最近、私が所属する会社のチームでメルマガを配信し始めました。
一部の方にしか届かないのももったいないと思い、ここで掲載します。
(まんまだと怒られるかもなので、多少変更しています)
テーマはダイバーシティ。参考記事はこちらです。
メルマガなので、ブログとして字だらけですが、ご了承ください。
◆シニア社員活用に厚みを持たせる「キャリア自律」
高年齢者雇用安定法が改正・施行された今年、人事部をはじめとした皆さんは、70歳までの就業の可能性を一度は検証したのではないでしょうか。最近では、各社の人事制度設計支援において必ず検討テーマの一つに上がっています。法律上は努力義務であり、様子見の会社も多いのですが、将来的に義務化が想定される中、各社の検討は今後も続くと思われます。
ところで、なぜシニア社員に関する議論は明るさが足りないのでしょうか。ミドル社員以降の「働かないおじさん問題」の延長ともいえますが、穏便に会社人生の最後を迎えてもらおうとしているためとも考えられます。一方で、元気に働くシニア社員は多いです。周りの社員からも建前ではなく本音で必要とされ、頼られているカッコいい人達がいます。
そうした方々は概ね「キャリア自律」をしています。多くの人事部はキャリア自律の重要性を認識し、キャリア面談やキャリア研修を50代前後の社員を対象に実施しています。いわゆるセルフキャリアドックです。
当社が所属するグループに近いNTTコミュニケーションズのキャリア自律に関する取り組みは、多くの書籍やメディアで紹介されています。中心人物の浅井公一氏に話を聞くと、丁寧かつ詳細な設計が成されていることが分かります。その中で特に大事にされているのが「行動変容率」という成功定義を行っている点です。キャリア面談を通じどれだけの社員の行動が変わったのかを算出・指標化し、施策の妥当性や改善点の抽出に役立てています。
面談前のキャリア研修における工夫も重要です。キャリアを自分事にするための仕掛けとして、アセスメントの活用が挙げられます。ただし、何となく自分の傾向を掴むだけでは限界があります。あくまで本人に必要なのは職務に対する理解であり、抽象度の高い職務興味を知るだけでは弱いでしょう。当社で扱うアセスメントツール“ProfileXT”は、ホランドの職業興味検査の要素を取り入れており、厚生労働省が運営する職業情報提供サイトである日本版O-NETの情報と比較することができます。本ツールを活用することで、具体的な職業との紐づけを行い、仕事への興味の他、行動特性を可視化し、キャリア自律につながる研修を行うことができます。
なお、こうしたキャリアに関する取り組みは50歳前後でいきなり始めるより、若い頃から自己を振り返り、キャリア自律を促進することが重要です。そのため、人事部はジュニア層から継続的にキャリア自律の働きかけをしていくべきと考えられます。