルがいいとか。



でも、きっとその人の”本当”は心の中にあるんですよね。

その心の部分を理解できるかどうか。


全人類の永遠の課題なのかもしれませんね。


この映画の主人公ジュリエット・ビノシュ演じるマダムは、

はずみで犯罪を犯してしまった男に献身的な視線を注ぎます。



たしかに、犯罪は犯した。

でもそれはこの人の”本当”の心ではない。


それをマダムは敏感に感じ取っていきます。



マダムには厳格な、サンピエール島の主ジャンという夫がいます。



囚人との交流はタブー視されうるものです。


ですが、ジャンは妻の気持ちを察してか、この二人の交流を静かに見守っていきます。



この3者の”本当”の心は、限りなく純粋なものなんだと思います。

二人を見守るジャンの姿にとても心を打たれます。


でも、こんな日々は長く続かない。

彼らを悲劇が襲うことになります。

囚人を処刑するために、ギロチンがフランス本土より届けられる。

そして・・・



愛という言葉では陳腐になりすぎてしまいますが、

このラストをみて、痛々しいまでに、愛という感情の熱さ、力強さを感じてしまいました。



こんな形の愛もあるんでしょう。

パトリス・ルコントが描いた至上の愛の姿がここにあります。



ちなみに、現在のタイトルは『サンピエールの未亡人』

原題:LA VEUVE DE SAINT-PIERRE。


VEUVE には未亡人という意味もありますが、ギロチンという意味もあるそうです。


この比喩が、この映画の何たるかをあらわしているような気がします。

映画の結末にもつながるヒントにもなります。



ラストについては多くは語りません。

ただ、おそらくは、人を心で愛する最高の形が描かれています。


名匠の描く、愛の姿。

ぜひご覧になってみてください。




このブログは再録です。

パトリス・ルコント監督作品をご紹介しています

(初投稿:2005/11/12、再投稿:2006/6/29)

髪結いの亭主
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映画のタイトル自体が、固有名詞化してしまった最たるものですよね。

美しい妻とその元で暮らす旦那という構図は、
なんだか、楽園のようではあります。


でも、きっとそんな風にくらしていると、
自分自身がだめになっていくような気がするんですよね。


やはり、自分の生活を守るだけの労働は、しないといけないのかもしれません。


妻は妻で、夫に愛される毎日が永遠に続くことを望んでいたんでしょうね。
でも、永遠には続きません。
ある日、そんなことにふと気づいてしまったのではないでしょうか?


夫は妻の帰りを待ちつづけるわけですが、
この人は、一人ではもう生きていけないな・・とすら思ってしまった。
生きる源が彼女であり、彼は手に職をもっていないのですから・・



しかしパトリス・ルコントの描く愛情は、遠くにあるようで実は
誰もが手の届くところに転がっているんですよね。
それをあからさまに描いているのがすごいなあと思います。



非常にフランス映画的な展開ではありますが、
有名な映画ですので、ぜひご覧になってみてください。




このブログは再録です。

パトリス・ルコント監督作品をご紹介しています

(初投稿:2005/11/13、再投稿:2006/6/28)

風の谷のナウシカ




世界の近未来の風景を描いた作品ですね。



行き過ぎた文明のもたらす悲劇というものが

ナウシカやラピュタを貫いていたような気がします。



でもナウシカは、その愛くるしいキャラクターと

だれでも知っている主題歌によって

蟲との共存をよぎなくされている人類の悲劇性が

スポイルされているような気がします。


このときの教訓が

もののけ姫のあからさまなカタストロフィにつながっているのかなあ

なんておもったりします。



何はともあれ、

音楽やストーリーも素晴らしい作品です。



見ていない人の方が少ないかとはおもいますが

何度見ても楽しめる作品ですね!




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